重賞レース

第35回 東京スプリント(JpnIII)

  • 2024年4月10日(水)
  • 20:10発走
第35回優勝馬:ジャスティン号

秋の東京盃(JpnII)と並ぶ1,200mのダートグレード競走です。スピード自慢の強豪馬が全国各地から集結するハイレベルのレースですが、TCK所属馬は直近5年のうち3回で3着以内に入る活躍を見せており、勝利に期待がかかります。
<1着馬・2着馬(地方所属馬に限る)にかしわ記念の優先出走権を付与>

  • 注目馬情報
  • 重賞直前情報
  • レースレポート
  • 歴代優勝馬
  • 高橋華代子の注目馬情報

    南関競馬リポーター たかはしかよこ ブログ南関魂などを更新中

    <第35回 東京スプリント(JpnIII)>
    (4月3日現在)

    テイエムトッキュウ
    デビューから芝を走り、11戦目からはダートを中心に活躍しています。3勝クラス&リステッドを優勝。前走のカペラSは逃げ切り、ダート重賞初挑戦Vを飾りました。

    ギシギシ
    習志野きらっとスプリント&アフター5スター賞の勝ち馬です。東京スプリントは3年連続の参戦。2022年は重賞初挑戦で、JRAの強豪相手にハナ+クビの3着でした。

    ギャルダル
    2021年の東京ダービーは0秒1差の2着でしたが、現在は1600m以下に路線を転向。フジノウェーブ記念は連覇を達成しました。今回は自身初となる1200mに出走。

    ジャスティン
    JRA所属時は、2020年の東京スプリント&東京盃&カペラSを制しました。その後は世界の舞台にも挑戦。現在は大井に移籍し、自身4つ目となるタイトル獲得を目指します。

    リュウノユキナ
    交流重賞で大活躍してきた実力馬が船橋へ再移籍し、初戦を迎えます。東京スプリントは4年連続の参戦。2021&2023年は優勝し、2022年はハナ差の2着でした。

  • 高橋華代子の重賞直前情報

    南関競馬リポーター たかはしかよこ ブログ南関魂などを更新中

    <第35回 東京スプリント(JpnIII)>

    (4月9日現在)

    調教追い切り動画はこちら

    ■ギシギシ
    *大井 栗田裕光 厩舎 牡6歳
    *成績 27戦10勝2着4回
    *重賞タイトル
     アフター5スター賞(SIII)(2023)
     習志野きらっとスプリント(SI)(2022)
    *詳細データ[ → ]
    *調教タイム[ → ]

     重賞初挑戦だった2年前の東京スプリントは、同じ斤量だったJRAの強豪たちとハナ+クビ差の3着。それ以降は習志野きらっとスプリント&アフター5スター賞のタイトルを獲得しましたが、陣営はJRAとの交流重賞Vは狙い続けています。前走後は牧場での坂路調教を行い、3月上旬に帰厩後もしっかり乗り込んできたそうです。今回は4か月半ぶりの実戦。栗田裕光調教師は「馬はリラックスできていますが、去年以上に厳しい調教を積んで負荷はかけています。いい状態です」とコメント。好成績を残している舞台で、リベンジの一戦です。「2年前よりも馬自身のレベルは上がっているし、あの時以上のパフォーマンスを期待しています。勝ちたいですよ」と期待を込めました。

    ■ギャルダル
    *船橋 川島正一 厩舎 牡6歳
    *成績 21戦9勝2着6回
    *重賞タイトル
     フジノウェーブ記念(SIII)(2023・2024)
    *詳細データ[ → ]
    *調教タイム[ → ]

     3歳時は東京ダービー2着になるなど中距離でも活躍しましたが、現在は1400mから1600mを中心に走り、フジノウェーブ記念は2連覇を果たしました。今回は自身初となる1200mへの挑戦。矢野貴之騎手は「気持ちが前向きな馬なので、元々折り合いをどうつけるか乗っていました。前向きさで、どのくらいやってくれるか見てみたいですね」と話していました。川島正一調教師は「レースの選択肢を広げたいと思っていました。状態に関しては、最終追い切りの動きも抜群に良かったし、前回と同じようないいコンディションです」とコメント。最近はより堅実な走りが続いていますが、全国からスピード自慢たちが勢ぞろいをした初舞台でのパフォーマンスが非常に楽しみです。

    ■ジャスティン
    *大井 坂井英光 厩舎(小林) 牡8歳
    *成績 37戦9勝2着3回
    *重賞タイトル
     カペラS(GIII)(2020)
     東京盃(JpnII)(2020)
     東京スプリント(JpnIII)(2020)
    *詳細データ[ → ]
    *調教タイム[ → ]

     JRA時代は2020年の東京スプリント&東京盃&カペラSを制しました。そんな実績馬が大井の一員になり、今回が5戦目。坂井英光調教師は「牧場でしっかり乗り込み、3月上旬に(小林分厩舎)に帰厩しました。最終追い切りに乗った西(啓太騎手)は『めちゃめちゃいい!』と言っていたくらい、目標のここは万全に仕上げられたと思います。8歳でも馬は若いです」と好感触。さらに戦い方について「先行する割には、そんなにスタートの速い馬ではないので、しっかり決めて小さいアクションで、ある程度は前で競馬をさせたいですね。タイトルを取らせたいです」と話していました。ジャスティンが得意とする大井・1200mの舞台でVを狙います。

    <中央馬の顔ぶれ>

    ■アームズレイン
    *JRA 上村洋行 厩舎 牡4歳
    *成績 12戦5勝2着1回
    *詳細データ[ → ]
    *調教タイム[ → ]

     デビューからダート・芝の短距離で好走してきました。現在はダートに戻り、3歳以上2勝&3勝クラスを連勝すると、2走前のりんくうSは直線で力強く抜け出し、オープン初Vを飾りました。ダート重賞に初挑戦した前走の根岸Sは3連勝を飾ったエンペラーワケアの2着。自在な脚質を強みに、重賞初制覇を目指します。

    ■クロジシジョー
    *JRA 岡田稲男 厩舎 牡5歳
    *成績 25戦6勝2着4回
    *詳細データ[ → ]
    *調教タイム[ → ]

     勝ち上がるまでは4戦を要し、それ以降もコツコツと勝ち星を積み重ねています。今年に入り、オープン(ジャニュアリーS&令月S)を2連勝。父のフリオーソは今回騎乗する戸崎圭太騎手とともに大井のビッグレースを勝ってきました。そんな父の思い出深い場所で、息子が初タイトルを獲得できるか注目が集まります。

    ■テイエムトッキュウ
    *JRA 木原一良 厩舎 牡6歳
    *成績 16戦6勝2着2回
    *重賞タイトル
     カペラS(GIII)(2023)
    *詳細データ[ → ]
    *調教タイム[ → ]

     デビューから芝で走り初ダートの初春S(4歳上3勝クラス)を勝ち上がると、それ以降はダートを中心に活躍が続いています。ダート重賞に初挑戦した前走のカペラSは持ち前のスピードでスーッと先頭に立っていくと、直線ではさらにリードを広げ、3馬身差V。芝&ダートの6勝すべてが逃げ切りという快速馬が、初タイトルを手に、大井初登場!

    ■マルモリスペシャル
    *JRA 大橋勇樹 厩舎 牡5歳
    *成績 18戦5勝2着0回
    *詳細データ[ → ]
    *調教タイム[ → ]

     デビューから一貫してダートで走り、3走前のギャラクシーSでオープン初勝利をあげました。その後の兵庫ゴールドトロフィーは勝ち馬から0秒2差の4着になるなど、重賞&地方コースでもキャリアを重ねています。大井は初出走ですが、コースを知り尽くす御神本訓史騎手のエスコートで、どんな一面を見せるでしょうか!

    ■ヘリオス
    *JRA 西園正都 厩舎 セ8歳
    *成績 38戦8勝2着8回
    *詳細データ[ → ]
    *調教タイム[ → ]

     JRA勢では重賞キャリアが一番豊富な馬で、ここまで重賞出走は18回です。2着は2022年の南部杯など6回、3着はJBCスプリント(盛岡)など2回。惜しくもタイトルは逃していますが、高い実力は示し続けています。大井は昨年の東京盃以来となる2度目の参戦。主戦の武豊騎手を背に、8歳にして悲願の重賞初Vを狙います。

    *東京スプリントの情報は、南関魂でもお伝えしていきます!

    第35回 東京スプリント(JpnIII)直前情報 調教タイム (協力:日本競馬新聞協会)

    ■ギシギシ
    大井4/5重 1000m-64.2秒 800m-50.0秒 600m-36.7秒 強めに
    ■ギャルダル
    船橋4/6良 1000m-68.3秒 800m-48.3秒 600m-35.7秒 強めに
    ■ジャスティン
    小林4/5不 1000m-68.5秒 800m-51.8秒 600m-37.5秒 馬なり
    ■アームズレイン
    栗東4/3CW良 1200m-96.4秒 1000m-65.6秒 800m-51.5秒 600m-36.2秒 200m-11.3秒 一杯追
    ■クロジシジョー
    栗東4/6坂路 800m-56.3秒 600m-39.9秒 200m-12.0秒 強めに
    ■テイエムトッキュウ
    栗東4/5坂路 800m-52.8秒 600m-37.4秒 200m-12.0秒 馬なり
    ■マルモリスペシャル
    栗東4/6坂路 800m-55.8秒 600m-39.7秒 200m-11.7秒 一杯追
    ■ヘリオス
    栗東4/6坂路 800m-56.2秒 600m-40.7秒 200m-13.1秒 馬なり
  • 高橋華代子のレースレポート

    南関競馬リポーター たかはしかよこ ブログ南関魂などを更新中

    <第35回 東京スプリント(JpnIII)>

    優勝インタビュー動画はこちら

     4月10日の大井11Rで、交流重賞の東京スプリントが行われました。全国からスピード自慢14頭(JRA5頭、南関東8頭、他地区1頭)が集結。5番人気ジャスティンが久しぶりの勝利を飾りました。ブリリアントCを制したサヨノネイチヤを手掛ける西啓太騎手&坂井英光厩舎のタッグが、二夜続けてのうれしいV。

     JRAのテイエムトッキュウ、ヘリオスが先行していくと、ジャスティンは3番手グループを追走しました。以前から普段の追い切りに乗っているレース初騎乗の西騎手は「いつもいる小林(分厩舎)から競馬場に来ると、テンションが上がって汗をかくイメージでしたが、競馬場でも追い切りのときのいい落ち着きを維持していました。道中もすごくスムーズで、全てがうまくいったと思います」とコメント。

     3コーナーで外に持ち出し、4コーナーで先頭に並びかけると、直線では後続を力強く引き離しました。「8歳になっても馬は元気で気持ちも若いので、年齢は感じないですね。担当厩務員の中村さんが、普段の調教で、すごくメリハリをつけて乗っています。オンオフをしっかりつけさせているぶん、最後の伸びにもつながったと思います。ガツンとくるときの手応えがすごいですよ」。

     最後は脚を伸ばして2着に入ったクロジシジョーに2馬身差。さらに2馬身差の3着がテイエムトッキュウでした。勝ちタイムは1200m1分12秒3(重)。

     坂井調教師は「普段は騎手にレースの指示は出さないほうですが、今回は西と深いところまで打ち合わせをしました。こんなに騎手に細かく言ったのは初めてなので、『西、悪いな』って言いました(苦笑)。展開もほぼ想定していた通りで、西が完璧に乗ってくれました。そして、放牧先のユタカファームさん(茨城)とも打ち合わせをして、いい状態で送ってくれて、厩舎でも担当の中村が完璧に仕上げてくれて、全てが嚙み合った勝利です」と笑顔でした。

     ジャスティンはJRA時代に2020年の東京スプリントなど3つのタイトルを獲得。出走メンバー中、断トツの実績です。昨年9月に南関東へ移籍すると、5戦目で地方所属馬としての重賞初勝利(通算重賞4勝目)。2022年2月の大和S以来2年2か月ぶりの勝利で、重賞となると2020年12月のカペラS以来3年4か月ぶりでした。

     「オルフェーヴルの仔は晩成が多いですよね。ジャスティンも体のハリとかを見ても、馬の活力も枯れていないですし、これからまた楽しみだと思います」と坂井調教師。

     今後は得意とする1200mに自身のいい条件のレースがないため、1400mも視野に入れていくそうです。再び輝いたジャスティンのこれからにも注目したいと思います。



    <他陣営のコメント>

    2着 クロジシジョー 戸崎圭太騎手
    「スタートが悔やまれますね。状態は上がっていたし、地方のダートに対応できたのも良かったです。いい走りはしてくれました」

    3着 テイエムトッキュウ 北村友一騎手
    「一歩目で少し滑りましたが、自然に前につけられました。ただ、砂が深かったせいか、脚を使えませんでした」

    4着 ヘリオス 武豊騎手
    「外枠は良かったし、テイエムの2番手も想定内。状態も良かったけど、今は1200mは忙しいかな。でも、よく走ってくれています」

    5着 ギャルダル 矢野貴之騎手
    「内枠がアダになったというか、想定外のレース展開で、うまく乗れず、悔しいです。初めての1200mでも一瞬、行っちゃおうかなと思うぐらいのスピードがあって、ちゃんと対応していました」

    6着 マルモリスペシャル
    540キロ台の大型馬が、3戦連続で交流重賞に出走。昨年夏以来の1200mでも最後は脚を伸ばしてきましたが、もう一歩でした。

    7着 ボイラーハウス 達城龍次騎
    「スタートはジリッと出て、しまいを生かすようなイメージ。ホームストレッチを向いたときには掲示板もあるかなと思う手応えでしたが、直線半ばで怪しくなりました。ダートは問題ないし、力はあります。これで変わってきそうですね」

    8着 アームズレイン 松若風馬騎手(1番人気)
    「砂が深くて、(スタートは)トモを滑らせるような感じで出ました。前半ポジションを取るのに脚を使ってしまい、3コーナー過ぎで隣の馬との接触でトモを滑らせて、リズムを崩しました。そのぶん、直線を向いたときには手応えがなくなりました……」

    9着 ギシギシ 吉原寛人騎手
    「背中のすごくいい馬ですね。一番スムーズに行きたいコーナーでもまれるところに行ってしまい、窮屈になりました。全然スムーズにではないし、力を出し切れていません」

    10着 プライルード 本田正重騎手
    「コーナーで走りがバラバラになりました。上位に来ている馬は楽にポジションを上げてきたので、このクラスでの経験の差もあったと思います」

    11着 アポロビビ 和田譲治騎手
    「厳しかったですね。この馬なりには頑張っていると思います」

    12着 メルト 丸野勝虎騎手
    「流れに乗れませんでした」

    13着 スナークダヴィンチ 安藤洋一騎手
    「JRA時代のレースを見ると行きたがっているようなところもありましたが、今日は進みが良くなかったです。返し馬では行きたがっていていいかなと思いましたが、本番に結びつかなかったです」

    14着 キュウドウクン 高橋哲也騎手
    「スタートは早くて頑張ってますが、900mの方がいいですね」
  • 回数 施行年 馬名 性・年齢 騎手
    35 令6 ジャスティン 牡8 西 啓太
    34 5 リュウノユキナ 牡8 横山 武史
    33 4 シャマル 牡4 川須 栄彦
    32 3 リュウノユキナ 牡6 柴田 善臣
    31 2 ジャスティン 牡4 坂井 瑠星
    30 平31 キタサンミカヅキ 牡9 森 泰斗
    29 30 グレイスフルリープ 牡8 武 豊
    28 29 キタサンサジン 牡5 内田 博幸
    27 28 コーリンベリー 牝5 松山 弘平
    26 27 ダノンレジェンド 牡5 丸田 恭介
    25 26 ノーザンリバー 牡6 蛯名 正義
    24 25 ラブミーチャン 牝6 戸崎 圭太
    23 24 セイクリムズン 牡6 岩田 康誠
    22 23 セレスハント 牡6 福永 祐一
    21 22 スーニ 牡4 川田 将雅
    20 21 ゼンノパルテノン 牡7 内田 博幸
    19 21 フジノウェーブ 牡7 御神本 訓史
    18 20 ベルモントストーム 牡7 石崎 隆之
    17 19 フジノウェーブ 牡5 御神本 訓史
    16 18 ベルモントファラオ 牡7 御神本 訓史
    15 17 ブルーローレンス 牡4 的場 文男
    14 16 ブラウンシャトレー 牡7 張田 京
    13 15 ハタノアドニス 牡7 内田 博幸
    12 14 フレアリングマズル 牡4 的場 文男
    11 13 サプライズパワー 牡7 石崎 隆之
    10 12 アローセプテンバー 牡5 左海 誠二
    9 11 カガヤキローマン 牡6 森下 博
    8 10 セントリック 牡5 宮浦 正行
    7 9 アマゾンオペラ 牡6 石崎 隆之
    6 8 ヒカリルーファス 牡4 早田 秀治
    5 7 ブルーファミリー 牡5 早田 秀治
    4 6 ハナセール 牡6 高橋 三郎
    3 5 ウエルテンション 牡5 久保田 信之
    2 4 テツノヒリユウ 牡9 鷹見 浩
    1 3 ダイコウガルダン 牡6 早田 秀治