重賞レース

第69回 大井記念(SI)

  • 2024年5月15日(水)
  • 20:10発走
第69回優勝馬:サヨノネイチヤ号

レース名は1950年5月の大井競馬場開設に由来します。6月に行われる「帝王賞」と同舞台・同距離(2,000m)で行われるステップレースとして実施され、2018年にはグレードも「SI」に格上げとなり、南関東代表馬決定戦の意味合いがさらに強まりました。
<1着馬・2着馬に帝王賞の優先出走権を付与>

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    <第69回 大井記念(SI)>
    (5月9日現在)

    サヨノネイチヤ
    西啓太騎手とのコンビで、13戦11勝2着2回。現在は勝島王冠とブリリアントCを重賞2連勝中で、その勢いはとどまるところを知りません。S1の初タイトルを狙います。

    ヒーローコール
    NARグランプリ2022の2歳最優秀牡馬を受賞。2&3歳は重賞4勝をあげており、現在は古馬タイトルを目指しています。前走のブリリアントCは0秒2差の2着でした。

    セイカメテオポリス
    昨年はオグリキャップ記念&大井記念&東京記念を3連勝。2000m以上で重賞5勝をしている実績馬です。1992&93年のハシルショウグン以来となる2連覇を目指します。

    ランリョウオー
    3歳は雲取賞、4歳は大井記念&東京記念、5歳はブリリアントC。6歳の今年は金盃と、4年連続で重賞勝ちを収めている実力馬です。タイトル6勝目をかけての参戦。

    ナンセイホワイト
    昨年の東京ダービーはミックファイア、ヒーローコールの3着となり、古馬タイトル初挑戦だった前走のブリリアントCも3着でした。未知の魅力にあふれた1頭です。

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    <第69回 大井記念(SI)>

    (5月13日現在)

    調教追い切り動画はこちら

    ■サヨノネイチヤ
    *大井 坂井英光 厩舎(小林) 牡5歳
    *成績 13戦11勝2着2回
    *重賞タイトル
     ブリリアントカップ(SIII)(2024)
     勝島王冠(SII)(2023)
    *詳細データ[ → ]
    *調教タイム[ → ]

     デビューから13戦11勝2着2回と驚異的な成績を収めています。前走のブリリアントCは内から抜け出し、勝島王冠に次ぐ2つ目のタイトルを獲得しました。レース&調教に乗る西啓太騎手は「競馬は上手ですが、直線で1頭になると若さを出して遊んでいました」とコメント。余裕たっぷりの走りに、未知の魅力を感じさせます。坂井英光調教師は「気の難しさがあるので、最後まで真剣に走れるかですね。目標は帝王賞(6/26)なので、前走よりは余裕のある仕上がりかもしれませんが、状態はいいです。前走から追い切りも動けるようになって、成長は感じますね。ポテンシャルはかなり高いと思っているので、今回も自信を持って送り出します」と手応え。

    ■セイカメテオポリス
    *大井 渡邉和雄 厩舎 牡6歳
    *成績 30戦7勝2着5回
    *重賞タイトル
     はがくれ大賞典(2024)
     東京記念(SI)(2023)
     大井記念(SI)(2023)
     オグリキャップ記念(SP1)(2023)
     戸塚記念(SI)(2021)
    *詳細データ[ → ]
    *調教タイム[ → ]

     2021南関東クラシック3冠全てに出走。その年の戸塚記念で重賞初制覇を飾りました。昨年はオグリキャップ記念、大井記念、東京記念で重賞3連勝。初物尽くしだった前走のはがくれ大賞典(佐賀)は5つ目の勲章を手にしました。渡邉和雄調教師は「遠征後も疲れはなかったので、この中間の追い切りはミックファイアやナンセイホワイトと併せて、かなり攻めました。それでも反動がこなかったのは、さすがですよね。前回は馬体が寂しく見えたので、今回は10キロ以上増えていても問題はありません。無駄な肉が取れて筋肉がつき、デビューから一番の状態だと思います」と力を込めました。1992&93年のハシルショウグン以来となる2連覇を目指します。

    ■ナンセイホワイト
    *大井 米田英世 厩舎 牡4歳
    *成績 13戦7勝2着1回
    *詳細データ[ → ]
    *調教タイム[ → ]

     昨年の東京ダービーは3着。初の古馬重賞だった前走のブリリアントCはサヨノネイチヤ、ヒーローコールと競り合いになり、3着でした。キャリアの浅い馬ですが見せ場はたっぷり。強い馬と戦ったことがプラスにもなり、「レースが終わって、数日休んでから調教に乗り始めますが、これまでとは違って疲れがなくて、びっくりしました。すごく良くなっています」といつも調教にも乗る米田英世調教師。東京ダービー馬アランバローズの半弟という血統からも、自身のタイトル獲得にも期待が高まります。「多少の乗り難しさのある馬ですが、2000mは問題ないとジョッキーも言ってくれているので、あとは追い出しのポイントだと思います」とコメント。

    ■ヒーローコール
    *浦和 小久保智 厩舎 牡4歳
    *成績 19戦8勝2着5回
    *重賞タイトル
     戸塚記念(SI)(2023)
     黒潮盃(SII)(2023)
     雲取賞(SIII)(2023)
     鎌倉記念(SII)(2022)
    *詳細データ[ → ]
    *調教タイム[ → ]

     昨年の羽田盃&東京ダービーはミックファイアの2着でしたが、この馬もポテンシャルの高さは一級品。2歳は4連勝で鎌倉記念を勝ち、3歳も雲取賞、黒潮盃、戸塚記念と制し、通算4つのタイトルを手にしています。現在は古馬重賞にチャレンジ中。前走のブリリアントCは3コーナー過ぎから先頭に立つ積極策で、サヨノネイチヤの2着でした。小久保智調教師は「古馬のペースに慣れてきたのかなという感じ。騎手は早めに動き過ぎたとは言っていましたが、逆に刺激を与えた方がいい馬なので良かったと思っています。今回は斤量も一緒。もっとパワーアップをして活躍して欲しいですね。古馬のタイトルも取れる力はある馬なので」と話していました。

    ■ランリョウオー
    *浦和 小久保智 厩舎 牡6歳
    *成績 29戦12勝2着6回
    *重賞タイトル
     金盃(SII)(2024)
     ブリリアントカップ(SIII)(2023)
     東京記念(SI)(2022)
     大井記念(SI)(2022)
     雲取賞(SIII)(2021)
    *詳細データ[ → ]
    *調教タイム[ → ]

     3歳は雲取賞、4歳は大井記念&東京記念、5歳はブリリアントC、6歳は金盃。4年連続で重賞勝ちを収めている実力馬です。59キロの斤量だった前走のブリリアントCは自分の形で逃げましたが10着でした。「普通ならあんな止まり方はしないので、その前の金盃(優勝、2600m)の反動もあったと思います。ここに向けては、いつも通りの調整をしてきて、疲れもなさそうです。元々の硬さがあるので、こういう暖かい時はいい馬ですね」と小久保智調教師。展開のカギを握りますが、「長距離で、前に行けるスピードがあって押し切れる馬はあまりいないので、必然的に前に行っている感じ。ためれば切れる馬。リズムよく走らせたいですね」と話していました。

    *大井記念の情報は、南関魂でもお伝えしていきます!

    第69回 大井記念(SI)直前情報 調教タイム (協力:日本競馬新聞協会)

    ■サヨノネイチヤ
    小林5/10稍 1000m-69.0秒 800m-52.8秒 600m-38.8秒
    ■セイカメテオポリス
    大井5/10稍 1000m-63.9秒 800m-50.7秒 600m-37.7秒
    ■ナンセイホワイト
    大井5/11良 1000m-66.9秒 800m-52.4秒 600m-37.7秒
    ■ヒーローコール
    浦和5/10重 800m-54.6秒 600m-38.9秒
    ■ランリョウオー
    浦和5/10重 800m-53.0秒 600m-38.6秒
  • 高橋華代子のレースレポート

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    <第69回 大井記念(SI)>

    優勝インタビュー動画はこちら

     5月15日の大井11Rで行われた大井記念(2000m)。このSⅠ競走に、南関東の豪華メンバーが集まりました。同じ舞台で実施される帝王賞(6/26)に向けても重要な一戦。

     西啓太騎手がデビューから手綱を取り続けている1番人気サヨノネイチヤが7連勝を飾り、勝島王冠、ブリリアントCに次ぐ3つ目のタイトルを手にしました。「シンプルに、すごいです!」と西騎手も笑顔。

     レースは出走馬10頭からナンセイホワイトが競走除外となり、9頭立てになりました。

     サヨノネイチヤは1枠1番。逃げたのはJRAからの移籍初戦となった交流重賞2勝馬バーデンヴァイラー、2番手に重賞5勝馬ランリョウオー。サヨノネイチヤはインの3番手を追走していきました。「いい位置は取りたいと思っていて、ハナの後ろはイメージ通りでした」。

     最後の直線に入るところで外に出すと、逃げ粘るバーデンヴァイラーをとらえにいきました。「4コーナーで泰斗さんの馬(バーデンヴァイラー)も伸びて手応えがある感じでしたが、それ以上に自分の馬もまだまだ手応えがあるというか。追っかける形になったので、いい目標になりました」。

     ラスト100mでサヨノネイチヤがバーデンヴァイラーをかわすと、最後は半馬身差V。勝ちタイムは2000m2分8秒6(重)でした。2着がバーデンヴァイラー。3着はスタートで後手を踏みましたが、最後に追い上げたセイカメテオポリスでした。

     西騎手にサヨノネイチヤの魅力を改めて聞いたところ「直線抜け出してから遊んでしまうのは課題ですし、今日も最後にかわしたら、やめようとしていました。ただ、手応えがなくなった訳ではありません。この馬はこれまで手応えがなくなったことがないんですよ。道中(手応えが)怪しいなと感じがことがありません。それが本当にすごいです。どのくらいの力があるのか、まだわかりません」と驚きを隠せない様子。

     坂井英光調教師は、昨年12月の勝島王冠で重賞初Vを飾ったときから、ブリリアントC、大井記念、帝王賞というプランでいくことを公言していました。

     「大井記念は帝王賞に向けて余裕のある仕上がりで、このメンバーとどのくらいの競馬ができるかを見ていました。期待以上の強さで自分でもびっくりしています。帝王賞は挑戦者の立場ですが、JRAの馬たちに向かっていきたいと思います」とキッパリ。

     サヨノネイチヤは大井&南関東生え抜き馬。この路線に再びスケールの大きな馬が出てきたことに喜びを感じます。帝王賞が、今から待ち遠しいです。



    <他陣営のコメント>

    2着 バーデンヴァイラー 森泰斗騎手
    「いいペースで運べましたが、厩務員さんもおっしゃっていたように、仕上がり途上の感じでした。そのぶん上積みがあるということですし、メドの立つ走りができて良かったです。まだまだ良くなりそうなので、これからが楽しみです」

    3着 セイカメテオポリス 吉原寛人騎手
    「スタートでつまずいて、ハミが抜けて流れに乗れない感じでした。内に潜り込んでから脚は使えていたので、展開や枠順で変わっていたと思います」

    4着 ランリョウオー 本橋孝太騎手
    「前回の59キロが効いている感じですね。(課題の)折り合いはスローペースでもギリギリついていました」

    5着 ミヤギザオウ 桑村真明騎手
    「もう少しペースが流れてくれたほうが良かったかもしれません。よーいドンでいざ動くと周りからは遅れを取ってしまうので、もう少し流れて欲しかったです。この馬なりにしまいはしっかり走ってくれていると思います」

    6着 ヒーローコール 矢野貴之騎手
    「スタートでポコッと出て、ゲートを開く直前に集中力を切らした感じで出ました。あのスローペースでしたが、最後はいい脚を使えていると思います。3着とはそこまで差はないですし、悲観する着順ではないと思います」

    7着 キャッスルトップ 山田義貴騎手
    「指示通り後ろから進めました。ペースが遅かったので行きたがるところもありましたが途中から折り合いました。最後は脚を使ってくれたし、頑張ってくれたと思います」

    8着 キタノオクトパス 石崎駿騎手
    「スタートもペースも良く、4コーナーまではいい感じでしたが、残り1ハロンくらいで止まってしまいました。休み明けの中では一番良かったですが、休みが長かった分もあるかもしれませんね」

    9着 マースインディ 藤田凌騎手
    「ちょっと外々にはなりましたが、いい競馬だったと思います。距離はもっと短い方がいいですね」

    競走除外 ナンセイホワイト(疝痛)
  • 回数 施行年 馬名 性・年齢 騎手
    69 令6 サヨノネイチヤ 牡5 西 啓太
    68 5 セイカメテオポリス 牡5 吉原 寛人
    67 4 ランリョウオー 牡4 本橋 孝太
    66 3 ミューチャリー 牡5 御神本 訓史
    65 2 ストライクイーグル 牡7 御神本 訓史
    64 令元 モジアナフレイバー 牡4 繁田 健一
    63 平30 リッカルド セ7 矢野 貴之
    62 29 ウマノジョー 牡4 山本 聡哉
    61 28 ケイアイレオーネ 牡6 的場 文男
    60 27 プレティオラス 牡6 本橋 孝太
    59 26 サミットストーン 牡6 石崎 駿
    58 25 フォーティファイド 牡8 御神本 訓史
    57 24 トーセンルーチェ 牡6 張田 京
    56 23 マズルブラスト 牡9 戸崎 圭太
    55 22 セレン 牡5 石崎 隆之
    54 21 ライジングウェーブ 牡6 酒井 忍
    53 20 コウエイノホシ 牡5 坂井 英光
    52 19 マズルブラスト 牡5 張田 京
    51 18 エイシンチャンプ 牡6 内田 博幸
    50 17 ケージーチカラ 牡5 的場 文男
    49 16 サンデーバニヤン 牡4 鷹見 浩
    48 15 ネームヴァリュー 牝5 石崎 隆之
    47 14 ゴールドマイニング 牡5 一ノ瀬 亨
    46 13 ドラールアラビアン 牡6 的場 文男
    45 12 イナリコンコルド 牡5 内田 博幸
    44 11 ゴールドヘッド 牡4 的場 文男
    43 10 カワノスパート 牡5 的場 文男
    42 9 アブクマポーロ 牡5 石崎 隆之
    41 8 パルブライト 牝4 石崎 隆之
    40 7 ホウエイコスモス 牡4 高橋 三郎
    39 6 ノーブルウイナー 牡6 佐々木 洋一
    38 5 ハシルショウグン 牡5 的場 文男
    37 4 ハシルショウグン 牡4 的場 文男
    36 3 アーデルジーク 牡4 鈴木 啓之
    35 2 ダイコウガルダン 牡5 高橋 三郎
    34 平元 アラナスモンタ 牡5 高橋 三郎
    33 昭63 チヤンピオンスター 牡4 桑島 孝春
    32 62 ダツシユホウシヨウ 牡4 的場 文男
    31 61 テツノカチドキ 牡6 佐々木 竹見
    30 60 テツノカチドキ 牡5 佐々木 竹見
    29 59 ポートテンユウ 牡5 西川 栄二
    28 58 ミサキネバアー 牡4 的場 文男
    27 57 フルイチエース 牡4 石川 綱夫
    26 56 タイムリーヒツト 牡4 高橋 三郎
    25 55 カツアール 牡4 高橋 三郎
    24 54 グランドカイザー 牡5 高橋 三郎
    23 53 ホープランサー 牡4 佐々木 忠昭
    22 52 アグネスチカラ 牡5 高柳 恒男
    21 51 チユウオキヤプテン 牡5 赤間 清松
    20 50 マルイチダイオー 牡4 角田 次男
    19 49 ジユラク 牡5 佐々木 竹見
    18 48 マルイチキング 牡4 角田 次男
    17 47 フジズイコウ 牡5 岡部 正道
    16 46 ロイヤルワラビ 牡4 佐々木 竹見
    15 45 アポスピード 牡4 高橋 三郎
    14 44 ヨシミジユニアー 牡5 松浦 備
    13 43 ヤシマナシヨナル 牡4 渥美 忠男
    12 42 アオイライコー 牡7 渥美 忠男
    11 41 ブラツクメイジ 牡5 高橋 三郎
    10 40 オーシヤチ 牡5 岡部 盛雄
    9 39 コクユウ 牡4 宮下 紀英
    8 38 ユキロウ 牡5 宮下 哲朗
    7 37 ミナトフブキ 牡5 佐々木 竹見
    6 36 ダイニコトブキ 牡6 須田 茂
    5 35 エータイム 牡5 佐々木 國廣
    4 34 ユウセイ 牡5 鈴木 冨士雄
    3 33 オートネ 牡5 須田 茂
    2 32 ケンチカラ 牡5 小筆 昌
    1 31 ブゼントシユキ 牡5 荒山 徳一