＜第31回 アフター5スター賞(SIII)＞

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　９月11日の大井11Rで行われたJBCスプリント指定競走のアフター５スター賞（SⅢ）は、南関東のスピード自慢13頭がそろいました。吉原寛人騎手が騎乗したエンテレケイア（浦和・小久保智厩舎）が１番人気に応えて優勝。前走の習志野きらっとスプリントに続く２つ目の勲章を手にしました。

　ハセノエクスプレスが好ダッシュからハナに立ちましたが、エンテレケイアは３コーナー手前でインから先頭へ。直線は猛追してきたマックスを振り切り、１馬身１/４差をつけました。タイムは１分12秒２（良）。この勝利で東京盃（10月３日、大井）の優先出走権を獲得しました。

　吉原騎手は「二の脚でハナは主張したいなと思っていて、３コーナーに入るまでに取り切ってくれたので、そこからは自分のリズムで行けました。最後はあまり余裕もなくて、いっぱいいっぱいの中、しぶとく粘ってくれて勝ち切ることができました。馬に感謝したいです。充実期に入り、いい馬体にもなって、次の東京盃に向けてもいいレースになったと思います」とニッコリ。

　エンテレケイアはJRAで１勝をあげ、2021年３月に浦和へ移籍しました。無理をさせずにじっくりと育ててきた馬。固まり切らなかった体もしっかりしてきたことで、６歳にして素質が開花しました。

　小久保調教師は「歩様がスムーズではなく、年間５，６回しか使えないこともありましたが、オーナーさん（小田吉男様）が我慢をしてくださり、厩務員（小久保厩務員）、アスコットファームのスタッフも、よくケアをしてくれました。うれしいですが、ビックリもしています。ここまで強くなるとはという気持ちです」とコメント。

　この日を振り返り、「若いときから先頭に立って走るのが一番気持ちよく走れる馬で、今日もそういうパフォーマンスをしてくれました。馬も元気いっぱいで、＋８キロという数字通りによく食べてくれます（過去最高体重の530キロ）。このくらいの仕上がりでも、次の東京盃を考えると勝ってほしいと思っていました」と期待を込めました。

　１か月を切った東京盃で、交流重賞のタイトルを狙います！



＜他陣営のコメント＞

２着　マックス　御神本訓史騎手
「並んでからまた伸びることができたし、今日は勝ち馬が強かったですね。確実に良くはなっているので、タイミング次第でチャンスはあると思います」

３着　ハセノエクスプレス　張田昂騎手
「スタートには自信がある馬。自分の競馬にもっていくことができて、最後までよく踏ん張ってくれました」

４着　カセノダンサー　岡村健司騎手
「小柄なので、もう少し体重は増えていてほしいですが、現状の力は出し切れていると思います。1200ｍは一番いいですね」

５着　ラヴケリー　山中悠希騎手
「競馬が上手な馬です。タイミングが合えば、一発狙える力はあると思います」

６着　スターシューター　本田正重騎手
「３、４コーナーで狭くなる不利もありましたが、重賞での経験を積んでいきたいですね」

７着　ジゼル　森泰斗騎手
「砂をかぶって一気にやめてしまうというか、年齢を重ねたことで（適性は）1200ｍではないかもしれませんね。マイルまでは大丈夫なので、その方がいいポジションを取れると思います。距離を延ばして、改めてですね」

８着　スワーヴシャルル　笹川翼騎手
「周りが速くて取りたいポジションが取れず、リズムを整えられませんでした。一回もガツンとくるところがなく、ファイトしなかったですね……」

９着　カラフルキューブ　藤田凌騎手
「道中はハミをガッチリ噛んでしまい、そのぶん、とまってしまいました。道中リラックスさせてあげられれば、また違うと思います。スピードは通用するので、短い距離がいいですね」

10着　プリンスリターン　野原凌騎手
「３，４コーナーで狭くなってワンテンポ遅れましたが、走りの内容は良かったと思います」

11着　ブラックストーム　今野忠成騎手
「ゲートを蹴る癖があり、周りもうるさいときで、タイミングが悪かったです。道中の走りは問題ありません」

12着　ローウェル　矢野貴之騎手
「周りのテンのスピードが速くて、戸惑っていました」

13着　ブンロート　木間塚龍馬騎手
「スタートしてからの行きっぷりがいつもの感じではありませんでした」