重賞レース
第16回 フジノウェーブ記念(SIII)
- 2025年3月13日(木)
- 16:55発走

- レース
について - 注目馬
情報 - 重賞
直前情報 - レース
レポート - 歴代
優勝馬
-
News
レースについて
レース概要南関東所属のトップホースによって争われる、古馬短距離路線のSⅢ競走。第1回(平成22年)から第4回(平成25年)までは「東京スプリング盃」の名称で施行されていましたが、当時の名スプリンターであるフジノウェーブがこの4回をすべて制したことにより、第5回(平成26年)から現在のレース名へと改められました。
コース紹介4コーナーからゴールまでの直線部分が長い外回りコースを使用。発走地点は2コーナー奥のポケットで、スタートしてすぐカーブを迎えます。内枠に入った馬の方が先行しやすいコース形態のため、ポジションを巡る序盤の駆け引きも見どころです。 -
高橋華代子の注目馬情報
南関競馬リポーター たかはしかよこ ブログ南関魂などを更新中
<第16回 フジノウェーブ記念(SIII)>
(3月4日現在)
■アウストロ
2走前のゴールドCは差し切り、浦和生え抜きのSⅠ馬となりました。前走の梅見月杯も勝利を飾り、重賞2連勝と勢いに乗ります。京成盃グランドマイラーズ(船橋)と両にらみ。
■イーグルノワール
荒山厩舎は4頭または5頭の出走を予定しています。そのうちの1頭が移籍初戦となる実績馬。一昨年の兵庫ジュニアグランプリを勝ち、全日本2歳優駿は2着でした。大井は昨年の雲取賞(4着)以来2度目。
■イグザルト
JRAでは2勝クラスを勝ち上がり、3勝クラスで2着3回。移籍初戦だった昨年のサンタアニタトロフィーは2着でしたが、現在は1400m以下でも好走。初タイトルを目指します。
■ギャルダル
船橋生え抜き馬で、2021年の東京ダービー2着。翌年からはマイル以下を中心に戦ってきました。フジノウェーブ記念3連覇に期待がかかります。なお、妹2頭も重賞ウイナーという血統。
■ティントレット
昨年のダート三冠・羽田盃&東京ダービーで戦い、それ以降は短距離路線にシフトしました。優駿スプリントで重賞初V、北海道スプリントCは3着。自身初の1400mに挑みます。
■デュアリスト
2020年の兵庫ジュニアグランプリはデビューから無傷の3連勝を果たし、それ以降もオープンで3勝。前走の準重賞・ウインタースプリントは直線抜け出し、移籍初戦を飾りました。
-
高橋華代子の重賞直前情報
南関競馬リポーター たかはしかよこ ブログ南関魂などを更新中
<第16回 フジノウェーブ記念(SIII)>(3月12日現在)
調教追い切り動画はこちら
■アウストロ
22年11月に浦和デビュー。17戦10勝2着3回3着2回4着1回着外1回だけという堅実な走りが続いています。2走前のゴールドCはA2の身ながら強豪たちを豪快に差し切り。前走の梅見月杯は初コースや長距離輸送などを克服し、重賞2連勝を飾りました。大井は23年の東京ダービートライアル(14着)以来ですが「結果が出なかったのは体調面や距離適性もあったと思います。右回り(名古屋)は前回勝っているので気にはしていませんが、フラフラしていたところもあったので、広いコースになるのはいいですね」と小澤宏次調教師。別定58キロを背負うことは「大型馬なので斤量泣きはしないと思っています。前走でフロックではないことを証明してくれたし、ここも期待しています」と力を込めました。
■イーグルノワール
JRA時代に23年の兵庫ジュニアグランプリで優勝し、全日本2歳優駿はフォーエバーヤングの2着。24年の雲取賞&兵庫チャンピオンシップ&テレ玉杯オーバルスプリントは4着と、交流重賞で活躍してきた4歳の実力馬です。大井移籍初戦で注目が集まりますが「まだ体がプリンのように緩いので、本格化するのは来年以降と見ています。いいモノは持っているので、現状でどんな走りをしてくれるのかですね」と荒山勝徳調教師。大井・1400mは、スタートしてすぐにカーブを迎えるため内枠有利と言われています。今回は8枠16番の大外枠に入りましたが「神経の細やかなところがあるので、もまれずに走れるのはこの馬には悪くないと思います」と話していました。
JRA時代に2勝クラスを勝ち上がり、3勝クラスで2着3回。昨年7月のサンタアニタトロフィー(2着)から大井の一員となり、今回が7戦目です。3走前のトパーズ賞(1400m)は、中団から直線で抜け出し5馬身差の圧勝。前走の準重賞・ウインタースプリントは伸びを欠き3着でした。荒山調教師は「(3走前は)脚がたまった分、最後は伸びてくれました。前回はためが利かなかったので、最後は伸びなかったですね。理想は前に壁を作って、ためながら、最後の脚を生かす競馬。枠(4枠7番)もちょうどいいところに入りました。前走後は短期放牧を挟んで、いい仕上がりです。力のある馬なので頑張ってほしいですね」とコメント。初タイトル獲得を狙います。
20年12月に船橋デビュー。21年の東京ダービーは2着になるなどクラシック路線に進みました。素質の高さで距離はこなしましたが、それ以降は1600m以下にシフトし、堅実な走りが続いています。23年&24年のフジノウェーブ記念で優勝。今回は3連覇がかかる一戦に川島正一調教師は「去年と同じようなローテーションだし、ここまでの調整は順調ですよ。7歳になっても馬はフレッシュで若いです。大井・1400mは絶好の条件なので、あとは自分の競馬をして力を出し切ってほしいですね」と話していました。今回コンビを組むのは最初にフジノウェーブ記念を制した時の澤田龍哉騎手。大舞台に強い澤田騎手が2年ぶりのパートナーをどうエスコートするのか注目が集まります!
ホッカイドウ競馬デビューで、23年12月に大井へ移籍。当初は羽田盃&東京ダービーのダート三冠に挑戦しましたが、それ以降は短距離路線にシフトしました。初距離だった優駿スプリントは圧巻の走りで重賞初Vを飾り、北海道スプリントCは3着。前走の準重賞ウインタースプリントは5か月の休み明けで5着でした。+20キロでしたが「馬体重が示す通り、幅も出て成長しています」と荒山調教師。今回は自身初となる1400mですが「1200mから1400mの距離は問題ありません。前走は砂をかぶる競馬でいい経験にもなったし、重賞で古馬とどんな走りをしてくれるか。結果は16時55分(発走時間)にわかりますね」と笑顔でした。
なお、荒山厩舎は4頭出し。同じ1400mのオーバルスプリント(23年)で4着になったリコーシーウルフも出走します。「休み明けですが、いい状態です!」(荒山調教師)。20年の兵庫ジュニアグランプリは無傷の3連勝で重賞初挑戦Vを果たしました。1400mの勲章は手にしましたが、それ以降は1200mで4勝。1月の準重賞・ウインタースプリントは直線で抜け出し、大井移籍初戦を飾りました。藤田輝信調教師は「折り合いは難しそうでしたが、力のある馬ですね。今回は距離が延びる分、うまく折り合って運べれば。一度使った上積みはあるし、前走の内容からも、また交流重賞を狙っていきたい馬です」と期待を込めました。
なお、同厩からはボンディマンシュも出走します。1400mで7勝している馬で「9歳ですが、馬は若いです。強い馬もそろっていますが、得意の舞台に戻って頑張ってほしいですね」(藤田調教師)。*フジノウェーブ記念の情報は、南関魂でもお伝えしていきます!
第16回 フジノウェーブ記念(SIII)直前情報 調教タイム (協力:日本競馬新聞協会)
■ギャルダル 船橋3/9重 1000m-68.3秒 800m-48.6秒 600m-35.7秒 ■マックス 小林3/8重 1000m-64.6秒 800m-49.5秒 600m-36.5秒 ■カールスバート 船橋3/8良 800m-50.5秒 600m-37.8秒 ■マザオ 環3/8良 1000m-61.8秒 800m-47.3秒 600m-35.6秒 200m-12.0秒 ■ティントレット 小林3/8重 1000m-64.3秒 800m-49.3秒 600m-36.5秒 ■デュアリスト 牧場3/8坂路 800m-37.4秒 600m-12.2秒 ■イグザルト 小林3/8重 1000m-64.0秒 800m-48.7秒 600m-36.4秒 ■グランデマーレ 大井3/8重 800m-53.4秒 600m-39.1秒 ■マースインディ 大井3/9不 1000m-63.7秒 800m-50.7秒 600m-37.6秒 ■ボイラーハウス 大井3/8重 1000m-63.8秒 800m-50.6秒 600m-37.2秒 ■アウストロ 浦和3/8稍 800m-52.5秒 600m-37.7秒 ■オメガレインボー 浦和3/8稍 800m-52.9秒 600m-38.8秒 ■アドマイヤルプス 大井3/8重 1000m-66.2秒 800m-51.6秒 600m-37.7秒 ■リコーシーウルフ 小林3/7不 1200m-83.2秒 1000m-66.2秒 800m-51.1秒 600m-38.2秒 ■ボンディマンシュ 牧場3/8坂路 600m-37.8秒 200m-12.0秒 ■イーグルノワール 小林3/8重 1000m-69.0秒 800m-51.9秒 600m-37.7秒 -
高橋華代子のレースレポート
南関競馬リポーター たかはしかよこ ブログ南関魂などを更新中
<第16回 フジノウェーブ記念(SIII)>
優勝インタビュー動画はこちら
3月13日はフジノウェーブ記念が行われました。希代の名馬の名がつけられた一戦に、フルゲート16頭が集結。
単勝3.1倍の1番人気イグザルトを筆頭に、アウストロ、ティントレット、マックス、ギャルダル、デュアリストの6頭が10倍以下という大混戦ムード。結果、イグザルト(大井・荒山勝徳厩舎<小林>)が圧倒的な強さで重賞初制覇を決めました。
道中はデュアリストが逃げ、マザオが2番手。イグザルトは外の3番手を追走。3~4コーナーで先頭に並びかけると、最後の直線半ばで後続を一気に引き離し、7馬身差をつけました。2着は脚を伸ばしてきた15番人気ボイラーハウス、3着は好位から粘った8番人気マザオ。
勝ちタイム1400m1分24秒1(重)はレースレコードタイ。さらに、1分23秒8のコースレコード(1977年アガリスピード)に0秒3差まで迫る破格のタイムとなりました。
今回がイグザルトと4戦目のコンビとなった御神本訓史騎手は「4枠7番からいいスタートを切ることができて、他の馬を見ながら追走できました。直線を向いた時は弾ける手応えだったので、かわされる感覚もなく、直線はグイグイ伸びてくれました。今日はとんでもない時計で走ってくれて、まだまだ伸びしろもあると思います」と手応え。
御神本騎手はフジノウェーブの主戦としても知られていますが、「名前がついたレースというのはあまり意識していませんでしたが、このレースが近づくにつれて思い出しますし、いつでも心の中にいます」と話しました。
さて、イグザルトはJRAデビュー馬。1400mの2勝クラスを勝ち上がり、それ以降は3勝クラスで走りました。移籍した昨年7月のサンタアニタトロフィーは重賞初挑戦で2着となり、昨年11月のオープンから1400m以下にシフト。
6歳で素質が開花した内容に荒山調教師は「持っている筋肉や心臓はいいものがある馬。力はものすごくあると思っていましたが、ここまで弾けるとは。これだけのポテンシャルがある馬なので、維持をさせたいですね。JRA時代からも含めて1400mがベストだと思います」とのこと。
今後については未定ですが、パフォーマンスと時計からも更なる活躍を期待します!
<他陣営のコメント>
2着 ボイラーハウス 達城龍次騎手
「リフレッシュ効果で、馬の雰囲気はとても良かったです。勝ち馬は強かったですが、折り合いがしっかりついて、最後もすごい脚を使ってくれました。位置取りも含めて全てが完璧でした」
3着 マザオ 吉井章騎手
「しまいを生かす形を考えていましたが、ペースが遅くて2番手からになりました。それでもこの馬のリズムで走れたぶん、最後まで頑張ってくれたと思います。勝ち馬は強かったですが、この馬は成長力もあるし、もう少し力がつけば重賞でも戦えると思います」
4着 オメガレインボー 町田直希騎手
「勝ったのは強かったですが、いい脚を使ってくれました。2着以下はそんなに差はなかったし、深いブリンカーを着けた効果が出たのかなと。すごく乗りやすくて、道中の手応えも良く、先生もゆっくりでいいと言ってくれたので、脚をためて直線勝負にしました。競馬が上手なので1600mくらいまでは大丈夫だと思いますよ」
5着 デュアリスト 山本聡哉騎手
「行きたがるところがある馬なので、ハナへ行くよう指示をされていました。スタートが決まって楽なペースで逃げることができて、4コーナーでは手応えが十分あったので逃げ切れると思いましたが、残り200mで止まってしまいました。1200mの方がいいですね」
6着 アウストロ 秋元耕成騎手
「左回りはすごく上手ですが、右回りは調教でも手前を頻繁に替えてしまうので、集中力を欠いてしまうのかな。最後は尾っぽも振っていて、走り切れなかった感じです。58キロだったのでスタートの一歩目も遅かったです」
7着 ギャルダル 澤田龍哉騎手
「もう少しタメを利かせてあげられれば良かったですが、展開的にポジションをキープするのにずっと脚を使い続けた結果、4コーナーで手応えがなくなりました。ペースは速くなかったですが、思った以上に競馬がタフでした。良馬場で走らせたかったです」
8着 ティントレット 矢野貴之騎手
「馬はすごく良かったですが、気持ちが前向き過ぎて、トモを滑らせて後手を踏みました。砂をかぶっても我慢をして辛抱してくれていたので、外に出したら伸びてくれるかなと思いましたが……本来の走りではなかったですね。もっと伸びてくれる馬なので」
9着 リコーシーウルフ 今野忠成騎手
「休み明けという感じではなかったし、この馬なりに頑張ってくれました」
10着 カールスバート 和田譲治騎手
「大井は初めてでしたがうまく回れたし、このメンバーでも食らいつきながら競馬はしてくれました」
11着 マックス 吉原寛人騎手
「ゲートの中で落ち着きがなかったですね。スタートを切れないと、今日の馬場では良くなかったです。でも、タメる競馬に切り替えて、最後までしっかりハミは取ってくれていたので、気持ちは切れていませんでした」
12着 イーグルノワール 笹川翼騎手
「1400mの大外枠は厳しくて、このレースだけで判断するのは難しいです。トモが緩いので、広いコースのワンターン1200m、1400mが合っていそうですね」
13着 ボンディマンシュ 安藤洋一騎手
「切れるタイプではないし、枠も外だったので、中途半端に出すと外を回らされそうだったので、一発タメていった方がいいと思いましたが……。追ってからもジリジリという感じでした。相手も強かったですが、紛れるようなレースなら」
14着 マースインディ 藤田凌騎手
「馬は頑張っています。追走がきつかったので、少し忙しいのかもしれません」
15着 アドマイヤルプス 西啓太騎手
「調教試験明けでまだ良くなっていきそうな感じでしたが、1400mはすごく合いそうです」
16着 グランデマーレ 本村直樹騎手
「ペースに対応ができませんでした」
-
回数 施行年 馬名 性・年齢 騎手 16 令7 イグザルト 牡6 御神本 訓史 15 6 ギャルダル 牡6 矢野 貴之 14 5 ギャルダル 牡5 澤田 龍哉 13 4 ルーチェドーロ 牡4 御神本 訓史 12 3 キャプテンキング 牡7 和田 譲治 11 2 トロヴァオ 牡7 藤田 凌 10 平31 キャプテンキング 牡5 坂井 英光 9 30 リッカルド セ7 矢野 貴之 8 29 ケイアイレオーネ 牡7 的場 文男 7 28 ソルテ 牡6 吉原 寛人 6 27 セイントメモリー 牡8 本橋 孝太 5 26 ジェネラルグラント 牡4 石崎 駿 4 25 フジノウェーブ 牡11 御神本 訓史 3 24 フジノウェーブ 牡10 坂井 英光 2 23 フジノウェーブ 牡9 御神本 訓史 1 22 フジノウェーブ 牡8 戸崎 圭太