重賞レース

第58回 黒潮盃(SIII)

  • 2024年8月14日(水)
  • 20:10発走
第58回優勝馬:ダテノショウグン号

春のクラシックロードを戦った実績馬や秋の飛躍を期す有力馬が激しいレースを繰り広げる3歳馬限定重賞です。「3歳ダート三冠競走」の最終戦「ジャパンダートクラシック」への優先出走権が付与されるトライアルレースとして、見逃せない一戦となっています。
<1着馬・2着馬にジャパンダートクラシックの優先出走権を付与>

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    <第58回 黒潮盃(SIII)>
    (8月8日現在)

    イモノソーダワリデ
    北海道と大井で17戦3勝2着&3着4回ずつという安定した成績を残してきました。2走前の指定競走・東京ダービーチャレンジを優勝。その後は大舞台へと進みました。

    シシュフォス
    北海道と南関東で通算5勝。3走前のクラウンCは重賞初挑戦Vを決めました。前走の東京ダービーは南関東最先着の6着。再び南関東同士の戦いで、重賞2勝目を目指します。

    ダテノショウグン
    大井生え抜き馬で、無傷の5連勝でハイセイコー記念を制しました。その後、左前脚の蹄を損傷。復帰初戦だった前走の3歳オープンで連勝を6に伸ばし、再び重賞の舞台へ!

    マコトロクサノホコ
    北海道時代はコスモス賞など芝にも挑戦しました。今年から南関東へ移籍し、2走前の東京湾Cで重賞初制覇。前走の東京ダービーは9着でしたが、巻き返しを図ります。

    ムットクルフェ
    北海道から南関東へ移籍し、キャリアを重ねてきました。3走前の羽田盃指定競走・クラシックチャレンジを勝ち、その後は羽田盃5着。東京ダービーにも出走しました。

    ワンウォリアー
    高知デビュー馬で、通算5勝。重賞勝ちはありませんが、高知優駿、ネクストスター西日本などで2着となり、実力を示しています。南関東移籍初戦でタイトルを狙います。

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    <第58回 黒潮盃(SIII)>

    (8月12日現在)

    調教追い切り動画はこちら

    ■イモノソーダワリデ
    *大井 須田和伸 厩舎 牡3歳
    *成績 17戦3勝2着4回
    *詳細データ[ → ]
    *調教タイム[ → ]

     北海道と大井で3勝、2着&3着が4回ずつという成績を残しています。2走前は東京ダービーチャレンジを制し、東京ダービーにも出走しました(11着)。須田和伸調教師は「基本的にズブい馬ですが、このときは好スタートから前目につけていったので、もっとためていきたかったです」とコメント。その後は短期のリフレッシュ放牧に出て、7月上旬に帰厩したそうです。「体は緩ませていないので、間隔は空いてもいい状態です。落ち着きも出て、前よりお兄さんにもなっています。乗り方は、いつも調教にも乗ってくれている陸(鷹見騎手)に任せますが、あくまでもこの馬のリズムでいって、最後に脚が使えればいいですね」と楽しみにしていました。

    ■ケンタッキースカイ
    *浦和 藤原智行 厩舎 牡3歳
    *成績 17戦5勝2着2回
    *詳細データ[ → ]
    *調教タイム[ → ]

     北海道から浦和に移籍。すでに南関東4競馬場で走り、キャリアを重ねています。最近の好走の要因は、距離を延ばしたこと。2走前の1800mで行われた3歳オープンは、スピードの違いでハナに立っていき、無敗馬ダテノショウグンに早めに並ばれましたが、しぶとく粘り込み2着でした。藤原智行調教師は「負けましたが、いい走りはしてくれました。スピードの違いで逃げていますが、ムキになるところもあるので、ハナにはこだわらず、自分のペースで走らせたいです。コンスタントに使っていますが、追い切りは動いて調子はいいです」と好ムードを伝えていました。なお、姉は重賞9勝のスピーディキック。弟が初の重賞で、大井の有望株・菅原涼太騎手と勝利を目指します。

    ■シシュフォス
    *船橋 佐藤裕太 厩舎 牡3歳
    *成績 14戦5勝2着1回
    *重賞タイトル
     クラウンカップ(SIII)(2024)
    *詳細データ[ → ]
    *調教タイム[ → ]

     北海道で3勝をあげ、船橋に転入。3走前のクラウンCは直線で抜け出し、重賞初挑戦Vを飾りました。どこからでも競馬のできるセンスの高さも魅力です。その後は東京湾C2着、東京ダービーは6着(南関東最先着)。今回は2か月ぶりの実戦です。調教パートナーの佐藤裕太調教師は「神経質なところがあるので、牧場には出さず、厩舎でリフレッシュ放牧をイメージして過ごしてきました。優しいトレーニングをしながら、ピッチを上げていき、思い描いたような調整はできています。右回りも問題はなく、前走よりも距離が短縮するのはいいと思います。斤量58キロは大きなハンデになりますが、馬格もあるので頑張って欲しいですね」と語りました。

    ■ダテノショウグン
    *大井 森下淳平 厩舎 牡3歳
    *成績 6戦6勝2着0回
    *重賞タイトル
     ハイセイコー記念(SI)(2023)
    *詳細データ[ → ]
    *調教タイム[ → ]

     ハイセイコー記念を含む無傷の6連勝中です。雲取賞に向けていたとき、深夜の馬房で左前脚の蹄を損傷。その後の羽田盃、東京ダービーも出走は叶いませんでした。しかし、奇跡的な復活を遂げ、7月8日の3歳オープンで復帰。5馬身差をつける圧勝で、強い姿のまま帰ってきました。レース後のダメージもなかったそうで、森下淳平調教師は「前走以上に乗り込んできました。1週前追い切りは御神本(訓史)騎手が負荷をかけて乗り、『反応も良く、動きも軽くなっている』と言っていました。最終追い切りはしまいの反応を見る程度でしたが、前走よりも状態は上がっています。競馬を知っている馬なので、自分の走れる状態で送り出せれば、パフォーマンスはちゃんと出してくれると思います」と期待を込めました。

    ■マコトロクサノホコ
    *船橋 川島正一 厩舎 牡3歳
    *成績 13戦4勝2着3回
    *重賞タイトル
     東京湾カップ(SII)(2024)
    *詳細データ[ → ]
    *調教タイム[ → ]

     北海道で1勝をあげ、今年1月に船橋へ転厩。10番手追走から勝負どころで進出した2走前の東京湾Cは直線で力強く抜け出し、初タイトルを手にしました。本田正重騎手は「間隔が空いた分なのか、進みがもう少し。思ったより後ろのポジションになりましたが、ペースもある程度流れて、3コーナーくらいではいい勝負ができると思いました」とコメント。今回は東京ダービー(9着)以来となる実戦です。川島正一調教師は「暑い時期ですが、冷房のある厩舎で過ごしました。カイバの食いもすごく良く、状態はいいですよ。本田騎手とも手が合うし、距離が200m短くなるのは良さそうですね」と好ムードを伝えました。斤量58キロを乗り越え、重賞2勝目を目指します!

    ■ムットクルフェ
    *大井 的場直之 厩舎 牡3歳
    *成績 17戦4勝2着5回
    *詳細データ[ → ]
    *調教タイム[ → ]

     北海道と大井で通算4勝をあげ、堅実に走ってきました。3走前の羽田盃指定競走・クラシックチャレンジでVを飾り、羽田盃は5着。東京ダービーにも出走しました(10着)。その後は短期のリフレッシュ放牧に出て、7月前半に帰厩。的場直之調教師は「ずっと頑張って走り続けてきたので、放牧に出して、気分転換はできています。(クラシックチャレンジの頃より)精神的に大人になってきて、力もつけていると思います。東京ダービーはさすがにメンバーも強かったですが、今回は南関東同士なので、上位を目指したいですね。中団より前くらいで競馬ができるのは理想ですが、いつも調教にも乗ってくれている矢野(貴之)騎手に任せます」と話していました。

    *サンタアニタトロフィーの情報は、南関魂でもお伝えしていきます!

    第58回 黒潮盃(SIII)直前情報 調教タイム (協力:日本競馬新聞協会)

    ■イモノソーダワリデ
    大井8/9重 800m-54.5秒 600m-39.5秒
    ■ケンタッキースカイ
    浦和8/8不 800m-55.6秒 600m-39.8秒
    ■シシュフォス
    船橋8/10内良 1000m-63.4秒 800m-48.2秒 600m-35.8秒
    ■ダテノショウグン
    大井8/9重 1000m-66.3秒 800m-51.5秒 600m-37.4秒
    ■マコトロクサノホコ
    船橋8/10内良 1000m-68.7秒 800m-49.6秒 600m-36.0秒
    ■ムットクルフェ
    大井8/10稍 1000m-65.9秒 800m-51.3秒 600m-37.9秒
  • 高橋華代子のレースレポート

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    <第58回 黒潮盃(SIII)>

    優勝インタビュー動画はこちら

     8月14日の大井11Rで行われた3歳馬による黒潮盃。今年から、1、2着馬に、ダート三冠の最終戦ジャパンダートクラシック(10月2日、大井)の優先出走権が与えられるトライアルになりました。

     ダテノショウグンが単勝オッズ1.1倍の断然人気に応えて、デビューから無傷の7連勝。昨年のハイセイコー記念に続く2つ目のタイトルを獲得しました。

     ダート三冠の前哨戦・雲取賞前に、左前脚の蹄を損傷。森下淳平調教師は「スタッフがいない時間帯の深夜の馬房で、僕たちも経験をしたことがないような大怪我をしました。人間に例えるなら、爪と肉の間に蹄鉄が貫通したような感じです。前例がないことで、競走馬として大丈夫なのか?治っても後を引かないのか?と心配でした」と振り返ります。今回はその休み明け2戦目でした。

     スタートで立ち遅れ、道中は後方9番手を追走。向正面で外から進出して3番手に押し上げると、場内からも大歓声が巻き起こりました。

     御神本訓史騎手は「ゲートのうまい馬ですが、今日は2走ボケかはわかりませんが、ゲートの中で気負って、タイミングが遅れてしまいました。ヒヤッとしました。(向正面で動いたことは)有力馬が前のほうにいて、ペースも2コーナーで落ち着いてしまい、3コーナーからのよーいドン!では分が悪くなると思ったので、早めに動いていきました」とコメント。

     最後の直線で先頭に立つと後続を振り切り、3馬身半差をつける完勝でした。タイムは1800m1分54秒9(良)。2着が4番手から脚を伸ばしたクラウンCの勝ち馬シシュフォス、3着は2番手から進めたムットクルフェでした。

     この勝ちっぷりに御神本騎手は「直線はいつも素晴らしい脚で走ってくれますが、次の大一番に向けて、厳しいもまれる競馬をしたかったです。少し雑な内容になってしまいましたが致し方ないですね」と話し、これも期待度が高いからこその言葉でもあるでしょう。

     森下調教師は「まだ爪の状態も100%ではないし、猛暑の中での調教やレースなので、馬体の様子をみながら調整したいです。馬が元気で調子が上がってくるようであれば、三冠目に向けて調整できればうれしいです」と語りました。

     競走馬として危ぶまれるような大怪我から見事な復活をとげたダテノショウグン。強い姿のままで帰ってきました!これからもスケールの大きな走りで、歴史を刻んでいって欲しいです。



    <他陣営のコメント>

    2着 シシュフォス 森泰斗騎手
    「向正面で勝ち馬が脚を使ってくれたのでチャンスはあるかなと思いましたが、最後は突き放されました。レースは完璧だったと思いますが、斤量58キロはキツいですね。同斤ならもう少し迫れたように思います」

    3着 ムットクルフェ 矢野貴之騎手
    「いいペースで、いいリズムで運ぶことができました。最後は決め手の差かなって感じはしますが、この馬らしい競馬はできました。休み明けで、リフレッシュはできていますが、状態はさらに上がってくると思います」

    4着 マコトロクサノホコ 本田正重騎手
    「いい競馬でした。1着馬は力が抜けている感じがしますが、それ以外は展開ひとつで変わりそうです。ちょっとペースが遅くて、前めのポジションにつけられないのが、この結果になったように思います。器用さの分が着順に出た感じ。右回りは大丈夫です」

    5着 オーウェル 笹川翼騎手
    「馬は良かったです。体重は増えていたけど、太くはなかったですよ。力はつけていると思うし、強い馬にマークされて厳しかったですが、最後まで歯を食いしばって頑張っていました。秋に向けていい立ち上がりになったと思います」

    6着 ケンタッキースカイ 菅原涼太騎手
    「今回は自分のペースで行って番手からの競馬になりましたが、これまでのように前に行って粘る方がいいですね。今後に生かしたいと思います」

    7着 イモノソーダワリデ 鷹見陸騎手
    「状態は良かったです。自分の想像よりも最初のペースが遅く、1コーナーの入りでもたついた分の着差だと思います。もう少し上手に乗ってあげることができれば掲示板はあったと思うので、また頑張ります!」

    8着 ミライヘノシンゲキ 谷内貫太騎手
    「1コーナー過ぎには(ペースが)落ち着いてしまい、思ったより後ろになってしまいましたが、ペースが上がったところでも反応はできていたし、最後までバテずに走り切ってくれました。操縦性が良く、どこからでも競馬のできる馬。ここ何走かは強い馬たちと走れていい経験になったと思うので、自己条件はいい結果がついてくると思います」

    9着 サーマウント 所蛍騎手
    「前走が1200mだったので、思っていた以上に行きたがりました」

    10着 スマイルナウ 張田昂騎手
    「今回は初距離もあるのかな。でも、テンに行けるタイプではないので、1周競馬の方がいいかもしれません」

    11着 クリコマ 山崎誠士騎手
    「コースや距離は問題ないと思いますが、持ち味を生かせる展開にならなかったです」

    12着 バハマフレイバー 川島正太郎騎手
    「休み明けだったので、この後もっと良くなると思います!」
  • 回数 施行年 馬名 性・年齢 騎手
    58 令6 ダテノショウグン 牡3 御神本 訓史
    57 5 ヒーローコール 牡3 森 泰斗
    56 4 エスポワールガイ 牡3 森 泰斗
    55 3 ジョエル 牡3 張田 昂
    54 2 インペリシャブル 牡3 山崎 誠士
    53 令元 リンノレジェンド 牡3 岡部 誠
    52 平30 クロスケ 牡3 笹川 翼
    51 29 ブラウンレガート 牡3 的場 文男
    50 28 ミスミランダー 牝3 森 泰斗
    49 27 ブラックレッグ 牡3 矢野 貴之
    48 26 スマイルピース 牡3 楢崎 功祐
    47 25 トラバージョ 牡3 石崎 駿
    46 24 アスカリーブル 牝3 今野 忠成
    45 23 オオエライジン 牡3 木村 健
    44 22 ツルオカオウジ 牡3 町田 直希
    43 21 ツクシヒメ 牝3 山田 信大
    42 20 ギャンブルオンミー 牡3 戸崎 圭太
    41 19 マルヨフェニックス 牡3 尾島 徹
    40 18 アスターバジル 牡3 今野 忠成
    39 17 ボンネビルレコード 牡3 的場 文男
    38 16 キョウエイプライド 牡3 的場 文男
    37 15 ジョイフルハヤテ 牡3 納谷 和玖
    36 14 ノムラリューオー 牡3 石崎 隆之
    35 13 アブクマドリーム 牡3 石崎 隆之
    34 12 タカラファイヤ 牡3 的場 文男
    33 11 エビスジャパン 牡3 早田 秀治
    32 10 エスケイタイガー 牡3 佐藤 祐樹
    31 9 キャニオンロマン 牡3 吉井 竜一
    30 8 ナイキジャガー 牡3 的場 文男
    29 7 ジョージタイセイ 牡3 藤村 和生
    28 6 スペクタクル 牡3 張田 京
    27 5 ブルーファミリー 牡3 的場 文男
    26 4 カシワズプリンセス 牝3 高橋 三郎
    25 3 カールホワイト 牝3 高橋 三郎
    24 2 アウトランセイコー 牡3 高橋 三郎
    23 平元 トウケイグランデイ 牡3 本間 茂
    22 昭63 リユウコウキング 牡3 佐藤 隆
    21 62 チヤンピオンスター 牡3 早田 秀治
    20 61 シナノジヨージ 牡3 的場 文男
    19 60 マルゼンアデイアル 牡3 的場 文男
    18 59 ステートジヤガー 牡3 山口 勲
    17 58 アキノオー 牡3 宮浦 正行
    16 57 ホスピタリテイ 牡3 西川 栄二
    15 56 スピードジヨギング 牡3 山口 勲
    14 55 タガワテツオー 牡3 高橋 三郎
    13 54 カツアール 牡3 松本 勉
    12 53 タイガームサシ 牡3 佐々木 忠昭
    11 52 トドロキヒリユウ 牡3 岡部 盛雄
    10 51 ロツキライン 牡3 角田 次男
    9 50 シタヤロープ 牡3 佐々木 竹見
    8 49 スピードパーシア 牡3 内野 健二
    7 48 ゴールドイーグル 牡3 福永 二三雄
    6 47 クラフトケルン 牡3 高橋 三郎
    5 46 フジプリンス 牡3 溝辺 正
    4 45 カヤヌマタイム 牡3 岡部 正道
    3 44 アポスピード 牡3 長谷川 茂
    2 43 キングライン 牡3 宮下 紀英
    1 42 ヒカルタカイ 牡3 竹山 隆