重賞レース

第44回 サンタアニタトロフィー(SIII)

  • 2023年8月2日(水)
  • 20:10発走
第44回優勝馬:シュアゲイト号

TCKと米国・サンタアニタ競馬場は友好交流提携を結んでおり、このレースは米国で行われる「TOKYO CITY CUP」の交換競走として実施されています。TCK唯一のハンデ重賞としてトゥインクルレース最盛期に行われることから、実力伯仲の熱いレースが期待されます。
<優勝馬に日本テレビ盃の優先出走権を付与>

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    <第44回 サンタアニタトロフィー(SIII)>
    (7月26日現在)

    エスポワールガイ
    左膝の剥離骨折を乗り越えた前走のサンタアニタトロフィートライアルは直線で力強く抜け出しV。昨年の黒潮盃以来となるうれしい勝利を飾りました。

    ダノンスプレンダー
    JRA時代に重賞勝ちはありませんが、オープン2勝。前走のリステッド競走・オアシスSは0.3秒差の6着でした。宗形竹見厩舎に移籍し、重賞初制覇を目指します。

    スマイルウィ
    560キロ台の大型馬が今年は59キロを背負い、連覇をかけて参戦します。ダートグレード競走初挑戦だった前走のさきたま杯はクビ差の2着、全国区の力を示しました。

    ヒーローコール
    登録馬には3歳馬たちの名前もあり、その中で実績ナンバー1がこの馬です。昨年のNARグランプリ2歳最優秀牡馬を受賞。今年の羽田盃と東京ダービーは2着でした。

    シュアゲイト
    登録順では48番目ですが、出走できた際には未知の魅力がたっぷりです。高知と大井で8連勝中、B3からの挑戦で51.5キロ。坂井英光厩舎の重賞初Vもかかります。

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    <第44回 サンタアニタトロフィー(SIII)>

    (7月31日現在)

    調教追い切り動画はこちら

    ■シュアゲイト
    *大井 坂井英光 厩舎(小林) 牡6歳
    *成績 24戦11勝2着0回
    *詳細データ[ → ]
    *調教タイム[ → ]

     JRA時代は4歳以上1勝クラスを制すると、その後は高知と大井で8連勝中です。パフォーマンスも圧巻で、前走の大井1600mは後続に1秒差をつける逃げ切りで、勝ち時計1分38秒8(良)。

     競馬内容と走破時計で、B3クラスからの格上挑戦を決めたそうです。しかし、予備登録の段階では48番目で出走は厳しいとも思われましたが、上位馬たちが回避していき、最終的にはフルゲートにならず出走決定。斤量51.5キロも非常に魅力的です。

     今回重賞を勝った際、シュアゲイトはもちろんのこと、坂井英光調教師、主戦の達城龍次騎手にとっても記念すべき初タイトルです。

     「脚元の弱いところがあるので、工夫をしながらこの馬の調教をしています。暑い時期ですが状態はキープできていると思います。普段は派手な部分を見せませんが、レースに行っていいタイプ。スタートも上手な馬なので、自分の競馬をしてどこまでやれるかですね。騎手の気持ちはわかるつもりなので(坂井調教師は元騎手)、自分が重賞初勝利というよりも、龍次(達城騎手)に勝って欲しいという気持ちがとても強いです。レースは任せます。期待を持って臨みたいですね」(坂井調教師)。*シュアゲイトのこのお写真は坂井調教師に提供頂きました。

     「前走はインが軽くて持ったままで行けましたが、今回はペースも違うので、仕掛けていくようになるぶん、終いがどうなるかですね。スタートセンスもダッシュ力も良くて、すごい筋肉をして道中うなって走っています。パワーがすごくて重賞級のものは持っていると思いますが、これまでとペースが全く違うので、いきなり対応できるかは鍵になります」(達城騎手)。

    ■ヒーローコール
    *浦和 小久保智 厩舎 牡3歳
    *成績 11戦6勝2着3回
    *重賞タイトル
     雲取賞(SIII)(2023)
     鎌倉記念(SII)(2022)
    *詳細データ[ → ]
    *調教タイム[ → ]

     メンバー唯一の3歳馬です。昨年は4連勝で鎌倉記念を制して重賞初制覇を飾り、NARグランプリ2歳最優秀牡馬を受賞しました。

     今年はクラシックの前哨戦・雲取賞を制覇。怪物ミックファイアの出現で羽田盃と東京ダービーはともに2着に終わりましたが、走破時計などを考えても例年ならタイトルは獲得していた実力は持ち合わせています。

     マイル戦は昨年12月に川崎競馬場で行われた全日本2歳優駿以来で、この時は地方馬最先着の4着でした。大井のマイル戦(内回りコース)は初です。

     「2歳の頃は能力で押し切れているところはあったと思いますが、本来はもう少し距離があった方がいいような気はしますし、内回りコースの難しさもあるとは思います。ただ、力のある馬なので対応はしてくれると思うし、こういうチャレンジスピリットで結果を出してきたのも小久保厩舎なので、期待をして臨みたいです」と主戦の森泰斗騎手。

     多くの古馬たちと同じ57キロを背負うなど乗り越えなくてはいけないことも多いですが、今年の3歳世代の活躍馬の1頭として、どういう戦いを見せるか興味深いです。3歳馬が勝利を飾った場合はサンタアニタトロフィー史上初の快挙となります。

    ■タイムフライヤー
    *大井 村上頼章 厩舎 牡8歳
    *成績 37戦5勝2着4回
    *重賞タイトル
     エルムS(GIII)(2020)
     ホープフルS(GI)(2017)
    *詳細データ[ → ]
    *調教タイム[ → ]

     JRA時代に芝とダートの重賞を勝っている実力馬。昨年5月から南関東の一員となり、重賞レースを中心に戦っています。前走のブリリアントカップは0.1秒差の3着でした。

     引き続き村上頼章厩舎の認定厩舎でもあるミッドウェイファームでトレーニングを積んでいます。「具合は問題ありません。折り合いは鍵で、マイルは合うと思います。外枠も悪くないし、流れに乗って先行できれば力はあります」(村上調教師)。

     今回は期間限定騎乗を開始したライアン・クアトロ騎手が初騎乗します。「チャンスのある馬に乗せて頂けること、馬主さんをはじめ関係者の皆さんに感謝しています。マイルは合うと思うし、期待しています」とクアトロ騎手。この期間は「勝つことだけを考えています」と話していました。

    ■エスポワールガイ
    *大井 市村誠 厩舎 牡4歳
    *成績 14戦4勝2着1回
    *重賞タイトル
     黒潮盃(SII)(2022)
    *詳細データ[ → ]
    *調教タイム[ → ]

     8番人気だった昨年の黒潮盃はまんまと逃げ切り、記念すべき初タイトルを獲得しました。その後、左膝の剥離骨折を発症し、休養へ。

     復帰後3戦目となった前走のサンタアニタトロフィートライアルは直線で力強く抜け出し、黒潮盃以来となるうれしい勝利を飾りました。勢いそのままに重賞2勝目を目指します。

     「状態は変わらずにいいですね。黒潮盃を勝った頃に比べると、筋肉質なマッチョな体形になりました。勝ってもおかしくない力はあると思うし、ある程度先行してすんなりした競馬ができれば」(市村誠調教師)。

    ■ダノンスプレンダー
    *大井 宗形竹見 厩舎 牡7歳
    *成績 24戦6勝2着2回
    *詳細データ[ → ]
    *調教タイム[ → ]

     重賞勝ちはありませんが、2021年と2022年のポルックスステークス(中山・ダート1800m)を連覇しました。4月22日のリステッド競走・オアシスステークス(東京・ダート1600m)は7番手から追い上げ、59キロながらも優勝したコンシリエーレから0.3秒差の6着。

     そんなJRAの実績馬が、宗形竹見厩舎の一員となり初戦を迎えます。

     「5月中旬に入厩し、疲れを取りながら徐々にピッチを上げていった感じです。初戦なので良化途上ではありますが、馬っぷりもいいし、能力のある馬。大井のマイル戦ではちょっと短いかなという印象もありますが、対応はしてくれると思っています。現状でどこまでやれるか見てみたいですね」(宗形調教師)。

    *サンタアニタトロフィーの情報は、南関魂でもお伝えしていきます!

    第44回 サンタアニタトロフィー(SIII)直前情報 調教タイム (協力:日本競馬新聞協会)

    ■シュアゲイト
    小林7/29坂路 (400m-)27.5秒 200m-13.6 秒
    ■ヒーローコール
    浦和7/27良 800m-54.3 秒 600m-39.1 秒
    ■タイムフライヤー
    牧場7/29坂路 600m-38.0 秒 200m-12.1 秒
    ■エスポワールガイ
    大井7/29良 1000m-64.1 秒 800m-50.2 秒 600m-35.7 秒
    ■ダノンスプレンダー
    大井7/28良 1000m-65.7 秒 800m-50.3 秒 600m-36.8 秒
  • 高橋華代子のレースレポート

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    <第44回 サンタアニタトロフィー(SIII)>

    優勝インタビュー動画はこちら

     8月2日に行われた真夏のハンデ重賞・サンタアニタトロフィー(SⅢ)。とても大きな満月が、2コーナー付近から昇っていく幻想的な光景に包まれる中、1600mを舞台に14頭が熱戦を繰り広げました。

     栃木県那須町生まれの2番人気シュアゲイトが4馬身差をつけて逃げ切り。高知時代も含め9連勝で重賞初挑戦Vを飾りました。坂井英光調教師と達城龍次騎手も記念すべき初タイトルを獲得。

     B3からの格上挑戦だったシュアゲイトは、最軽量ハンデ51.5キロを生かし、スーッとハナへ立っていきました。

     達城騎手は「少々ハイペースで逃げても止まらないだろうと思っていたので、逃げの戦法を取りました。向正面に入ってからも手応えは良かったです」とコメント。3~4コーナーで後続を引き離した時に、このまま行けば1着は取れるだろうと思ったそう。

     「追ってからも伸びる馬ですが、いつもよりペースを上げていったぶん、終いはギュッと切れはありませんでしたが、止まる気配は全くありませんでした」。直線に入ってからも脚取りはしっかりし、ゴール板を力強く駆け抜けました。

     勝ちタイムは1600m1分38秒3(重)。2着がピュアオーシャン、3着がタイムフライヤーでした。

     斤量差はあったとは言え、重賞初挑戦でのこのパフォーマンスに対し、「斤量(51.5キロ)はかなり生きたと思いますが、B3からいきなりあのクラスに入って、(斤量差があっても)普通はボロボロになってもおかしくありません。スタートセンスもダッシュ力も良く、すごい筋肉をして道中うなりながら走っているようなパワーもすごい馬です。テンよし中よし終いよしの競馬ができるので、トップスピードから先行力をうまく生かして連勝を伸ばしていきたいです」と、今後に向けても手応えをつかんだ様子でした。

     達城騎手は44歳。ルックスは若々しく見えますが、1996年4月のデビューから28年目となり、現在のTCKジョッキーズの中では的場文男騎手に次ぐベテランです。昨年は自身キャリアハイとなる71勝をあげ、今年はついに悲願のトロフィーを獲得。「みんなが、達城は重賞を勝つのが初めてなんだって驚いて、『おめでとう』ってすごく言ってくれます。ありがたいですが、若くはないので逆に恥ずかしいですね(苦笑)。 稲場澄オーナー、坂井調教師と勝つことができたのでホッとしました」。

     シュアゲイトは脚元に不安のある馬で、厩舎サイドも工夫を凝らしながらトレーニングを重ねてきたそうです。重賞を勝ってもなおクラスはB1。この後は一息を入れるそうで、秋以降のパフォーマンスも目が離せません。



    <他陣営のコメント>

    2着 ピュアオーシャン 石崎駿騎手
    「一生懸命走ってくれました。3、4コーナーで頂いたかなと思いましたが、勝った馬が強かったです。いい競馬をしてくれていて、あまりペースが遅くなるとこの馬の良さは生きないので、重賞のペースはちょうど気分良く走れます。次につながると思いますよ」

    3着 タイムフライヤー ライアン・クアトロ騎手
    「スタートは少し遅かったですけど、道中はしっかり運べて、最後も反応を見せてくれました。フィニッシュとしては良かったです」

    4着 マムティキング 張田昂騎手
    「短距離では後ろからになりますが、マイルならついていけます。休み明けでもこれだけ走れたし、この先もチャンスはあります」

    5着 ダノンスプレンダー 吉原寛人騎手
    「初めてなので、なるべく砂をかぶらない位置でと思いましたが、切り替えしたら外5、6番手になってしまったので内へ。そこからどうしてもズブくなって、ついていくのが大変になりました。直線も止まっている訳ではありませんが、ジリジリになって切れがなかったです。距離はもうちょっとあって、1800mの外回りコースでゆったり行けた方がいいのかな」

    6着 エスポワールガイ 笹川翼騎手
    「スムーズには運べましたが、最後は苦しくなって内にささりました。このクラスの馬たちを相手にしての王道競馬では、まだ苦しいかな」

    7着 マースインディ 藤本現暉騎手
    「8歳にしては頑張っていますし、最後いい脚を使ってくれたので、どこかでチャンスはあると思っています。砂をかぶらない位置からがいいですね」

    8着 リコーシーウルフ 荒山勝徳調教師
    「重賞になると、道中の流れやプレッシャーのかかり方も違うので、自分のリズムで思うように走れていないですね。ペースを覚えていってくれれば」

    9着 デュープロセス 福永敏調教師
    「スタートで挟まれ、ポジションが取れずリズムに乗れなかったです。最後は止まってしまいましたが、向正面から上がって行った時の雰囲気は悪くなかったので、次走改めて期待したいです」

    10着 ヒーローコール 森泰斗騎手(1番人気)
    「斤量(57キロ)も見込まれたし、古馬のマイルのペースに戸惑った感じですかね。周りの圧(プレッシャー)みたいなものも違ったし、今回は残念ですけど、いい経験になれば」

    11着 トランセンデンス 本橋孝太騎手
    「雰囲気は良かったですが、進みが良くなかったです」

    12着 ロイヤルペガサス 和田譲治騎手
    「積極的に乗る感じでしたが、周りも速くて4番手になり、向正面に入ってから手応えが怪しくなりました。1600mも久しぶりだったし、メンバーも上がったので」

    13着 サブノハクタカ 鷹見浩調教師
    「気を乗せるように、刺激のあった方がいいタイプです。慣れた大井・1600mはエンジンがかかりませんでしたね」

    14着 ゴライアス 本田正重騎手
    「手応えがイマイチでした」
  • 回数 施行年 馬名 性・年齢 騎手
    44 令5 シュアゲイト 牡6 達城 龍次
    43 4 スマイルウィ 牡5 矢野 貴之
    42 3 トロヴァオ 牡8 笹川 翼
    41 2 ワークアンドラブ 牡5 笹川 翼
    40 令元 ノンコノユメ セ7 真島 大輔
    39 平30 ヒガシウィルウィン 牡4 森 泰斗
    38 29 ゴーディー 牡9 的場 文男
    37 28 リアライズリンクス 牡6 的場 文男
    36 27 ソルテ 牡5 吉原 寛人
    35 26 セイントメモリー 牡7 本橋 孝太
    34 25 セイントメモリー 牡6 本橋 孝太
    33 24 ゴーディー 牡4 赤嶺 亮
    32 23 カキツバタロイヤル 牡5 石崎 駿
    31 22 カキツバタロイヤル 牡4 本多 正賢
    30 21 ブルーホーク 牡5 坂井 英光
    29 20 チェレブラーレ 牡4 張田 京
    28 19 ショーターザトッシ 牡5 今野 忠成
    27 18 ボンネビルレコード 牡4 的場 文男
    26 17 スピニングアロー 牡7 張田 京
    25 16 トミケンマイルズ 牡4 張田 京
    24 15 コアレスハンター 牡6 内田 博幸
    23 14 ベルモントアクター 牡6 石崎 隆之
    22 13 サンデーツヨシ 牡4 内田 博幸
    21 12 キクオブメイスン 牡6 的場 文男
    20 11 インテリパワー 牡4 張田 京
    19 10 サントス 牡5 鈴木 啓之
    18 9 アブクマポーロ 牡5 石崎 隆之
    17 8 ホクトムソウ 牡5 郷間 隆
    16 7 プレザント 牡5 石崎 隆之
    15 6 サクラハイスピード 牡6 佐藤 隆
    14 5 モガミキツカ 牡5 石崎 隆之
    13 4 ハナセール 牡4 高橋 三郎
    12 3 ジヨージモナーク 牡6 早田 秀治
    11 2 テツノヒリユウ 牡7 鷹見 浩
    10 平元 ジングウブレーブ 牡4 高橋 三郎
    9 昭63 イーグルシヤトー 牝5 堀 千亜樹
    8 62 テツノヒリユウ 牡4 秋吉 和美
    7 61 ガルダン 牡5 的場 文男
    6 60 テツノカチドキ 牡5 佐々木 竹見
    5 59 マツノセイザン 牡4 奥山 正行
    4 58 ストリートエース 牡4 的場 文男
    3 57 レイクルイーズ 牝3 山崎 尋美
    2 56 ダイロクホーメイ 牡6 的場 文男
    1 55 トウケイホープ 牡4 秋吉 和美