重賞レース

第4回 ブリリアントカップ(SIII)

  • 2021年4月13日(火)
  • 20:10発走
第4回優勝馬:フィアットルクス号

5月に行う「大井記念」のトライアル競走として、2018年から重賞に格上げとなりました。2019年からは2,000mから1,800mへと距離が変更され、中距離だけでなくマイルの有力馬も参戦。トゥインクルレース開幕を飾る最初の重賞レースとして注目が集まります。
<上位2頭に大井記念の優先出走権を付与>

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    <第4回 ブリリアントカップ(SIII)>
    (4月6日現在)

    フィアットルクス
    中央未勝利で大井へ移籍以降13勝を挙げて、ついに重賞へ初挑戦!前走のブリリアントカップトライアルは、久しぶりに逃げる形になりながらも圧勝。最大の上がり馬。

    キャプテンキング
    2017年の羽田盃馬で、4歳から5歳にかけては重賞4連勝。前走のフジノウェーブ記念は1年8か月振りの復活の勝利を飾ったばかりで、地力の高さを示しました。

    エメリミット
    船橋生え抜き、昨年の東京ダービー馬。勝ち星からは遠ざかっていますが、使いながら良化中。前走は勝負所では力の入る内容(5着)で復調を期待させています。

    ゴールドホイヤー
    川崎生え抜き、昨年の羽田盃馬。骨折があり休養していた時期もありましたが、前走の報知グランプリカップは古馬重賞をモノにして改めて能力の高さを見せました。

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    <第4回 ブリリアントカップ(SIII)>

    (4月12日現在)

    調教追い切り動画はこちら

    ■キャプテンキング
    *大井 的場直之 厩舎 牡7歳
    *成績 24戦8勝2着3回
    *重賞タイトル
     フジノウェーブ記念(SIII)(2019・2021)
     川崎マイラーズ(SIII)(2019)
     ブリリアントカップ(SIII)(2019)
     ゴールドカップ(SII)(2018)
     羽田盃(SI)(2017)
    *詳細データ[ → ]
    *調教タイム[ → ]

     中央から移籍し、4年前の羽田盃を制覇。古馬になってからも2年前のフジノウェーブ記念を含む重賞4連勝を挙げたこともありますが、暑さが非常に苦手なことや蹄の不安などで順調さを欠くこともあり、最近では間隔を空けながら、勝ち星からも遠ざかっていました。

     前走のフジノウェーブ記念は和田譲治騎手とのコンビで、5、6番手からの差し切りを決め、ライバルたちを力でねじ伏せるかのように完勝。この馬の地力の高さをまざまざと感じさせた一戦で、復活の勝利でした。

     「スタートもよく、前に行く馬たちの後ろにつけられて、いい位置を取れました。終いもしっかり伸びてくれて、完璧な騎乗ができたと思います。背中もいいしパワーもあるし、元々の力がある馬ですね」(和田騎手)。

     その後は京成盃グランドマイラーズとブリリアントカップという選択肢があったそうですが、2年前に勝っているこのブリリアントカップへ。

     「4連勝していた頃に比べると途上ですが、いい頃に近づいていると思います。暑さもまだ大丈夫なので毛づやもいいですしね。1800mは気持ち長いかなという感じもしますが、これまでも結果は出しているし、ポテンシャルはすばらしいものがある馬なので。前走くらい走ってくれればと期待しています」(的場直之調教師)。

    ■ゴールドホイヤー
    *川崎 岩本洋 厩舎 牡4歳
    *成績 11戦6勝2着0回
    *重賞タイトル
     報知グランプリカップ(SIII)(2021)
     羽田盃(SI)(2020)
     雲取賞(SIII)(2020)
    *詳細データ[ → ]
    *調教タイム[ → ]

     こちらは昨年の羽田盃馬。東京ダービー(5着)直後に骨折が判明し、またそこから復活!!!

     前走の報知グランプリカップは百戦錬磨の古馬たちを打ち破り、再び重賞のタイトルを獲得しました。山崎誠士騎手が手綱を取り、外の3番手を進めていくと、最後の直線ではまとめて一気に抜き去る内容。

     陣営は若馬の頃からスケールの大きさを口にしてきたことを改めて証明した形で、今後は帝王賞などの交流レースも見据えたい馬であることを岩本洋調教師も言っています。

     「最近は馬にズブさも出てきたのかなぁと思っていましたが、今回の最終追い切りではちょっと気合を入れた程度でしたが、前回以上の動きで、元気も出てきています。同じくらい走れると思いますよ。この条件はいいし、前々で進めて、この馬の力を出したいですね」(岩本調教師)。

    ■リンゾウチャネル
    *船橋 矢野義幸 厩舎 牡5歳
    *成績 26戦11勝2着6回
    *重賞タイトル
     楠賞(2019)
     王冠賞(H2)(2019)
     北海優駿(H1)(2019)
     北斗盃(H2)(2019)
     ジュニアグランプリ(M1)(2018)
    *詳細データ[ → ]
    *調教タイム[ → ]

     リンゾウチャネルは2年前のホッカイドウ競馬の3冠馬で、その年のNARグランプリ3歳最優秀牡馬も受賞。南関東へ移籍し約1年が経ち、(南関東の)重賞勝ちはないものの、堅実な走りが続いています。

     前走のダイオライト記念は道中内の3、4番手から進め、地方馬最先着の5着。「スタンド前でグーッとムキになりましたが、それでもこの一線級の中で5着に粘れるので力はありますね。もっと早く流れる1800m戦くらいの方が、もう少し楽にリラックスして走れて、最後の伸びもいいと思います」とコンビを組んだ酒井忍騎手。

     今回は久しぶりの大井コースなので、走り慣れている右回り、距離も2400mから1800mへと600m距離が短縮。この馬の力を再確認する上でも条件はそろいました。

     「具合は変わらずにいいし、今回は地方馬同士なので、何とかタイトルを取らせてあげたい馬です」(矢野義幸調教師)。

     プロ野球のシーズンも開幕し、矢野調教師が大好きな阪神タイガースもセ・リーグ首位と絶好調!矢野厩舎所属馬の多くが虎メンコを着用していることでも有名ですが、そんな出で立ちのリンゾウチャネルも、どんな走りを見せるでしょうか!

    ■フィアットルクス
    *大井 藤田輝信 厩舎 牡6歳
    *成績 24戦13勝2着2回
    *詳細データ[ → ]
    *調教タイム[ → ]

     前走のA2以下によるブリリアントカップトライアルでは、本橋孝太騎手を背に逃げ切り勝ちを収め、他馬を圧倒。ここに向けての優先出走権を獲得しました。

     「初めて跨らせてもらった時よりも、馬が良くなっていて、先生や厩務員さんがすごくケアをしてくれているんだなぁと実感できます。器用さがあって操縦性もあるので、距離はもっと長くてもいいくらいです。次の重賞も期待しています」と、レース後の本橋騎手。

     中央未勝利から南関東へ移籍し、コツコツと走り続け、すでに13勝。飛ぶ鳥を落とす勢いで重賞に初挑戦する最大の上がり馬です。

     「レース後の疲れは一瞬ありましたが、回復して順調に調教を積むことができました。A2なので斤量も2キロ差で出られます。気持ちの強い馬で、勝負根性がセールスポイントですね。やれる時計もあるし楽しみにしています」(藤田輝信調教師)。

    *ブリリアントカップの情報は、南関魂でもお伝えしていきます!

    第4回 ブリリアントカップ(SIII)直前情報 調教タイム (協力:日本競馬新聞協会)

    ■キャプテンキング
    大井4/9稍 1000m-72.2秒 800m-57.6秒 600m-42.6秒 馬なり
    ■ゴールドホイヤー
    川崎4/8右良 1000m-65.7秒 800m-50.9秒 600m-37.8秒 G前強
    ■リンゾウチャネル
    船橋4/10右良 1200m-78.1秒 1000m-63.3秒 800m-49.9秒 600m-36.9秒 強めに
    ■フィアットルクス
    大井4/9稍 1000m-66.3秒 800m-51.9秒 600m-38.7秒 馬なり
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    <第4回 ブリリアントカップ(SIII)>

    優勝インタビュー動画はこちら

     大井競馬場新年度最初の重賞レースが、このブリリアントカップ(SⅢ、1800m)。5月に実施する大井記念のトライアルレースとして2018年から重賞に格上げされ、1着馬と2着馬には優先出走権が与えられます。

     重賞ウイナーたちがズラリと参戦した中、遡れば、中央未勝利からスタートした最大の上がり馬フィアットルクス(大井・藤田輝信厩舎)が、本橋孝太騎手とのコンビで重賞初挑戦での初勝利を飾りました。

     的場文男騎手騎乗のミスディレクションがハナを切っていき、2番手にはリンゾウチャネル、少し離れた3番手外目にフィアットルクスが追走。

     「2走前に吉原さん(吉原寛人騎手)が乗っていた時や前走も、テンから気合を入れてスピードもついてきているので、ある程度の位置に行けるようになったし、いい意味でハミを抜いてくれるところもあるので、道中はいい感じで走れていました」(本橋騎手)。

     3コーナーからリンゾウチャネルが先頭に変わると、中団から押し上げていたノーブルサターンと並走したフィアットルクスも気合をつけられながらの進出。「勝負所での進みはあまりいい方ではないのですが、手前を替えたらまた伸びてくれると思っていました。根性のある馬です」。

     最後の直線では、リンゾウチャネルにノーブルサターンとフィアットルクスも並びかけ3頭の競り合いが続く中、残り100m付近でフィアットルクスが先頭に立つと、2着のノーブルサターンに1馬身差をつけてゴールしました。勝ちタイムは1800m1分52秒7(良)。3着にはリンゾウチャネル。

     フィアットルクスは中央競馬デビュー馬で、8戦未勝利からの南関東入り。2018年11月から藤田厩舎の一員として、C2クラスからスタートし、コツコツコツコツと勝ち星を積み重ねていきながら、前走のブリリアントカップトライアルを完勝し、一気に重賞ウイナーの仲間入り!!!

     A2クラスからの挑戦だったため、他馬よりも軽い斤量55キロで出走できたとは言え、重賞初挑戦でいきなりの重賞初制覇。

     「厩舎に入る前に1か月ほど放牧休養に出して一息入れたので(レース出走まで3か月)、そこで変わりましたね。初戦の馬体重は+49キロ。『藤田先生が食べられたんじゃないかと思った』と言われたこともありました(笑)。時間はかかりましたが筋肉をゆっくりつけて、その過程もすごくよかったんじゃないかなと思っています。徐々に馬がよくなってくれました。

     人馬への気持ちが強くて最初から威圧感のすごい馬で、そういう部分は変わりません。重賞をひとつ勝つことができた喜びはありますが、ここで終わるわけではないですし、斤量差がなくてもやれる馬だと信じているので、これから頑張ってもらいたいです。まずはS1の大井記念を勝つことが目標です」(藤田調教師)。

     このブリリアントカップは重賞に格上げされてから過去3頭の勝ち馬を輩出していますが、その中で、リッカルドとストライクイーグルがこの後に大井記念へ出走し、それぞれ勝利を飾っています。

     新星フィアットルクスがこの路線でどんな活躍を見せていくのか、魅力あふれる馬が登場しました!



    <他陣営のコメント>

    2着 ノーブルサターン 真島大輔騎手
    「初めて乗せて頂きました。ムラがあるのかなぁという印象でしたが、気分よくいければいい感じで走れるなぁと思っていたので、それがうまくいきました。ゲートがちょっとうるさくて集中しきれないところもあったので、大外枠(8枠16番)もよかったと思います。いい競馬はできました」

    3着 リンゾウチャネル 酒井忍騎手
    「後ろから来られたりして自分で行くような形になってしまったので、結果的には速くなって、もっとスムーズにリラックスして走れればよかったです。かと言って、ためてもいいタイプではないので、乗り難しいところもありますが、力はある馬です」

    4着 トーセンブル 本田正重騎手
    「思い描いたレースはできました。いつも惜しい所までは行くんですけどね……。どんな距離でも走れますが、一番切れるのは1800mから2000mくらいです。スタートは速いですが、出していくと終いの甘いところもありますが、基本的に競馬が上手です。どこかで(重賞を)勝たせてあげたいです」

    5着 ブラヴール 笹川翼騎手
    「きっかけをつかめそうな走りはしていました。僕の中では改善点も見つかったので、それらが良くなればもっと走ってくれそうです。今日のメンバーならやれると思うし、やっぱり、いい馬ですね」

    6着 ブレスジャーニー 石崎駿騎手
    「初めて乗せて頂きました。いい脚を使うように乗ってきて欲しいという指示だったので、折り合い重視で、最後はもうちょっとで(前が)届くんじゃないかなと思ったくらい、いい脚は使えました。展開次第で力のある馬です」

    7着 ゴールドホイヤー 山崎誠士騎手
    「初めての58キロという斤量もあったのか、気難しいところもある馬なので、行きっぷりがそんなに良くなくて、砂をかぶってどんどん下がってしまいました。仕方なく外に出して、まくる形になったので、もう少しいい位置で競馬ができれば違ったと思います」

    8着 サルサレイア 町田直希騎手
    「牡馬たちとどのくらいやれるかなぁと思っていましたが、使ってきているのもあるのか、馬が気持ちを高めていて、ゲートもうるさくなり、走り切れていない感じでした」

    9着 ストライクイーグル 御神本訓史騎手
    「スタートは寄れて出ているし、ちょっと元気もなかったです」

    10着 ハセノパイロ 張田昂騎手
    「進みがよくなった後に、砂をかぶったらひるんでしまいました。伸びてくれなかったです」

    11着 エメリミット 山口達弥騎手
    「ペースが速くなって置いていかれてしまいました。まだいい頃に比べると、ピリッとしていない感じですね。追い切りの動きはいいのですが、実戦に結びついていないので、何とか復活させたいです」

    12着 サブノクロヒョウ 矢野貴之騎手
    「3コーナーで振られてだいぶ不利を受けて下がってしまいました。それまで掲示板はありそうな手応えで、その不利がありながらもまたつめてきているので、そんなに差はないと思います。すごくもったいないレースでした」

    13着 インペリシャブル 森泰斗騎手
    「2コーナーくらいまではいい感じでしたが、向正面半ばくらいで手応えがなくなってしまいました。(古馬の一線級の中では)もう少し距離が短い方がいいかもしれません」

    14着 キャプテンキング 和田譲治騎手
    「先行していきましたが、向正面でペースが上がった時に流れについていけなくなり、直線でも伸びませんでした」

    15着 ミスディレクション 的場文男騎手
    「すんなり行けたのですが手応えがなくなってしまいました。短距離の方がよさそうです」

    16着 ナムラアラシ 今野忠成騎手
    「道中は手応えがよかったからいいかなぁと思いましたが、最後は伸びませんでした」
  • 回数 施行年 馬名 性・年齢 騎手
    4 令3 フィアットルクス 牡6 本橋 孝太
    3 2 ストライクイーグル 牡7 御神本 訓史
    2 平31 キャプテンキング 牡5 坂井 英光
    1 30 リッカルド セ7 矢野 貴之