重賞レース
第12回 フジノウェーブ記念(SIII)
- 2021年3月10日(水)
- 16:10発走

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レースについて
レース概要2013年までは東京スプリング盃の名称で実施しましたが、2014年からは同レースを4連覇したフジノウェーブの功績をたたえ、レース名を改称しました。翌月の交流競走・東京スプリントに向け、短距離路線を歩む有力馬たちが数多く出走します。
<優勝馬に東京スプリントの優先出走権を付与>コース紹介4コーナーからゴールまでの直線部分が長い外回りコースを使用。発走地点は2コーナー奥のポケットで、スタートしてすぐカーブを迎えます。内枠に入った馬の方が先行しやすいコース形態のため、ポジションを巡る序盤の駆け引きも見どころです。 -
高橋華代子の注目馬情報
南関競馬リポーター たかはしかよこ ブログ南関魂などを更新中
<第12回 フジノウェーブ記念(SIII)>
(3月3日現在)
■サブノジュニア
昨年は大井生え抜き馬初のJBCスプリントを優勝し、NARグランプリ年度代表馬など3部門を獲得。ここ2戦は中央に遠征していましたが、久しぶりの地元戦。
■モジアナフレイバー
大井生え抜き馬の星モジアナフレイバー。距離短縮も視野に入れ、当面の目標はかしわ記念(JpnⅠ)を予定。この休み明け初戦はいくつかの選択肢から決めるそうです。
■クルセイズスピリツ
3年前の優駿スプリントの勝ち馬で、昨年夏には44年振りに大井1000mのコースレコードを樹立した快速馬。トライアルレースを完勝しての参戦で、距離延長が鍵。
■グレンツェント
中央時代には2つの1800m戦の重賞を制している実力馬で、2年前に南関東へ移籍以降も高いレベルでの走りが続いています。南関東では川崎1600m戦の重賞を2勝。
■ベストマッチョ
中央では6勝し、移籍後は昨年のプラチナカップを制覇。兵庫ゴールドトロフィーは優勝馬からハナ差の2着となり、ダートグレード競走でも僅差の走りをしています。
■クロスケ
3年前の黒潮盃馬。中央所属だった時期もありましたが、再び大井へ。前走は2歳時以来の1200m戦でしたが3着。陣営もこの馬の短距離適性に大きな期待をかけています。
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高橋華代子の重賞直前情報
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<第12回 フジノウェーブ記念(SIII)>(3月8日現在)
調教追い切り動画はこちら
■サブノジュニア
*大井 堀千亜樹 厩舎(小林) 牡7歳
*成績 38戦12勝2着9回
*重賞タイトル
JBCスプリント(JpnI)(2020)
アフター5スター賞(SIII)(2020)
*詳細データ[ → ]
*調教タイム[ → ]昨年のJBCスプリントの勝ち馬サブノジュニア。矢野貴之騎手とのコンビで、大井生え抜き馬初のJBCスプリントウイナーの称号を手にし、大きな感動をもたらしました。この年のNARグランプリ年度代表馬など3部門を獲得。
去年はJBCスプリントのために一貫して大井1200m戦にこだわったローテーションを組みましたが、それ以降は『挑戦の年』として、中央競馬へ初参戦。
カペラS(中山・1200m)は優勝したジャスティンから0.8秒差の8着。続く、根岸S(東京・1400m)はレッドルゼルから0.6秒差の9着。どちらも惜しい結果でしたが、初コースで斤量59キロを背負いながらも立派に走り抜きました。
「3歳で初めて浦和競馬場へ遠征した時よりも、今回の遠征の方が多少の緊張感はあっても、気持ちを高めないで我慢してくれていたと思います。根岸Sの後は競馬をした感じの疲労はありましたが、大きなダメージはなかったので、心身ともにへこたれないで強くなっているなぁと思いました」と苦楽を共にしている塚本厩務員。
中央遠征後はフジノウェーブ記念から東京スプリントというローテーションが組まれ、ここに向けてきました。今回もメンバー中最も重い斤量59キロを背負い、自身がまだ勝ったことのない1400m戦が舞台(1600m戦の勝ち鞍はあります)。
「根岸Sの時は外に張りながらハミを噛んでいるところがあったそうで、今回も折り合いは鍵になってくると思います。中央のペースから南関東のペースになるので、うまく流れにのってくれれば。状態は維持できているので、いつも通り、この馬の力が出せれば結果はついてくると思って送り出します」(堀千亜樹調教師)。
JBCスプリント優勝以来となる大井競馬場での競馬。乗り越えなくてはならない課題もありますが、JBCウイナーの底力を見せて欲しいと思います!!!中央時代は1200m戦から1600m戦で6勝を挙げている実力馬。昨年夏から南関東の一員となり、佐々木仁厩舎の外厩馬としてミッドウェイファームで調教を行っています。
どのレースも持ち前のスピードで逃げ・先行。プラチナカップで重賞初制覇を飾ると、オーバルスプリントは優勝馬サクセスエナジーから0.4秒差の2着。JBCスプリントは久しぶりの右回りでちょっと外にもたれながらの走りだったそうですが、優勝したサブノジュニアから0.6秒差の7着。
前走の兵庫ゴールドトロフィーは逃げて押し切るかと思ったところに、再びサクセスエナジーに交わされタイム差なしの2着。
ダートグレード競走のタイトルは惜しくも逃していますが、その舞台でも対等の走りが続いているだけに、ここは力の入る一戦になるでしょう。ベストマッチョの斤量は58キロで、59キロのサブノジュニアとは1キロ差。
「8歳ですが体の張りもあるし、馬も若くて、状態は維持できています。テンのスピードのある馬なので、それを生かした競馬になると思います。本来は右回りも左回りも対応のできる馬。ダートグレード競走でも戦ってきているので、ここでどのくらいやれるか楽しみにしています」(佐々木調教師)。■グレンツェント
*大井 藤田輝信 厩舎 牡8歳
*成績 31戦8勝2着6回
*重賞タイトル
スパーキングサマーカップ(SIII)(2020)
川崎マイラーズ(SIII)(2020)
東海テレビ杯東海S(GII)(2017)
レパードS(GIII)(2016)
*詳細データ[ → ]
*調教タイム[ → ]中央時代はレパードSと東海Sという2つの重賞を制している実績馬グレンツェント。2年前の秋から南関東に仲間入りをし、藤田輝信厩舎の外厩馬としてミッドウェイファームでトレーニングを積んでいます。
当初はもう一歩の成績が続いていましたが、昨年の川崎マイラーズ優勝を皮切りに、重賞を舞台にしながらも4着以下がありません。
昨年のフジノウェーブ記念は優勝したトロヴァオから0.7秒差の7着に敗れましたが、これは1400m戦では不利と言われる外枠(7枠13番)からのスタートだっただめ、力を出し切れずに終わったことから度外視の一戦として陣営は見ているそう。今年は5枠10番からのスタート。
「去年は枠に泣きましたが、1400m戦はいいと思います。最初の頃は行きたがるようなところもありましたが、去年の川崎マイラーズを勝ってからは、リズムよく落ち着いて走れて何でもこなせるような感じですね。元々のポテンシャルの高い馬ですし、ここもどんな競馬をしてくれるか楽しみにしています」(藤田調教師)。北海道、名古屋所属として走り、3歳初夏から南関東に移籍し、優駿スプリントを制している重賞ウイナー。その後も快速ぶりを発揮し続け、昨年8月には大井競馬場1000m戦で西啓太騎手が手綱を取り58秒8で駆け、44年振りにレコードタイムを更新したことは話題になりました。
前走の準重賞ウインタースプリントは久しぶりに2番手からの競馬で勝利を飾り、フジノウェーブ記念への優先出走権をつかみました。通算46戦12勝。
「最近は多少ズブさが出てきているところもあるので、その分、2番手からの競馬でも対応してくれたのかなぁと思っています。今回の最終追い切りはいつもよりハミ取りも良く、仕上がり自体は順調にきています。
1400m戦も勝ったことはあるのでこなせなくはないですが、ベストは1000m戦から1200m戦だと思います。メンバーも違うので、自分のペースで行って、どのくらい粘れるかですね」(荒井朋弘調教師)。3年前には黒潮盃を制し、クラシック戦線でも活躍してきたクロスケが、短距離に路線変更。前走の準重賞ウインタースプリントは、2歳時のフレッシュスター特別(優勝)以来の1200m戦。道中5番手を進め、最後は内から食らいつき、優勝したクルセイズスピリツから0.2秒差の3着でした。
久しぶりの1200m戦でも対応した姿はさすがの走りでしたが、それでも勝ち切れなかったことに柏木一夫調教師は非常に悔しそうだったのは、クロスケの短距離適性の高さを感じているからこそ。
「健宏(柏木騎手)も翼(笹川騎手)も短距離が合っていると言ってくれていて、スピードと瞬発力があるし、体型からも短距離戦はいいと思います」(柏木調教師)。
能力の高さでクラシック戦線の距離もこなしてきましたが、これから路線を変更し、人気者クロスケのどんな新しい一面が見られるのかワクワクします。
「追い切りの動きはあとひとつ物足りないかなぁというのはありますが、毛づやなどは良化していて、9割までいい頃に戻って来ていると思います。中央から帰ってきてからは一番の仕上がりですね。相手もあることですが、1200m〜1600m戦は持ち味を発揮してくれると思うので、ここは頑張ってくれると思って送り出します」(柏木調教師)。*フジノウェーブ記念の情報は、南関魂でもお伝えしていきます!
第12回 フジノウェーブ記念(SIII)直前情報 調教タイム (協力:日本競馬新聞協会)
■サブノジュニア 小林3/5稍 1000m-66.1秒 800m-48.9秒 600m-35.5秒 強めに ■ベストマッチョ 牧場3/6坂路 600m-37.8秒 200m-12.2秒 馬なり ■グレンツェント 牧場3/6坂路 600m-37.9秒 200m-12.3秒 馬なり ■クルセイズスピリツ 小林3/6重 1000m-64.4秒 800m-49.6秒 600m-37.2秒 強めに ■クロスケ 大井3/5良 1000m-64.3秒 800m-50.7秒 600m-37.0秒 一杯追 -
高橋華代子のレースレポート
南関競馬リポーター たかはしかよこ ブログ南関魂などを更新中
<第12回 フジノウェーブ記念(SIII)>
優勝インタビュー動画はこちら
地方競馬の稀代なる名馬の名を冠したフジノウェーブ記念。
今年のフジノウェーブ記念には、昨年のJBCスプリントを制したサブノジュニア(2番人気)や、兵庫ゴールドトロフィーで僅差の2着だったベストマッチョ(1番人気)、安定感抜群のグレンツェント(3番人気)が注目を集めました。
そこに待った!をかけたのが、和田譲治騎手騎乗の6番人気キャプテンキング(大井・的場直之厩舎)。
中央から鳴り物入りで移籍しクラシック戦線に挑んだのは今から4年前。羽田盃を優勝し、東京ダービーは2着。
古馬になってからも、2年前のフジノウェーブ記念を含む重賞4連勝を挙げて飛ぶ鳥落とす勢いでしたが、暑さが非常に苦手なことや蹄の不安などで順調さを欠くこともあり、最近では間隔を空けながら出走、勝ち星からも遠ざかっていました。
今年は、キャプテンキングの地力の高さというものを、まざまざと感じた一戦。
いつも調教に乗るのは的場調教師自身で、「体調がガクーンと落ちると、そこから持ち上げていくのが本当に大変な馬です。暑さがかなり苦手で汗もかけなくなりますが、今は汗もかいてくれるので、体重は22キロ減っていましたが元の体重に戻りました。それでもまだ余裕があると思うので、能力の高さですね」と(的場調教師)。
レースは、クルセイズスピリツがハナを切っていき、すかさずベストマッチョが続いていく展開で、キャプテンキングは5、6番手から追走。「外目の枠も結果的にはよかったです。スタートもいいし、前に行く馬たちの後ろにつけられて、いい位置を取れました」(和田騎手)。
最後の直線に入ると、一度はベストマッチョが先頭に立ちましたが、残り200m過ぎから力でねじ伏せるかのように、キャプテンキングが抜き去りました。
「スペースも空いたのでうまく外に出せました。終いもしっかり伸びてくれて、サブノジュニアなどが後ろからくるのではと心配でしたが、最後まで押し切って頑張ってくれました。自分で言うのも何ですが、完璧な騎乗ができたと思います」。
キャプテンキングの2着には1馬身4分の1差でベストマッチョ、3着には中団後方から脚を伸ばしてきたグレンツェント。サブノジュニアは4着に終わりました。
キャプテンキングを勝利に導いた東京都騎手会の会長も務める和田騎手は、大怪我で長期休養に入っていた時期もあり、重賞初制覇はデビューから15年が経った2017年9月の東京記念(サブノクロヒョウ)。今年2月のユングフラウ賞ではウワサノシブコの手綱を取り4年振りに重賞レースを制し、続けての重賞勝ち。
「巡り合わせもあるのでうまくいっているなぁというだけで、自分自身はいつもと何も変わらないです。勝つ時はいろんな条件が噛み合いますね。キャプテンキングは背中もいいしパワーもあるし、元々が力のある馬です。距離も1400mくらいが最も持ち味を発揮できると思います」。
キャプテンキングは体調面などを見て京成盃グランドマイラーズを視野に入れていくそうです。かつては重賞4連勝を飾りJBCに近い馬とも言われていただけに、そんな猛者が目覚めた今、再びどんな活躍を見せていくのか楽しみです。
<他陣営のコメント>
2着 ベストマッチョ 森泰斗騎手 (1番人気)
「いつもスタートの上手な馬ですが珍しくひと息でした。道中はちょっと力んでいたのが悔やまれますね」
3着 グレンツェント 御神本訓史騎手
「初めて乗せて頂きましたが、一緒のレースに乗ったりレースを見たりして、1400mも対応できるのはわかっていました。最後もいい脚ではきていますが、道中は経済コースを回ったにしては、脚色が一緒になりました。斤量58キロもあるのか、もう少し伸びて欲しかったかなという感じはありますが、馬は頑張っていると思います」
4着 サブノジュニア 矢野貴之騎手
「斤量59キロもあるでしょうけど、続けて使っている疲れもあるかもしれません。レース自体は去年に比べても流れはよくて、いい位置で競馬はできましたが、もう一列後ろでもよかったかなと。最後は脚色が一緒になってしまいました。直線で伸びかけて終わってしまい、少し物足りない感じがします」
5着 クルセイズスピリツ 西啓太騎手
「いいスピードはありますが、これだけのメンバーがそろうと1400mであのポジションでは厳しいのかなと。それでも粘ってくれて、残り150mくらいまではよかったですが、そこから残りのひとハロンで後ろからこられました。1200mならこのメンバーでもやれるという再確認はできました」
6着 クロスケ 繁田健一騎手
「スピード負けのところもあって、最後は少し止まったかなというのはありますが、慣れてくればこの距離も大丈夫です。馬はよくなっているし、今後もうひと皮むけそうです」
7着 マッチレスヒーロー 石崎駿騎手
「ちょっと動くのが早かったなぁ。いつも4コーナーで追いついても、砂をかぶると渋るところがあります。今日はスムーズに直線を向いてすごい手応えだったので、いつもの脚なら届くかなぁと思ったのですが、早く動き過ぎた分、止まってしまった感じです」
8着 マイネルバサラ 的場文男騎手
「1400mはいいけれど、相手も強かったです」
9着 レイチェルウーズ 藤本現暉騎手
「1400mまでならいい走りはしてくれると思うので、牝馬同士ならもっとやれそうです」
10着 カフジテイク 笹川翼騎手
「フェブラリーSでは1番人気で3着になったこともある馬なので、力はあるし、本当にいい馬ですよ。今回は休み明けなどいろいろ重なりましたが、順調に使っていければ、こっちでもやれる力はある馬です」
11着 ブルミラコロ 達城龍次騎手
「あの枠からでも二の脚で先行してくれるスタートセンスがあります。道中外4頭目になって厳しい競馬になりました。1200mならもっとやれそうですね」
12着 カプリフレイバー 本田正重騎手
「ゲートで立ち上がったり、道中は砂をちょっと嫌がるところもあるので、もっと競馬を覚えさせて幅を広げたいですね。そういう競馬ができるようになれば距離もこなせると思います」
13着 ナイトオブナイツ 千田洋騎手
「ちょっと忙しかったです。1600mくらいの方がいいですね」
14着 タテヤマ 今野忠成騎手
「中央時代は1200mを中心に走っていた馬ですが、1400mまではこなせそうです」
15着 サトノファンタシー 岡村健司騎手
「テンから気合をつけていきましたが、エンジンがかからず、3コーナー手前からついていけなくなりました。気持ちが続かない感じですが、ポテンシャルの高さはある馬だと思います」
16着 ドーヴァー 東原悠善騎手
「直線に入って失速しました。ダートは合いそうです」
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回数 施行年 馬名 性・年齢 騎手 12 令3 キャプテンキング 牡7 和田 譲治 11 2 トロヴァオ 牡7 藤田 凌 10 平31 キャプテンキング 牡5 坂井 英光 9 30 リッカルド セ7 矢野 貴之 8 29 ケイアイレオーネ 牡7 的場 文男 7 28 ソルテ 牡6 吉原 寛人 6 27 セイントメモリー 牡8 本橋 孝太 5 26 ジェネラルグラント 牡4 石崎 駿 4 25 フジノウェーブ 牡11 御神本 訓史 3 24 フジノウェーブ 牡10 坂井 英光 2 23 フジノウェーブ 牡9 御神本 訓史 1 22 フジノウェーブ 牡8 戸崎 圭太