重賞レース

第9回 優駿スプリント(SII)

  • 2019年6月25日(火)
  • 20:10発走
第9回優勝馬:ナガタブラック号

3歳限定のスプリント重賞として2011年から新設しました。古馬の短距離路線の充実により、早い段階から短距離のスペシャリストを目指す若駒たちの新しい目標となるレース。2015年からグレードをSIIに格上げして実施しています。
<優勝馬に習志野きらっとスプリント、上位2頭にアフター5スター賞の優先出走権を付与>

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    <第9回 優駿スプリント(SII)>

    アジュディカグラ
    父は南関東の宝馬アジュディミツオー。息子もスピードとパワーあふれる走りで4連勝を飾りましたが、前走のトライアルは4着。本番に向けて巻き返しに期待。

    ヴァルラーム
    新馬戦はアジュディカグラに9馬身差をつける圧勝。前走の優駿スプリントトライアルは勝ち馬から0.1秒差の2着に入り、強い競馬内容で本番も楽しみな1頭です。

    ポッドギル
    ユングフラウ賞を優勝した重賞ウイナーで、桜花賞にも出走。適性の高いスプリント戦に戻り、前走のトライアルレースは僅差の3着でした。父は偉大なフリオーソ。

    ロイヤルビクトリー
    前走の優駿スプリントトライアルは新馬戦以来の勝利を挙げ、自身初の差す競馬で新境地を開きました。パドックからメンコは着用せずに、顔の特徴が愛らしい馬。

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    <第9回 優駿スプリント(SII)>

    (6月24日現在)

    調教インタビュー動画・調教追い切り動画はこちら

    ■アジュディカグラ
    *大井 田中正人 厩舎(小林) 牡3歳
    *成績 6戦4勝2着1回
    *詳細データ[ → ]
    *調教タイム[ → ]

     アジュディカグラ(大井・田中正人厩舎)がついにこの舞台に登場します。父は南関東の宝馬アジュディミツオーで、スピード、スタミナ、パワー、賢さ、全てを兼ね備えた名馬。

     全国的にみれば、アジュディミツオー産駒はすでに重賞を制していますが、南関東ではまだいません。その一番近い位置にいるのが、このアジュディカグラと言っても過言ではないでしょう。母もカザグルマで、地方競馬にゆかり深い血統。

     アジュディカグラは昨年7月30日の大井競馬場の新馬戦は、ヴァルラームから9馬身離された2着に敗れましたが、その後は一気に4連勝。コンビを組むのは西啓太騎手。

     前走の優駿スプリントトライアルは、ポジション取りの段階で気合をつけていって3番手を取るも、最後は伸び切れずに4着。

     敗因としては、陣営が思っていた以上に体重が増えて体に余裕があったこと(+15キロ)。本番に向け速いペースで前に行った時の対応で、想像以上に周りの馬たちのテンが速く、自分のリズムを崩した走りになったことが、それぞれ挙げられています。

     この中間はカイバの量を減らすことはせずに、追い切りの強さなどで体重調整をしてきたそうです。馬房での雰囲気を拝見しても、鋼のような体のハリ、毛づやのよさと光沢感には、目を奪われました。

     「前は体質が弱いところもありましたが、オーナーさんが無理をさせずにゆっくり使ってくださったので、カイバ食いもよくなっていって、馬もしっかりしてきました。今回の一週前追い切りはこれまで出したことのない時計で動いているし、調教もしっかり積めました。現状でやれることはやったと思います。

     前はどういう競馬が合うのかを模索してきましたが、相手に合わせるのではなく、どの位置になってもリズムを崩さずに自分の走りをすることがベストだと思います。それができれば結果を出してくれると期待しています」(田中調教師)。

    ■ヴァルラーム
    *大井 中道啓二 厩舎 牡3歳
    *成績 8戦4勝2着2回
    *詳細データ[ → ]
    *調教タイム[ → ]

     昨年7月30日に行われた大井競馬場の新馬戦では、アジュディカグラに9馬身差をつける快勝。その後もスケールの大きな走りで安定した成績を残してきました。

     前走の優駿スプリントトライアルは4番手から進め直線で先頭に立つも、最後はロイヤルビクトリーの末脚に屈し2着。ハイペースの中を追走して差し馬向きの展開となったため、負けて強しだったことは厩舎サイドも振り返っています。

     馬房での佇まいも雰囲気たっぷりの馬。普段から気持ちを高めやすいだけに、どう落ち着かせるかが鍵を握るそうです。競馬でも一生懸命に走るためその分疲れも出やすくなるので、厩舎サイドも懸命にケアを施してきました。今回はパドックと返し馬まではパシュファイヤーを着用予定です。

     この馬はデビュー前から柏木健宏騎手が調教に乗りレースでコンビを組んできました。柏木騎手はレース中の大怪我により現在は療養中のため、真島大輔騎手が初めて手綱を取ります。

     「柏木騎手も『大きな所を狙える馬』と期待をしてくれていた馬です。彼の思いを背負って真島騎手もいいところを引き出してくれると思います。ゲートが上手ではなくて落ち着かないところもあるので、本当ならゲートに後入れする偶数枠の方がよかったですが、うまく出してもらえれば。

     最終追い切りは時計もしっかり出て動きや気配などはよかったです。この馬の力を出せればいい結果がついてくると期待しています」(中道啓二調教師)。

    ■ロイヤルビクトリー
    *大井 三坂盛雄 厩舎(小林) 牝3歳
    *成績 5戦2勝2着2回
    *詳細データ[ → ]
    *調教タイム[ → ]

     昨年12月6日に大井競馬場の新馬勝ちを収め、5戦のキャリアでここに登場してきます。

     前走の優駿スプリントトライアルは、その新馬戦以来となる勝利を飾りました。森泰斗騎手を背に、これまでは先行して押し切る競馬スタイルでしたが、この日は7番手付近から。最後の直線では前が壁になるようなところもありましたが、そこからヴァルラームやアジュディカグラたちを差し切る内容でした。勝ちタイムは1200m1分13秒1(重)。

     結果的には新境地を開く内容となり、今回はどんな走りを見せるのでしょうか。

     「体質が弱いので月1ペースで、オーナーさんのご理解もあって無理はさせずに使ってきました。泰斗の話しでは、スタートの出がよくなかったから差す競馬にしたそうですが、結果的にはいい走りを見せてくれて、本番も楽しみです。牝馬でも入れ込まないし素直な馬で、そういうところはすごくいいと思います」(三坂盛雄調教師)。

     ロイヤルビクトリーをはじめ牝馬の出走は6頭。優駿スプリントが創設されてから3年連続で牝馬が制したこともありましたが、今年も牝馬たちの奮闘ぶりが楽しみです。

    ■ポッドギル
    *大井 鈴木啓之 厩舎 牝3歳
    *成績 8戦2勝2着3回
    *重賞タイトル
     ユングフラウ賞(SII)(2019)
    *詳細データ[ → ]
    *調教タイム[ → ]

     今年の東京ダービー馬は、偉大なるフリオーソを父に持つヒカリオーソ(母は大井ゆかりのヒカリヴィグラス)。同じフリオーソを父に持つのがこのポッドギルです。母のカネショウメロンも大井ゆかりの馬。

     そんなポッドギルは、矢野貴之騎手とのコンビでユングフラウ賞を制している重賞ウイナーです。この時から初めてブリンカーを着用したことで反応もグンとよくなり、持ち前のスピードを生かして先手を取ると、のちの牝馬2冠に輝くトーセンガーネットの追撃を振り切りました。桜花賞は9着に敗れましたが、再び短距離路線にシフト。

     前走の優駿スプリントトライアルはスタートでトモを滑らせる形になり、いつもより後方のポジション取りで中団から。それでも最後は37秒6の一番の上がりを繰り出して、この路線を主戦場にしてきた馬たちに食らいつき、優勝したロイヤルビクトリーに0.1秒差の3着。改めてこの路線の適性の高さを示しました。

     「勝つためにはタイムが1分12秒後半から13秒くらいを考えています。スタートはちゃんと出て流れにのってくれれば。いつも調教に乗っていますが、ここまで順調に仕上げることができましたし、希望の枠にも入ることができて、あとは運もある世界なので。どこからでも競馬ができる馬なので本番は乗り役に任せます」(鈴木啓之調教師)。

    *優駿スプリントの情報は、南関魂でもお伝えしていきます!

    第9回 優駿スプリント(SII)直前情報 調教タイム (協力:日本競馬新聞協会)

    ■アジュディカグラ
    小林6/21良 1000m-64.3秒 800m-49.5秒 600m-36.7秒 馬なり
    ■ヴァルラーム
    大井6/21良 1000m-67.0秒 800m-51.4秒 600m-36.5秒 馬なり
    ■ロイヤルビクトリー
    小林6/20良 1000m-67.2秒 800m-49.7秒 600m-37.0秒 強めに
    ■ポッドギル
    大井6/20良 1000m-68.1秒 800m-53.6秒 600m-39.3秒 仕掛け
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    南関東競馬リポーター たかはしかよこ ブログ南関魂などを更新中

    <第9回 優駿スプリント(SII)>

    優勝インタビュー動画はこちら

     今年で9回目を迎えた優駿スプリント。南関東3歳のスピード自慢たちが牡馬・牝馬ともに勢ぞろいしました。スプリント戦を得意にしている馬たちが、この時期に唯一目指せる重賞。タイトル獲得を目標に、ここに向けて懸命にトレーニングを積んできました。

     1番人気がアジュディミツオー産駒アジュディカグラ、2番人気はロイヤルビクトリー、3番人気がヴァルラーム、4番人気はユングフラウ賞の勝ち馬フリオーソ産駒ポッドギルと、優駿スプリントトライアル上位組が10倍以下のオッズに4頭。

     しかし、ここを制したのは、川崎の伊藤裕人騎手が手綱を取った6番人気ナガタブラック(川崎・岩本洋厩舎)でした。ここ2戦は古馬と戦い、前走は勝利を飾り、今回はその時よりも持ちタイムを1秒も短縮。

     ナガタブラックと伊藤騎手にとって念願の重賞初制覇。岩本調教師と担当の小林厩務員は、東京ダービーのヒカリオーソに続いての重賞勝利です。

     レースは前へ主張していく馬たちが多い中、トーセンボルガとレベルフォーが先手を取ると、その後ろには人気馬のアジュディカグラとヴァルラームが続いていき、その外にナガタブラックがつけていきました。

     「(ナガタブラックは)スタートがあまり上手ではないので位置取りはもう少し後ろをイメージしていましたが、今日はうまく出てくれたので思っていたよりも前の位置で進めることができました。これはもしかしたら……という気持ちでは乗っていました」(伊藤騎手)。

     3コーナー過ぎから抜群の手応えで前に迫っていくと、最後の直線に入り残り200m付近で、単独先頭に立っていたトーセンボルガに反応よく並んで交わすとそのまま後続との差を広げ、最後は楽な手応えでフィニッシュ。

     「基本的に道中はフワフワしている馬ですが、直線は伸びてくれるだろうと信じていました。前の馬も手応えがよかったので楽をさせるのは嫌だなと思って、ちょっと早めに仕掛けてあのタイミングになりました」。2着には7番手から脚を伸ばしてきたロイヤルビクトリー、3着には逃げたトーセンボルガ。勝ちタイムは1200m1分13秒3(重)。

     ナガタブラックの持ち味を生かし好騎乗が光った伊藤騎手、デビューから丸10年での待望の重賞勝ちでした。最近は騎乗数も増え、それにともない成績も上がり、「裕人はうまくなった」という関係者からの声もよく聞かれるようになりました。

     「自分で特に変えたところはないのですが、数を乗せて頂けるようになって周りが見られるようになってきたかなと。でも、もっと勝ちたいです。

     デビューした時から重賞を勝ちたかったですが、なかなか重賞に乗せてもらえるチャンスもなかったので、今回こういう馬に乗せて頂けて結果を出すことができてとてもうれしいです。馬主さん、調教師さん、そして仕上げてくださったスタッフの皆さんに感謝しています」。

     伊藤騎手を知る多くの人たちがこの勝利を心から喜んでいた姿は、普段からの人柄を感じさせます。川崎のこれからを担う伊藤騎手、この重賞勝利をきっかけに、更なる飛躍を期待しています。ナガタブラックと伊藤騎手、注目コンビですね!



    <他陣営のコメント>

    2着 ロイヤルビクトリー 森泰斗騎手
    「理想的な競馬はできました。短いところなら崩れませんね。キャリアは浅いのに頑張っています」

    3着 トーセンボルガ 川島正太郎騎手
    「テンのスピードが速かったので積極的に押していきましたが、3コーナーまでは息が入らない形になりました。直線を向いてちょっと追ってから甘いところのある馬なので、手応えがイマイチの中でも頑張ってくれたと思います。あそこまでいったら勝ちたかったです」

    4着 ポッドギル 矢野貴之騎手
    「内枠から外を壁にしていった方がいいタイプで、理想通りの競馬はできたし、4コーナーでは勝てる雰囲気もありました。ゴール前に甘いのは、これまでもこれからも課題ですね」

    5着 フォルベルス 石崎駿騎手
    「初めて乗った時も折り合いが難しい馬で、今回もそこは重視して、走り自体はよかったです。まだこれからの馬です」

    同着 マルヨキング 達城龍次騎手
    「欲を言えばもう少し内枠が欲しかったですが、一線級を相手にこれまでとはペースが違った中で頑張ってくれたと思います」

    7着 グローリアスライブ 和田譲治騎手
    「スタートしてダッシュはつかなかったのですが、最後は最速の脚(37秒4)で伸びてくれて力は出せたと思います。初めての大井コースも問題はありませんね」

    8着 アジュディカグラ 西啓太騎手
    「レースは思っていたような感じでは運べたのですが、今までは自分のペースで楽に行けた競馬が多くて、もまれるような競馬も経験をしていなかったので、そういう差も出たのかなと。3、4コーナーくらいでもっと楽にいけるはずですが、手応えが怪しくなりました」

    9着 ホールドユアハンド 左海誠二騎手
    「跳びも大きくて出脚がそんなに速い馬ではないので、1200mに対応するのはこなしていかなくてはなりませんね。右回りもギクシャクした感じがありました。パドックで跨った時から久しぶりにピリピリもしていて、気性も落ち着いてくれれば」

    10着 スマートドレイク 本田正重騎手
    「返し馬では、前回と同じ馬なのかな?っていうくらいに良化していたのですが、さすがに現状では力の差もありました。もう少し前で競馬をしたかったのですが、周りが速かったので……。自己条件ならまた違うと思います」

    11着 ニーマルティアラ 藤本現暉騎手 *ツクシヒメの仔重賞初挑戦!
    「スタートは出たなりでためていく競馬はできましたが、まだキャリアも少ないので。スピードやいいモノは持っている馬なので、今日の経験も次に繋げてキャリアを積んでいきたいです」

    12着 マルパソ 町田直希騎手
    「大外枠だったのでできるだけロスなく乗ってあげたかったのですが、どうしてもあの枠からでは内に入れるのに時間がかかってしまい、どんどん後ろになってしまいました。それでもひと脚は使ってくれています」

    13着 ケンガイア 笹川翼騎手
    「砂をかぶってしまったので……」

    14着 ヴァルラーム 真島大輔騎手
    「スタートはすごくよくて勝つかなぁっていう感じだったのですが、3コーナーでいきなり手応えがなくなりました」

    15着 カンゲキ 赤岡修次騎手
    「もうちょっと前に行ければよかったのですが、周りも速くて行ききれませんでした。これからもっと競馬を覚えていければ」

    16着 レベルフォー 本橋孝太騎手
    「抑え出したら逆にハミを取ってしまい行きたがりました」
  • 回数 施行年 馬名 性・年齢 騎手
    9 令元 ナガタブラック 牡3 伊藤 裕人
    8 平30 クルセイズスピリツ 牡3 西 啓太
    7 29 バンドオンザラン 牡3 赤岡 修次
    6 28 エイシンヒート 牡3 矢野 貴之
    5 27 ルックスザットキル 牡3 早田 功駿
    4 26 アピア 牡3 御神本 訓史
    3 25 ハードデイズナイト 牝3 山崎 誠士
    2 24 ゴールドキャヴィア 牝3 御神本 訓史
    1 23 ミヤサンキューティ 牝3 真島 大輔