重賞レース

第15回 フジノウェーブ記念(SIII)

  • 2024年2月28日(水)
  • 16:35発走
第15回優勝馬:ギャルダル号

前身の東京スプリング盃をレース創設から4連覇したTCKのレジェンドホース「フジノウェーブ」の功績をたたえ、2014年にレース名を改称し実施しています。翌月の交流競走・東京スプリントに向け、短距離路線を歩む有力馬たちが数多く出走します。
<優勝馬に東京スプリントの優先出走権を付与>

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    <第15回 フジノウェーブ記念(SIII)>
    (2月22日現在)

    スワーヴシャルル
    藤田輝信厩舎は3頭出しです。準重賞・ウインタースプリントで2連勝を飾ったスワーヴシャルルをはじめ、スナークダヴィンチ、ボンディマンシュと楽しみな面々が出走予定。

    ギャルダル
    若い頃は能力の高さで2000mもこなし、東京ダービーは僅差の2着。4歳12月からは1400mにも挑戦し、昨年のフジノウェーブ記念は念願の初タイトルを獲得しました。

    サヨノグローリー
    浦和からデビューし、31戦を消化。6着以下は2度だけという抜群の安定感を誇ります。昨年のプラチナCで待望の重賞初勝利をあげました。なお、メンコの装飾も必見です!

    オメガレインボー
    JRAで重賞2着1回3着4回と好走してきた馬です。2月20日の梅花賞で移籍初戦を飾り、予定通りの連闘策。同厩からはアポロビビとブラックパンサーも出走予定です。

    ルーチェドーロ
    JRA時代は芝の函館S2着、全日本2歳優駿3着になるなど重賞戦線で活躍してきた実力馬です。移籍後は2年前のフジノウェーブ記念など4つのタイトルを獲得しています。

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    <第15回 フジノウェーブ記念(SIII))>

    (2月27日現在)

    調教追い切り動画はこちら

    ■オメガレインボー

    <浦志調教師補佐撮影>

    *浦和 小久保智 厩舎 牡8歳
    *成績 38戦7勝2着6回
    *詳細データ[ → ]
    *調教タイム[ → ]

     JRAで重賞勝ちはありませんが、2着1回&3着4回と好走してきた実力馬です。2月20日に行われた梅花賞(1400m)は直線抜け出し、移籍初戦を飾りました。騎乗した笹川翼騎手は「賢く操縦性が良く、いい馬ですね。交流重賞でも楽しみだと思います」とコメント。今回は予定通りの連闘策です(鞍上は和田譲治騎手)。小久保智調教師は「一度使ってさらに上昇しています。舞台に不安はないし、好レースを期待しています」とコメント。

     同厩の22笠松グランプリ2着アポロビビと23ゴールドC2着ブラックパンサーについては「(アポロビビは)状態は回復してきたし、地方なら1400mも合っています。(ブラックパンサーは)状態は維持しているし、条件もいいと思います。2頭とも末脚を発揮して欲しいですね」と話していました。

    ■ギャルダル
    *船橋 川島正一 厩舎 牡6歳
    *成績 20戦8勝2着6回
    *重賞タイトル
     フジノウェーブ記念(SIII)(2023)
    *詳細データ[ → ]
    *調教タイム[ → ]

     船橋デビュー馬で、若い頃から能力の高さで2000mもこなし、東京ダービーは優勝したアランバローズに0秒1差の2着。一昨年12月からは1400mを使い、昨年のフジノウェーブ記念で念願の初タイトルを獲得しました。大井1400mは連対率100%と相性のいい舞台。重賞2勝目を狙います。9か月ぶりの実戦だった2走前は直線抜け出しVを飾り、前走の川崎マイラーズは直線抜け出しましたが、最後はデュードヴァンの末脚に屈しました。川島正一調教師は「前走は展開のアヤもあったと思うし、馬自体の力はついています。スタートを決めて、いつもの競馬ができれば。1400mはいい結果を出してきたし、期待しています」と力を込めました。

    ■サヨノグローリー
    *浦和 工藤伸輔 厩舎 牡6歳
    *成績 31戦7勝2着6回
    *重賞タイトル
     プラチナカップ(SIII)(2023)
    *詳細データ[ → ]
    *調教タイム[ → ]

     浦和からデビューし、31戦を消化。6着以下になったのは2回だけという堅実派です。東京ダービー(12着)&戸塚記念(7着)は2000m以上の距離で、本来の力は出し切れませんでした。昨年のプラチナCで待望の重賞初V。この成績について工藤伸輔調教師は「元々の能力は高い馬。脚質に幅があって、どんな競馬でもできます。普段から物怖じもしないし、カイバ食いもいいです。脚元も丈夫ですね」と微笑みます。大井コースについては「右回りは問題ありません。外回りなので、終いを生かせるような流れになれば」とのこと。この馬は工藤調教師が調教に乗り、担当は兄の工藤大輔厩務員です。工藤兄弟が2つ目のタイトルを目指します。

    ■スワーヴシャルル
    *大井 藤田輝信 厩舎 牡8歳
    *成績 31戦8勝2着7回
    *詳細データ[ → ]
    *調教タイム[ → ]

     JRA時代はオープンレースを勝ち、リステッド競走では3着という実力馬。1月25日のトライアル・準重賞ウインタースプリントは直線での叩き合いを制し、移籍後2連勝を飾りました。当初から目標にしてきたフジノウェーブ記念の舞台に立ちます。藤田輝信調教師は「距離だけがポイント。この枠を生かしてロスなく行きたいです。フワッとする所はありますが、馬が見えたら頑張るので、勝負根性に期待しています。ポテンシャルは高く重賞を狙える逸材ですね」とコメント。

     さらに、1400mを中心に使ってきたボンディマンシュと移籍初戦を迎えるスナークダヴィンチも参戦します。「(ボンディマンシュは)前走はギャルダルに負けてしまいましたが、1400mはベスト。中団から流れに乗って、巻き返したいです(スナークダヴィンチは)見た目はガッチリしていてさすがですが、中央時代から追い切りは目立たなかったようなので、レースでどんな走りをしてくれるかですね。こっちの道中のペースなら、いい位置を取って進められると思います」(藤田調教師)。

    *フジノウェーブ記念の情報は、南関魂でもお伝えしていきます!

    第15回 フジノウェーブ記念(SIII)直前情報 調教タイム (協力:日本競馬新聞協会)

    ■オメガレインボー
    連闘のため軽め
    ■ギャルダル
    船橋2/24右良 1000m-62.8秒 800m-48.3秒 600m-36.5秒
    ■サヨノグローリー
    浦和2/23稍 1000m-68.7 秒 800m-52.6 秒 600m-37.9 秒
    ■スワーヴシャルル
    牧場2/24坂路 600m-37.9秒 200m-12.1 秒
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    <第15回 フジノウェーブ記念(SIII)>

    優勝インタビュー動画はこちら

     2月28日に大井競馬場でフジノウェーブ記念が行われました。

     フジノウェーブは笠松と大井に所属し、地方競馬を彩った名馬です。2007年のJBCスプリント(大井)は地方所属馬として初めて勝利を飾り、2010年~13年の東京スプリング盃(フジノウェーブ記念の前身)は8歳から11歳まで59キロを背負い4連覇を達成。

     若い頃は濃いグレーだった芦毛の馬体も、晩年には神々しいほど白くなり、砂上を駆けました。多くの人たちに感動を与え続けた馬。

     そんな偉大な先輩の名を冠したレースに南関東4歳以上の16頭が出走。矢野貴之騎手がコンビを組んだ船橋のギャルダルが1番人気に応えて連覇を達成しました。

     ギャルダルは道中4番手の外を追走。3コーナーで先頭に立って押し切りを図ったオメガレインボーを、ゴール寸前に差し切りました。勝ちタイムは1400m1分27秒4(やや重)。アタマ差2着がオメガレインボー、さらに1馬身3/4差の3着が脚を伸ばした2年前の覇者ルーチェドーロでした。

     矢野騎手は「最後は何とか頑張ってくれと自分に言い聞かせながら、無心で追っていました。少し乗り難しいところはありますが、基本的には器用な馬。騎乗するたびにたくましくなっているし、まだまだ成長できると思います。もっと大きいレースを勝てるように頑張りたいですね」とコメント。

     ギャルダルは若い頃から素質の高さに定評があり、東京ダービーは優勝したアランバローズに0秒1差の2着と好走しました。一昨年12月から使い始めた1400m戦は連対率100%。今後の具体的な予定はこれから考えるそうですが、さらなる大舞台への挑戦にも期待が高まります。

     なお、矢野騎手はフジノウェーブの調教パートナーの1人でした。今や2500勝を達成した大井&南関東のトップジョッキーですが、当時はデビュー地の高崎競馬場が廃止となり、移籍して間もない頃。乗り鞍も集まらず、騎手を辞めようと思っていた時も、フジノウェーブの調教に乗ることがモチベーションだったと言います。

     「ウェーブは心の支えでした。出会っていなければ騎手を辞めていたかもしれないので、助けられました。どのレースももちろん勝ちたいですが、(フジノウェーブ記念は)当時を思い出して、初心に返る日ですね」と思いをはせていました。



    <他陣営のコメント>

    2着 オメガレインボー 和田譲治騎手
    「このダートも合いそうです。スローペースでいい感じに進めていけました。直線半ばくらいで、これなら行けると思って、かわさせない感じでしたが、残り100mくらいでフッと抜けて、脚が上がったようになりました。勝ち馬も強いですが、この馬の力も感じます」

    3着 ルーチェドーロ 本田正重騎手
    「器用ではありませんが、力はある馬ですね。砂をかぶるのは良い感じではないので、今日は外枠だったのも良かったです」

    4着 サヨノグローリー 澤田龍哉騎手
    「向正面に入ってから、チョコチョコ手前を替えて、リズム的にうまく乗ってあげられませんでした。3、4コーナーでは着外になってしまうかなという感じでしたが、そこからまた盛り返してくれました。このメンバーでも勝負根性を見せてくれました」

    5着 エアアルマス 岡村健司騎手
    「一瞬の切れはあるので、いい脚を使えました。それを最初に使うか最後に使うか、脚の使いどころですね」

    6着 トップウイナー 安藤洋一騎手
    「思いっきり行こうと思いましたが、周りも速く、3番手につけました。結果スローペースになり、外からプレッシャーがかかる展開になりましたが、よく頑張ってくれました。4コーナーでは手応えも良く、おーっ!と思いました」

    7着 ブラックストーム 森泰斗騎手
    「全体的にうまくいきました。1200mのほうがいいのかなという感じですが、馬は頑張っています」

    8着 ブラックパンサー 本橋孝太騎手
    「チャンスだと思っていましたが、ペースが遅かったです。もうちょっと流れてくれれば……」

    9着 アポロビビ 西啓太騎手
    「3、4コーナーでスムーズさに欠くところがあり、不完全燃焼です。しまいは脚を使ってくれましたが……。直線の長い条件はいいと思います」

    10着 マムティキング 張田昂騎手
    「ズブさも出てきましたが、流れも合わなかったです。能力はあるし、噛み合わないだけだと思います。どこかで一発ありそうですが……」

    11着 ボンディマンシュ 笹川翼騎手
    「直線苦しなり、動き切れませんでした。これを使ってからかなとも思いますし、初めての重賞だったので、この経験を生かして頑張って欲しいです」

    12着 アルサトワ 野畑凌騎手
    「追ってからも反応していたし、展開ひとつだと思います。もっとやれる馬だと思いますよ」

    13着 スワーヴシャルル 御神本訓史騎手
    「JRAでは1000mを使っていた馬なので、短い距離のほうがいいと思います」

    14着 マースインディ 藤本現暉騎手
    「一生懸命走っています。1200mのほうが、より良さそうですね。自己条件なら、もう少しやれると思います」

    15着 スナークダヴィンチ
    JRAからの移籍初戦。9番手から進めましたが、最後は惜しくも伸び切れず。今後の変わり身に期待します。

    競走中止 メンコイボクチャン
    歩様に異常を生じたためとのこと。
  • 回数 施行年 馬名 性・年齢 騎手
    15 令6 ギャルダル 牡6 矢野 貴之
    14 5 ギャルダル 牡5 澤田 龍哉
    13 4 ルーチェドーロ 牡4 御神本 訓史
    12 3 キャプテンキング 牡7 和田 譲治
    11 2 トロヴァオ 牡7 藤田 凌
    10 平31 キャプテンキング 牡5 坂井 英光
    9 30 リッカルド セ7 矢野 貴之
    8 29 ケイアイレオーネ 牡7 的場 文男
    7 28 ソルテ 牡6 吉原 寛人
    6 27 セイントメモリー 牡8 本橋 孝太
    5 26 ジェネラルグラント 牡4 石崎 駿
    4 25 フジノウェーブ 牡11 御神本 訓史
    3 24 フジノウェーブ 牡10 坂井 英光
    2 23 フジノウェーブ 牡9 御神本 訓史
    1 22 フジノウェーブ 牡8 戸崎 圭太