重賞レース

第20回 レディスプレリュード(JpnII)

  • 2023年10月5日(木)
  • 20:10発走
第20回優勝馬:アーテルアストレア号

プレリュード(前奏曲)の名の通り、11月に行われる「JBCレディスクラシック」の前哨戦として、JRAも含め全国各地からトップクラスの実力馬が参戦する交流競走として見逃せない一戦です。2011年に交流競走となってからはJRA所属馬の勝利が続いており、地方所属馬の奮起に期待がかかります。
<優勝馬にJBCレディスクラシックの優先出走権を付与>

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    <第20回 レディスプレリュード(JpnII)>
    (9月27日現在)

    ヴァレーデラルナ
    昨年のJBCレディスクラシック(盛岡)は直線抜け出すと押し切り、重賞初挑戦Vを飾りました。大井は今年のTCK女王盃2着以来。JpnⅠ馬の走りに注目が集まります。

    グランブリッジ
    昨年のJBCレディスクラシック(盛岡)はヴァレーデラルナのクビ差2着でした。その後は、TCK女王盃とエンプレス杯で連勝。タイトル5つ目ををかけての参戦です。

    スピーディキック
    前走のスパーキングレディーCは先頭に立ったレディバグにアタマ差まで詰め寄り2着でした。重賞8勝している地方競馬の女王が、古馬交流重賞初Vに向け、秋始動。

    ノーブルシルエット
    JRA時代は3歳以上3勝クラスの柳都S(ダート1800m)を制覇。大井移籍3戦目となった前走のビューチフルドリーマーCは逃げ切り勝ちで、重賞初制覇を飾りました。

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    <第20回 レディスプレリュード(JpnII)>

    (10月3日現在)

    調教追い切り動画はこちら

    ■スピーディキック
    *浦和 藤原智行 厩舎 牝4歳
    *成績 17戦9勝2着4回
    *重賞タイトル
     東京シンデレラマイル(SIII)(2022)
     ロジータ記念(SI)(2022)
     戸塚記念(SI)(2022)
     東京プリンセス賞(SI)(2022)
     桜花賞(SI)(2022)
    *詳細データ[ → ]
    *調教タイム[ → ]

     地方競馬の女傑、重賞8勝馬スピーディキックが秋の始動戦を迎えます。

     前走のスパーキングレディーCは2着。メンバー最速の上がり3ハロン37秒6の脚を使いましたが、惜しくもアタマ差届きませんでした。古馬のダートグレード競走制覇まで、もう少しです。

     この夏は、慣れ親しんでいる森本スティーブルさんに移動。リフレッシュを兼ねて軽めのトレーニングは続けてきたそうです。9月上旬、野田トレセンに帰厩。

     「3か月ぶりでも状態はとてもいいと思います。普段の追い切りからも右回りのほうが走りやすいので、条件(大井・1800m・右回り)は申し分ないですね。次のJBCレディスクラシックに胸を張って出られるような走りをして欲しいです」(藤原智行調教師)。

     大井コースは3戦3勝。得意の舞台で、JRAの女傑たちとどんな走りを見せてくれるか楽しみです。2010年のザッハーマイン以来となる地方所属馬Vを狙います。

    ■ノーブルシルエット
    *大井 佐野謙二 厩舎 牝5歳
    *成績 20戦5勝2着4回
    *重賞タイトル
     ビューチフルドリーマーカップ(M1)(2023)
    *詳細データ[ → ]
    *調教タイム[ → ]

     JRA時代は3歳以上3勝クラスを勝ち上がると、リステッド競走やオープンレースで戦ってきました。この夏から南関東へ移籍。初戦のスパーキングレディーCは逃げ粘り、0秒5差の5着でした。

     前走のビューチフルドリーマーCは逃げ切り、念願の初タイトルを奪取。さらに、グランダム・ジャパンの古馬シーズンでは20ポイントを獲得し、暫定3位です。

     「初戦のダートグレード競走では、まだまだ良くなる要素があってもあれだけの走りをしてくれたので、力のある馬だと思います。今はあの頃よりも状態はいいし、走りもしっかりしています。馬込みは好きではありませんが、逃げなくても、2番手からスムーズな競馬をさせたいです。相手は強いですが、自分の競馬をしてどこまで粘れるか」(佐野謙二調教師)。

    ■ジュランビル
    *大井 福永敏 厩舎(小林) 牝7歳
    *成績 44戦5勝2着5回
    *重賞タイトル
     佐賀ヴィーナスカップ(2023)
    *詳細データ[ → ]
    *調教タイム[ → ]

     JRA時代は3歳以上3勝クラスを勝ち上がり、芝の重賞レースにも出走。昨年夏から南関東へ移籍しました。

     今年7歳になり、現在はグランダム・ジャパンの古馬シーズンに挑戦。4月の佐賀ヴィーナスCで念願のタイトルを獲得すると、7月の兵庫サマークイーン賞(2着)、8月の読売レディス杯(4着)、9月の秋桜(あきざくら)賞(3着)と、すべて掲示板を獲得しています。

     暑い時期にも、コツコツコツコツと遠征し、現在はグランダム暫定1位(36ポイント)。

     「年齢を重ねたことでズブさが出てきたぶん、距離はこなしてくれると思っています。夏場の厳しい時期もローテーションを組んで頑張ってきた馬なので、この最終戦でいい結果を残して、総合1位を取らせてあげたいです」(福永敏調教師)。

     なお、グランダム暫定2位でもある高知のアンティキティラ (23ポイント)も出走します。

    ■サルサレイア
    *大井 堀千亜樹 厩舎(小林) 牝7歳
    *成績 60戦3勝2着8回
    *詳細データ[ → ]
    *調教タイム[ → ]

     JRA時代は4歳以上1勝クラスを勝ち上がりました。2020年秋から南関東に移籍し、その年のクイーン賞3着。それ以降も全国の舞台でコンスタントに走り続けています。2走前のビューチフルドリーマーCは久しぶりに連対を果たしました。

     9月28日に船橋で行われた千葉ダート1800(6着)に出走し、今回は連闘策です。

     「女の子でもカイバの食いが落ちないので、調子落ちはないと思っています。相手は強いですが、1800mは得意な距離なので、そこを生かしたいですね。しまいを生かす競馬がいいので、流れは速くなって欲しいです」(堀千亜樹調教師)。

     半姉は重賞8勝馬サルサディオーネという血統です。

    <中央馬の顔ぶれ>

    ■アーテルアストレア
    *JRA 橋口慎介 厩舎 牝4歳
    *成績 14戦5勝2着1回
    *詳細データ[ → ]
    *調教タイム[ → ]

     重賞に初挑戦した4走前のエンプレス杯は4着。前走の中京で行われたリステッド競走は差し切り勝ちを収めました。勝ち星はすべて左回りで、大井・右回りの走りは鍵。

    ■ヴァレーデラルナ
    *JRA 藤原英昭 厩舎 牝4歳
    *成績 13戦5勝2着6回
    *重賞タイトル
     JBCレディスクラシック(JpnI)(2022)
    *詳細データ[ → ]
    *調教タイム[ → ]

     昨年のJBCレディスクラシック(盛岡)は4連勝で重賞初挑戦Vを飾りました。その後のTCK女王盃とエンプレス杯は2着。前走のかしわ記念は強豪牡馬と戦いました。

    ■グランブリッジ
    *JRA 新谷功一 厩舎 牝4歳
    *成績 12戦6勝2着2回
    *重賞タイトル
     エンプレス杯(JpnII)(2023)
     TCK女王盃(JpnIII)(2023)
     ブリーダーズゴールドカップ(JpnIII)(2022)
     関東オークス(JpnII)(2022)
    *詳細データ[ → ]
    *調教タイム[ → ]

     昨年の関東オークスや今年のTCK女王盃など重賞4勝。斤量58キロだった前走のスパーキングレディーCは4着でしたが、それ以外の重賞はすべて2着以内です。

    ■テリオスベル
    *JRA 田島俊明 厩舎 牝6歳
    *成績 35戦7勝2着5回
    *重賞タイトル
     ブリーダーズゴールドカップ(JpnIII)(2023)
     クイーン賞(JpnIII)(2022)
    *詳細データ[ → ]
    *調教タイム[ → ]

     ここまでの重賞は2勝。キャリアが豊富な6歳です。向正面から一気に先頭に立った昨年のレディスプレリュードは、最後までしぶとく粘り2着。圧巻の内容でした。

    ■ライオットガール
    *JRA 中村直也 厩舎 牝3歳
    *成績 9戦4勝2着0回
    *重賞タイトル
     レパードS(GIII)(2023)
    *詳細データ[ → ]
    *調教タイム[ → ]

     前走のレパードSは直線で先頭に立つと3頭の叩き合いを制し、重賞初挑戦Vを飾りました。今回唯一の3歳馬。制した場合は2017年のクイーンマンボ以来3頭目です。

    *レディスプレリュードの情報は、南関魂でもお伝えしていきます!

    第20回 レディスプレリュード(JpnII)直前情報 調教タイム (協力:日本競馬新聞協会)

    ■スピーディキック
    浦和9/29良 800m-55.2 秒 600m-40.3 秒
    ■ノーブルシルエット
    大井9/30良 1000m-62.8 秒 800m-50.0 秒 600m-36.6 秒
    ■ジュランビル
    小林9/30良 1000m-65.8 秒 800m-49.9 秒 600m-37.1 秒
    ■サルサレイア
    連闘のため軽め
    ■アーテルアストレア
    栗東10/2坂路 800m-55.8 秒 600m-41.1 秒 200m-13.3 秒
    ■ヴァレーデラルナ
    栗東10/1坂路 800m-56.4 秒 600m-40.2 秒 200m-12.5 秒
    ■グランブリッジ
    栗東10/2P良 800m-56.7 秒 600m-41.0 秒 200m-12.4 秒
    ■テリオスベル
    美浦10/2P良 1000m-69.3 秒 800m-53.3 秒 600m-39.5 秒 200m-12.5 秒
    ■ライオットガール
    栗東10/1坂路 800m-54.1 秒 600m-38.9 秒 200m-12.9 秒
  • 高橋華代子のレースレポート

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    <第20回 レディスプレリュード(JpnII)>

    優勝インタビュー動画はこちら

     10月5日に行われたレディスプレリュード(JpnⅡ)は、JBCレディスクラシック(11月3日)を占う意味でも重要な一戦です。

     JRAからは、昨年のJBCレディスクラシック(盛岡)の覇者ヴァレーデラルナ(3番人気)やエンプレス杯など重賞4勝のグランブリッジ(1番人気)、地方からは南関東牝馬2冠など重賞8勝のスピーディキック(2番人気)が参戦。10頭と少頭数でしたが、この路線の豪華メンバーが出走しました。

     そんな人気馬たちを抑えて勝利を飾ったのは、武豊騎手騎乗の6番人気アーテルアストレア(JRA・橋口慎介厩舎)。前走のリステッド競走に続く連勝で、初タイトルを獲得しました。

     道中は後方3番手を追走。最後の直線で、メンバー最速の上がり3ハロン37秒2の脚を使い、前を行く6頭を外から一気に差し切りました。勝ちタイムは1800m1分51秒6(不良)。

     クビ差の2着がグランブリッジ、さらに半馬身差の3着がライオットガール。地方最先着は5着のスピーディキックでした。

     主戦の菱田裕二騎手の負傷により、代打騎乗となった武騎手は「菱田騎手から細かく特徴や癖を教えてもらい、その通りだったので、いいアドバイスをもらいました。他の馬のことは気にせず、前半はじっくり行って、最後の直線にかけました。最後までずっと伸びてくれて、いい馬ですね」と話していました。

     これまでの勝ち星はすべて左回り。右回りの初勝利について橋口調教師は「苦手だなと思っていた部分があったので、その辺りは心配でしたが、最後はすごくいい脚を使ってくれて強い勝ち方でした」とコメント。

     この後はJBCレディスクラシックでJpnⅠ勝ちを狙います。

     なお、グランダム・ジャパン古馬シーズンの総合優勝は、7歳牝馬のジュランビルが輝きました。

     4月の佐賀ヴィーナスCで念願のタイトルを獲得すると、7月の園田・兵庫サマークイーン賞(2着)、8月の金沢・読売レディス杯(4着)、9月の名古屋・秋桜(あきざくら)賞(3着)に出走。

     福永敏調教師は「年明けに放牧に出した後の状態がすごく良かったので、グランダムジャパンに参戦しました。初戦の佐賀ヴィーナスカップから先日の大井レディスプレリュードまで5戦に出走しての結果。猛暑の中、頑張って走り抜いてくれたジュランビルが優勝できて、とてもうれしいです。遠征に関わってくださったすべての皆さんに感謝しています」と喜びを噛みしめていました。

     おめでとうございました!



    <他陣営のコメント>

    2着 グランブリッジ 川田将雅騎手
    「前回より具合も良く、いい走りができました」

    3着 ライオットガール 岩田望来騎手
    「いい形で競馬ができました。結果的には、追い出すのが早くて差されましたが、よく走ってくれたと思います」

    4着 テリオスベル 江田照男騎手
    「3コーナーで番手でも持ったまま行けていたので、ああいう走りでも頑張ってくれました」

    5着 スピーディキック 御神本訓史騎手
    「右回りのほうが動きはいいので、いい位置も取れますが、道中進んでいくぶん、しまいの切れが甘くなりますね。どうしてもこのメンバーに入ると痛感させられるので、そこは考えなくてはけません。馬はしっかり走ってくれています」

    6着 ヴァレーデラルナ 横山武史騎手
    「斤量はきつかったですが、馬はよく頑張っています」

    7着 サルサレイア 西啓太騎手
    「年齢とともにテンがズブくなってきたので、今回は久々にメンコを外してみました。あの仔なりに3、4コーナーまではついて行けたし、頑張ったと思います」

    8着 アンティキティラ 多田羅誠也騎手
    「スタートもよく、脚もたまっていましたが、いざ追ったらそこまで伸び切れませんでした」

    9着 ノーブルシルエット 笹川翼騎手
    「さすがに3、4コーナーは絡まれて嫌気を差しましたが、着順抜きで、乗っていて一番しっくりきました。スーッと自分のペースで行けて、馬の気分を害さないような形。前回は勝ちましたが、馬が嫌々していて、今日はそういうところがなかったので」

    10着 ジュランビル 吉原寛人騎手
    「悔いのない競馬はできました」
  • 回数 施行年 馬名 性・年齢 騎手
    20 5 アーテルアストレア 牝4 武 豊
    19 令4 プリティーチャンス 牝5 岩田 望来
    18 3 レーヌブランシュ 牝4 松山 弘平
    17 2 マルシュロレーヌ 牝4 川田 将雅
    16 令元 アンデスクイーン 牝5 戸崎 圭太
    15 平30 プリンシアコメータ 牝5 J.モレイラ
    14 29 クイーンマンボ 牝3 C.ルメール
    13 28 タマノブリュネット 牝4 田邊 裕信
    12 27 サンビスタ 牝6 岩田 康誠
    11 26 ワイルドフラッパー 牝5 蛯名 正義
    10 25 メーデイア 牝5 濱中 俊
    9 24 ミラクルレジェンド 牝5 岩田 康誠
    8 23 ミラクルレジェンド 牝4 岩田 康誠
    7 22 ザッハーマイン 牝5 的場 文男
    6 21 ツクシヒメ 牝3 山田 信大
    5 20 パフィオペディラム 牝5 左海 誠二
    4 19 パフィオペディラム 牝4 左海 誠二
    3 18 アウスレーゼ 牝4 真島 大輔
    2 17 ジーナフォンテン 牝7 佐藤 隆
    1 16 プルザトリガー 牝5 内田 博幸