重賞レース

第33回 東京プリンセス賞(SI)

  • 2019年4月23日(火)
  • 20:10発走
第33回優勝馬:トーセンガーネット号

浦和の桜花賞に続く、南関東牝馬クラシック三冠レースの第2弾。若き乙女たちが3歳女王の座を賭けて火花を散らします。牝馬クラシック路線を順調に進んできた有力馬と春に急成長した新勢力が、華麗な戦いを繰り広げます。
<上位2頭に関東オークスの優先出走権を付与>

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    <第33回 東京プリンセス賞(SI)>

    アークヴィグラス
    ホッカイドウ競馬、川崎、大井と所属し、NARグランプリ2歳最優秀牝馬に輝いた女王。前走の桜花賞も外枠のハンデを乗り越え3着に入り、実力を示しました。

    トーセンガーネット
    南関東生え抜き馬。ニューイヤーカップは牡馬たちを一蹴し、前走の桜花賞は3番手から早め先頭に立って突き放し、後続に7馬身差をつける貫禄勝ちを収めたばかり。

    ゼットパッション
    南関東デビュー馬。大井競馬場で実施されたトライアルレース準重賞・桃花賞を勝ち、桜花賞(2着)&ユングフラウ賞(5着)へ出走。大井コース&距離延長歓迎。

    ダバイダバイ
    南関東生え抜き馬で、重賞レースでも好走。そもそも東京プリンセス賞向きと言われてきた馬で、目標にしてきたこの舞台でどんな走りを見せてくれるでしょうか?!

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    (4月22日現在)

    調教インタビュー動画・調教追い切り動画はこちら

    ■トーセンガーネット
    *浦和 小久保智 厩舎 牝3歳
    *成績 11戦3勝2着4回
    *重賞タイトル
     桜花賞(SI)(2019)
     ニューイヤーカップ(SIII)(2019)
    *詳細データ[ → ]
    *調教タイム[ → ]

     現在の南関3歳全体を見渡しても一番強いのではないか……と、そんな声も上がっているのがトーセンガーネット。ニューイヤーカップはのちに雲取賞を完勝するヒカリオーソら牡馬たちを一蹴。そして、南関牝馬クラシック1冠目の桜花賞は、後続馬に7馬身差をつけての楽勝。この東京プリンセス賞も、もちろん最有力候補です。

     改めて、桜花賞を振り返ってみます。左海誠二騎手を背に道中は3番手から進めていき、最後の直線に入ると逃げていたホウショウレイルをあっという間に抜き去って、後続をグングンと突き放していく内容でした。勝ちタイムは1600m1分40秒4(良)で、これは桜花賞65回の歴史で2番目に速いタイム。

     「道中は力まないでフワフワ走りますが、ちょっとでも合図を出せばスーッと反応してくれます。後ろとあんなに離れていて、『こいつ、すげーな』って思いました。ゴール過ぎにはすぐにスーッと止まる感じで、無駄な力は使いません。息遣いも楽で余力もありました。距離が延びるのは未知数ですがこの走りでは大丈夫そうですね」(左海騎手)。

     東京ダービー直行という話しもありましたが、疲れも見せずに体調も良好なことから、この南関牝馬クラシック2冠目に満を持して参戦してくることになりました。

     トーセンガーネットのセールスポイントのひとつにメンタルの強さがあります。牝馬は繊細なタイプも多いですが、この馬はいつ会ってもド~ンと落ち着き払っています。これまでに北海道や兵庫への遠征経験もありますが、どちらも普段と全く変わらない様子だったそうです。どんな舞台でもちゃんと力を出し切れるのもこの馬の強さでしょう。

     今回は意外にも大井コースは初経験。「どんな場所でも動じないで走ってくれるので初コースは気にならないですし、攻め馬を乗っている感じでは右回りの方が走りやすそうです」と調教にも乗る水上直人調教師補佐。

     この東京プリンセス賞もトーセンガーネットがどんな強さを見せるのかと言っても過言ではない一戦。この後には、東京ダービーへ向かうのか?関東オークスに進むのか?は、今回の結果で考えていくそうです。

     「去年に比べてもゆったりと仕上げられているし、いい状態で送り出せますね。いつも通りの走りができれば、結果を出してくれると思っています(小久保智調教師)。

    ■アークヴィグラス
    *大井 嶋田幸晴 厩舎 牝3歳
    *成績 10戦6勝2着0回
    *重賞タイトル
     東京2歳優駿牝馬(SI)(2018)
     ローレル賞(SII)(2018)
     エーデルワイス賞(JpnIII)(2018)
     リリーカップ(H3)(2018)
     フルールカップ(H3)(2018)
    *詳細データ[ → ]
    *調教タイム[ → ]

     北海道、川崎、大井で走り、昨年のNARグランプリ2歳最優秀牝馬を受賞したアークヴィグラス。「犬のような懐っこさがあって、誰からもかわいがられてきた馬でしょうね」と嶋田幸晴調教師は目を細めていましたが、普段は派手さの見せない馬ですが、レースにいけば根性たっぷりの走りで頂点を極めてきました。そんなギャップも愛らしい馬。

     前走の桜花賞は浦和競馬場の1600mが舞台。すぐにコーナーへ入るため、大外枠はかなり不利と言われています。アークヴィグラスは8枠10番に入り、7番手付近から進出していく形で3着。枠の不利もありながら、改めて力があることを示しました。

     その後も大きなダメージはなく、この東京プリンセス賞に向けて順調にトレーニングを積んできたそうです。

     今回は南関リーディングの森泰斗騎手が初めて手綱を取るために、レース数日前にはアークヴィグラスの調教に乗りに来ました(普段の調教パートナーは千田洋騎手)。

     「小ぶりですが芯があって、なるほどなという乗り味でした。どこからでも競馬ができる印象で、前走はあの枠からなかなか3着にまで来れないと思いますよ。距離に関しては正直どうかな?と思いますが、レースぶりを見ている感じでは1600mが限界とは思えないんですよね。楽しみにしています」(森騎手)。

     初距離の1800m戦、ポテンシャルの高さでどのくらいカバーすることができるでしょうか。

     「大井コースは他の回りに比べれば得意だと思います。ゲートの中でうるさくなることもあるので、スタートをうまく出て、1800mは未知数ですが、真面目な前向きな馬なので、折り合いは鍵になってくるでしょうね。強い馬もいますが、サウスヴィグラス産駒はクラシックレースでも活躍しているし、大井コースで改めて期待しています」(嶋田調教師)。

    ■ゼットパッション
    *川崎 佐々木仁 厩舎 牝3歳
    *成績 6戦3勝2着1回
    *詳細データ[ → ]
    *調教タイム[ → ]

     準重賞・桃花賞を制し、桜花賞では2着。5番手から脚を伸ばしてくる内容で、優勝したトーセンガーネットとは7馬身差。

     「競馬内容自体はよくて最後も弾けてくれたので、今日のところは相手が強かったです。距離は延びていいと思いますよ」と、騎乗した山崎誠士騎手は振り返っていました。

     小柄な牝馬が多い中、ゼットパッションは500キロ台の雄大な体の持ち主。この中間、様子を伺いに行くと、毛づややハリもよく、大きなお尻が丸々しているところも充実ぶりが伺えました。跳びの大きな馬だけに、広い大井コースで伸び伸び走れるのはプラス材料。

     「状態はいい意味で維持できていると思います。折り合いのつく馬だし、ハナに行くくらいの気持ちで、前々の競馬で押し切れれば。うまく展開がハマって、今回は逆転したいです」(佐々木仁調教師)。

    ■ダバイダバイ
    *船橋 坂本昇 厩舎 牝3歳
    *成績 8戦2勝2着2回
    *詳細データ[ → ]
    *調教タイム[ → ]

     ダバイダバイは400キロ台の小柄な馬ですが、不利があっても、砂をかぶっても、ひるむことなく最後までちゃんと走り切れる根性娘。すでに南関4場で走り、一度も掲示板を外さない安定した走りが続いています。

     前走の桜花賞はリフレッシュ放牧明け。道中はポジション取りのところで不利を受けて7番手から追走していくことになりましたが、最後は5着。不利があり、決して桜花賞向きとは言えない条件の中でも、堅実に走れたのはこの馬の能力の高さでしょう。

     2歳時から、終いがしっかりしていて大井1800m向きと言われてきた馬だけに、この目標にしてきた舞台の走りが楽しみです。今回は初めて御神本訓史騎手が手綱を取ります。

     「休み明けを一度使ったことで、毛づややハリもいいし上積みはありますね。中団くらいにつけてこの馬の終いを生かせるのが理想です。胸を借りるつもりです」(坂本昇調教師)。

    *東京プリンセス賞の情報は、南関魂でもお伝えしていきます!

    第33回 東京プリンセス賞(SI)直前情報 調教タイム (協力:日本競馬新聞協会)

    ■トーセンガーネット
    浦和4/17良 1000m-71.3秒 800m-52.7秒 600m-38.7秒 強めに
    ■アークヴィグラス
    大井4/12重 1000m-66.3秒 800m-52.1秒 600m-38.3秒 馬なり
    ■ゼットパッション
    川崎4/18良 1000m-69.2秒 800m-54.0秒 600m-39.6秒 馬なり
    ■ダバイダバイ
    船橋4/19稍 1000m-66.6秒 800m-51.4秒 600m-37.6秒 強めに
  • 高橋華代子のレースレポート

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    <第33回 東京プリンセス賞(SI)>

    優勝インタビュー動画はこちら

     南関東牝馬クラシック2冠目・東京プリンセス賞。牝馬1冠目の桜花賞は、左海誠二騎手とコンビを組んだトーセンガーネット(浦和・小久保智厩舎)が圧倒的な強さで優勝。そのまま東京ダービー直行という話しもありましたが、疲れも見せず体調も良好なことから、この東京プリンセス賞も満を持して参戦してきました。前回の内容から1.4倍の1番人気。

     昨年のNARグランプリ2歳最優秀牝馬を受賞したアークヴィグラス(森泰斗騎手、大井・嶋田幸晴厩舎)が3.3倍の2番人気。実績ある牝馬たちの熱き戦いは、トーセンガーネットに軍配は上がりましたが、アークヴィグラスも意地を見せ、名勝負が繰り広げられました。

     レースは、アークヴィグラスが逃げ、すかさずゼットパッション、差がなく外の3番手にトーセンガーネットがつけていきました。

     「馬の力を信じて乗ったので、位置取りはどこでもよかったですが、できるだけいい位置から楽な競馬をさせたいなというのはありました。ペースが遅くなったりつまるのも嫌だったので、王道の競馬をさせようと思って外に出しましたが、結果的には正解でした」(左海騎手)。

     逃げたアークヴィグラスは1000m通過が64秒8とゆったりしたペースで進めていき、ペースが上がっていくと、先頭から最後方まで縦長の展開に。3~4コーナーの勝負所からアークヴィグラスとトーセンガーネットの一騎打ちにわきました。

     最後の直線ではアークヴィグラスがこのまま逃げ切るかと思ったところで、残り100m過ぎからトーセンガーネットが一気に並ぶ間もなく抜き去って、メンバー中最速の38秒2の脚を繰り出し、2着のアークヴィグラスに2馬身差をつける内容。勝ちタイムは1800m1分55秒6(良)。3着は4、5番手から脚を伸ばしてきたリトミックグルーヴ。

     「(アークヴィグラスが)楽に逃げている感じだったので、最後の直線半ばくらいまではちょっとマズイかなとも思ったのですが、(トーセンガーネットは)終いもしっかりしているので何とか交わしてくれるだろうと。ちゃんときれいに交わしてくれて、すごい馬だなぁと再認識しました」。

     トーセンガーネットは浦和競馬場からデビューした生え抜き馬で、ここまでの成績を見ても大崩れはありません。唯一掲示板を外したのは2歳時の札幌競馬場遠征競馬だったクローバー賞ですが、この時は優勝馬から1秒1差の6着。どんな相手とでもどんな条件でも安定して力を出し切ろうとするところも、この馬の強さでしょう。これで南関牝馬クラシック2冠を達成!

     トーセンガーネットは牝馬ながらもドシッとした精神力の強さも武器のひとつ。いつもはフワッと走り、鞍上が行けという指示を出せばすかさず反応を起こす、メリハリのしっかりできる優等生。

     それでも今回は初めての大井競馬場でいつもと雰囲気が違ったため、返し馬から少しピリピリし、レースでも一瞬ムキになるようなところもあったそうで、これがいい勉強になったことは左海騎手も振り返っていました。次回は更なる強さを見せてくれることでしょう!

     気になる今後について、レース直後は明言をしなかった小久保調教師。2011年のクラーベセクレタ以来となる牝馬の東京ダービー優勝を目指すのか?2006年のチャームアスリープ以来となる牝馬3冠を目指すのか?どちらにしても、トーセンガーネットの動向から目が離せません。



     なお、2着のアークヴィグラスについて森騎手は、「いいペースに持ち込めましたが、最後の100mくらいで止まってしまいました。若干距離の壁はあるかもしれません。マイル以下ならやれると思います」とのこと。今回は惜しくも敗れましたが、1800mという決して得意とは言えない条件の中でも、2歳女王の意地とプライドを見せました。



    <他陣営のコメント>

    3着 リトミックグルーヴ 吉原寛人騎手
    「この中で一番キャリアがなくて、どれくらいやれるかと思っていました。跨ってもしっかりしていたし、ハナの後ろで進められました。脚も使ってくれたし、まだよくなると思います。経験を積んでいけば、長い所もこなしてくれると思います」

    4着 グレースレジーナ 藤本現暉騎手
    「馬の仕上がりはとてもよかったです。もう一つ前で競馬はしたかったのですが、あまり進んでいくようなタイプではなくて終いは伸びてくれる馬なので。1800mよりもう少し短い方が持ち味は生きそうですが、もっと成長してくれそうなので、先々が楽しみです」

    5着 グランモナハート 山本聡哉騎手
    「馬の状態はすごくよかったです。ペースは流れなかったのでもう少し前が止まる展開になってくれれば」

    6着 ラブミーピンク 西啓太騎手
    「大井の右回りの方がこの仔には合っています。終いの脚も使ってくれて、伸び伸び走れている感じがしました。道中急かさないでこの仔のリズムで走らせてあげられれば、終いはくるというのがわかっているので、次走につなげられれば」

    7着 アストレアウイング 柏木健宏騎手
    「もう少し短い方がよさそうですね」

    8着 エスケイエンジェル 張田昂騎手
    「相手も強くて、追走一杯になってしまいました」

    9着 ゼットパッション 山崎誠士騎手
    「無理をしては行っていないのですが、外から早めに来られて厳しい展開になりました」

    10着 ノーブルトリトン 寺島憂人騎手
    「気の難しいところがあってついていけるか不安でしたが、馬群の中でしっかりついていってゴールはできたのでいい経験になりました。

    (寺島騎手は重賞初騎乗だったようですが)やっぱり雰囲気は違って、とてもいい経験になりました。また騎乗させて頂きたいです」

    11着 フォルレイロ 矢野貴之騎手
    「真面目すぎて一生懸命に走るので、1800mよりもう少し短い方がよさそうですね。頑張ってはくれたのですが……」

    12着 ダバイダバイ 御神本訓史騎手
    「リズムもよくなくて、向正面で手応えがなくなりました」
  • 回数 施行年 馬名 性・年齢 騎手
    33 平31 トーセンガーネット 牝3 左海 誠二
    32 30 グラヴィオーラ 牝3 今野 忠成
    31 29 アンジュジョリー 牝3 笹川 翼
    30 28 リンダリンダ 牝3 桑村 真明
    29 27 ティーズアライズ 牝3 矢野 貴之
    28 26 スマートバベル 牝3 澤田 龍哉
    27 25 カイカヨソウ 牝3 今野 忠成
    26 24 アスカリーブル 牝3 今野 忠成
    25 23 マニエリスム 牝3 戸崎 圭太
    24 22 トーセンウィッチ 牝3 張田 京
    23 21 ネフェルメモリー 牝3 戸崎 圭太
    22 20 ブライズメイト 牝3 山田 信大
    21 19 アグネスターフ 牝3 町田 直希
    20 18 チャームアスリープ 牝3 今野 忠成
    19 17 テンセイフジ 牝3 石崎 駿
    18 16 ブルーロバリー 牝3 今野 忠成
    17 15 ディーエスメイドン 牝3 森下 博
    16 14 サルサクイーン 牝3 的場 文男
    15 13 ナミ 牝3 的場 文男
    14 12 アインアイン 牝3 市村 誠
    13 11 デアヴィクティー 牝3 張田 京
    12 10 ホクトオーロラ 牝3 石崎 隆之
    11 9 ミスジュディ 牝3 桑島 孝春
    10 8 スギヤマワッスル 牝3 湯浅 淳一
    9 7 ヘイワンリーフ 牝3 桑島 孝春
    8 6 ケーエフネプチュン 牝3 矢内 博
    7 5 アコニツトローマン 牝3 高橋 三郎
    6 4 チヤームダンサー 牝3 石崎 隆之
    5 3 ケイワンハート 牝3 早田 秀治
    4 2 ビツクワンシヨツト 牝3 佐藤 賢二
    3 平元 フジノダンサー 牝3 石崎 隆之
    2 昭63 イシノラツキー 牝3 尾形 秋徳
    1 62 ダイタクジーニアス 牝3 佐々木 竹見