重賞レース

第69回 羽田盃(JpnI)

  • 2024年4月24日(水)
  • 20:10発走
第69回優勝馬:アマンテビアンコ号

レース名は東京での最初の競馬が1927年に羽田で開催されたことに由来します。「3歳ダート三冠競走」の初戦に位置付けられるこのレースは、今年からダートグレード競走(JpnI)として実施され、南関東だけでなく全国各地から強豪馬が参戦します。持久力だけでなくスピードも求められる1,800m戦を制し、東京ダービーの主役候補となるのはどの馬か注目が集まります。
<上位3頭(地方所属馬に限る)に東京ダービーの優先出走権を付与>

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    <第69回 羽田盃(JpnI)>
    (4月17日現在)

    アマンテビアンコ
    ここまで4戦2勝2着&3着1回。重賞に初挑戦した前走の雲取賞は優勝したブルーサンから2馬身差の2着でした。同じ白毛の母は交流重賞3勝をあげたユキチャン。

    アンモシエラ
    ダート重賞初挑戦した2走前のブルーバードCで勝利を飾り、前走の京浜盃がサントノーレの2着。2011年のクラーベセクレタ以来となる13年ぶりの牝馬Vを狙います。

    ハビレ
    リステッド競走のヒヤシンスSは0秒5差の3着でした。その後は3歳1勝クラスを勝ち上がり、重賞初挑戦した前走の京浜盃は3着。初タイトル獲得を目指します。

    ブルーサン
    芝からダートに転向後、6戦3勝2着2回という好成績をあげています。3歳1勝クラスを勝ち上がると、前走の雲取賞も軽快なスピードで逃げ切り、2連勝を飾りました。

    ムットクルフェ
    北海道から南関東へ移籍後もタフに走り続け、15戦のキャリアがあります。前走の羽田盃指定競走・クラシックチャレンジは差し切り勝ち。いよいよ重賞に初挑戦します!

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    <第69回 羽田盃(JpnI)>

    (4月22日現在)

    調教追い切り動画はこちら

    ■ティントレット
    *大井 荒山勝徳 厩舎(小林) 牡3歳
    *成績 8戦3勝2着0回
    *詳細データ[ → ]
    *調教タイム[ → ]

     北海道のフレッシュチャレンジ優勝馬。昨年12月から大井に移籍し、ともに5馬身差をつけて2連勝を飾りました。2番手から追走した前走の京浜盃は、抜群の手応えでしたが伸び切れず5着。荒山勝徳調教師は「直線に入ってすぐにソラを使ってしまったようです。まだ若馬なので、一気に追い出したことで嫌気を差したのかその辺りはわかりませんが、今回はゆっくり追い出したいですね。(状態は)2週続けて思ってる以上の追い切りタイムが出ているので、目に見えない疲れが残っていないか心配はありますが、これだけ動けるということは状態がいいんだと思います。この馬の力が見たいですね」と話していました。なお、母は2011年の東京プリンセス賞馬マニエリスム。クラシックホースの息子がクラシックを目指すという血統のロマンも競馬の醍醐味です。

    ■フロインフォッサル
    *船橋 山下貴之 厩舎 牡3歳
    *成績 6戦2勝2着1回
    *詳細データ[ → ]
    *調教タイム[ → ]

     船橋生え抜き馬で、ここまで6戦2勝。勝ち切れないレースもありますが、全て掲示板を確保しています。前走の雲取賞は羽田盃と同じ大井・1800mが舞台。初の交流重賞でしたが、しまいを生かして5着でした。「操縦性は高いですが、まだ体が緩く、現状では急かしていかないほうがいいので、距離は延びたほういいです。大井・1800mは待っていた舞台」と山下貴之調教師。その後は牧場の坂路で乗り込み、1か月ほど前に帰厩しました。順調に調教を積んできたそうです。「完成されるのは先ですが、幅が出て力はついてきたと思います。まだ素質で走っているので、強い馬と戦って強くなって欲しいです。現状でどのくらい走れるか見てみたいですね」。

    ■マッシャーブルム
    *大井 坂井英光 厩舎(小林) 牡3歳
    *成績 3戦2勝2着0回
    *詳細データ[ → ]
    *調教タイム[ → ]

     JRAの新馬戦&移籍初戦の準重賞スターバーストCで2連勝。自身3戦目となった前走の京浜盃は果敢に逃げましたが6着でした。坂井英光調教師は「移籍初戦は集中力を欠いていたので、前走は気合をつけて行きました。その分、ハミがかりが良くなりましたね」とコメント。今回は移籍3戦目になりますが「追い切りもすばらしい動きをしてくれて、毛づややハリなども、うちに来てから一番の状態。ポテンシャルはかなり高いです。本質は短い方がいいとも思いますが、今回は位置取りに関係なく、折り合いに専念。しまいにかけて、一発狙いたいですね」と話していました。なお、前開催の坂井厩舎は二夜続けての重賞Vを飾り、勢いに乗っています!

    ■ムットクルフェ
    *大井 的場直之 厩舎 牡3歳
    *成績 15戦4勝2着5回
    *詳細データ[ → ]
    *調教タイム[ → ]

     北海道からデビューし、昨年12月に大井へ移籍しました。4か月ほどで7回走りましたが、3勝2着3回3着1回と堅実。道中3、4番手の外を追走した前走のクラシックチャレンジはゴール前にかわし、半馬身差Vを飾りました。的場直之調教師は「現状では気難しさがあり、前に目標がいた方が頑張れるタイプ。この馬にとっては合格点の内容だったと思います。タフな馬で、見た目の疲れもなく、いい状態は維持できています」とコメント。交流重賞に初挑戦することについて、「力はついていますが、全体的なスピードについていけるか。これからの馬なので挑戦者ですが、強い相手とどのくらいやれるか楽しみを持って送り出します」と話していました。

    <中央馬の顔ぶれ>

    ■アマンテビアンコ
    *JRA 宮田敬介 厩舎 牡3歳
    *成績 4戦2勝2着1回
    *詳細データ[ → ]
    *調教タイム[ → ]

     ここまで4戦2勝2着&3着1回。堅実な走りが続いています。前走の雲取賞は初物尽くしの中、スタートでつまずきましたが、最後は内から追い上げ、2馬身差の2着でした。白毛の馬体は、2010年のTCK女王盃など交流重賞3勝をあげた母ユキチャン譲り。人気と実力を兼ね備えたアイドルホースが、初タイトルを目指します。

    ■アンモシエラ
    *JRA 松永幹夫 厩舎 牝3歳
    *成績 8戦3勝2着2回
    *重賞タイトル
     ブルーバードカップ(JpnIII)(2024)
    *詳細データ[ → ]
    *調教タイム[ → ]

     メンバー唯一の牝馬で、全てのレースで牡馬と戦ってきました。3勝はいずれも1800mが舞台です。2歳未勝利&もちの木賞2歳1勝クラスを連勝。2走前のブルーバードCはゴール直前に差し切り、重賞初制覇を飾りました。前走の京浜盃はサントノーレの2着。2011年のクラーベセクレタ以来13年ぶりの牝馬Vを狙います。

    ■ハビレ
    *JRA 武井亮 厩舎 牡3歳
    *成績 5戦2勝2着1回
    *詳細データ[ → ]
    *調教タイム[ → ]

     5戦走り、全て3着以内という成績。2歳未勝利は豪快に差し切り、続くヒヤシンスS(リステッド競走)は追い上げ及ばず3着。1800mの3歳1勝クラスは差し切り、通算2勝目をあげました。重賞&地方コースに初挑戦した前走の京浜盃は不利などはありましたが3着。今回は昨年の南関東リーディング・笹川翼騎手が初騎乗。

    ■ブルーサン
    *JRA 川村禎彦 厩舎 牡3歳
    *成績 9戦3勝2着2回
    *重賞タイトル
     雲取賞(JpnIII)(2024)
    *詳細データ[ → ]
    *調教タイム[ → ]

     ダート6戦はいずれも1800mで走り、3勝2着2回。前走の雲取賞は持ち前のスピードを生かして逃げ切り、2連勝で重賞初制覇を飾りました。3勝とも騎乗する和田竜二騎手は「道中は速いように見えて、この馬のペースで行けているのが強い要因ですね」とコメント。勝ち星全てが逃げ切りで、その戦い方に注目が集まります。

    *羽田盃の情報は、南関魂でもお伝えしていきます!

    第69回 羽田盃(JpnI)直前情報 調教タイム (協力:日本競馬新聞協会)

    ■アンモシエラ
    栗東4/21坂路 800m-55.1秒 600m-39.8秒 200m-12.3秒
    ■ムットクルフェ
    大井 1000m-64.4秒 800m-50.5秒 600m-37.5秒
    ■ハビレ
    美浦4/21W稍 1200m-84.0秒 1000m-67.2秒 800m-52.3秒 600m-37.8秒 200m-11.9秒
    ■アマンテビアンコ
    美浦4/21W稍 1200m-84.9秒 1000m-67.9秒 800m-52.5秒 600m-37.7秒 200m-11.6秒
    ■フロインフォッサル
    船橋4/20右良 1000m-67.0秒 800m-50.8秒 600m-38.2秒
    ■ティントレット
    小林4/19良 1000m-65.6秒 800m-49.6秒 600m-35.9秒 200m-11.5秒
    ■マッシャーブルム
    小林4/19良 1000m-64.1秒 800m-49.6秒 600m-36.4秒 200m-11.6秒
    ■ブルーサン
    栗東4/19坂路 800m-50.0秒 600m-36.9秒 200m-12.2秒
  • 高橋華代子のレースレポート

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    <第69回 羽田盃(JpnI)>

    優勝インタビュー動画はこちら

     ダート路線の新時代が幕開けしました。4月24日、大井11Rで行われた新ダート三冠の初戦・羽田盃。これから続いていく東京ダービー(6/5)、ジャパンダートクラシック(10/2)の三冠全てが、交流重賞JpnⅠとなりました。

     JRA4頭、地方4頭(南関東)、合計8頭の少頭数での戦い。当日は雨が降る中でも6000人近くのファンが集まり、場内は熱気に包まれていました。記念すべき年に羽田盃馬となったのは、1番人気の白毛馬アマンテビアンコ。

     ハナを切ったのは、出走唯一の牝馬アンモシエラ。すかさずティントレット、ブルーサンが進めていき、その3頭を見る形でアマンテビアンコが続いていきました。馬群はばらけ、後ろにはハビレ、ムットクルフェ、マッシャーブルム。大きく離れた最後方からはフロインフォッサルが追走。

     縦長の展開でしたが、3コーナー過ぎからその馬群も一気に固りました。直線ではアンモシエラが後続を引き離しにかかると、外から進出したアマンテビアンコが並びかけ、2頭の追い比べ。残り100m付近からアマンテビアンコが先頭にかわるとアンモシエラに1馬身差をつけ、重賞初制覇を飾りました。勝ちタイムは1800m1分53秒9(不良)。

     アマンテビアンコに初騎乗した川田将雅騎手は「元々ゲートは得意な馬ではないですし、前回もつまずいてしまっていたので、今日は何よりつまずかないような出方をと考えていました。その後はリズムを取って動いていける形を作っていきました」と振り返っていました。

     2着が逃げ粘ったアンモシエラ。そこから8馬身差の3着が最後方から追い込んだフロインフォッサルでした。

     アマンテビアンコは母が2010年のTCK女王盃など交流重賞3勝をあげた白毛のアイドルホース・ユキチャン。母のゆかりの場所で、白毛初のダートJpnⅠ馬に輝きました。

     宮田敬介調教師は「歴史が動いたレースで最初に名前を刻むことができてうれしかったです。早い時期から結果を出していますが、まだまだ緩いし、これからの馬です。良さは、前走は不利があっても最後はつめてきたので気持ちが折れずに走り続けるところとスタミナですね。2000mももってくれるんじゃないかなと思います。将来的には白毛の種牡馬にさせたいですね」と笑顔。

     今年、ダート三冠馬の称号を手にできるのは、初戦を制したアマンテビアンコただ1頭です。ユキチャンの愛息が、この路線でどんなパフォーマンスを魅せ続けてくれるでしょうか。血統が紡ぐドラマも競馬の醍醐味ですね!



    <他陣営のコメント>

    2着 アンモシエラ 横山武史騎手
    「スタート良かったし、二の脚が思ったより出てくれました。競り合う展開になっても最後までよく頑張ってくれています」

    3着 フロインフォッサル 本田正重騎手
    「進んでいかなかったのはいつものことですが、急かさず。まだまだ体は緩いし、これからの馬です。3コーナーくらいから楽にエンジンがかかって、距離が延びるのはいいと思います」

    4着 ハビレ 笹川翼騎手
    「自分もうまく誘導させられませんでしたが、頑張ってくれて、距離は思っていたよりも大丈夫でした。前の馬との着差ほどの差はないと思います」

    5着 ムットクルフェ 山崎誠士騎手
    「頑張りましたけどね。内容は良かったです。3コーナーくらいで『おっ!』と思いましたが、しまいは離されてしまいました」

    6着 マッシャーブルム 矢野貴之騎手
    「3コーナー手前ぐらいまではいいところに来るかもしれないという雰囲気はありましたが、追ってから伸びませんでした。現状でやりたいことはできましたが、まだ緩くて、これからの馬です。背中もすごくいいですね」

    7着 ティントレット 森泰斗騎手
    「道中ハミを噛みすぎてしまい、リラックスして走れませんでした」

    8着 ブルーサン 和田竜二騎手
    「2か月空いて、ナイターも初めてで、前走とは勝手が違いました。落ち着いてはいましたが、思ったよりテンに行けず。自分のリズムで行きたい馬なので、番手では遠慮しちゃうのかな。時計面では走れる馬なんですが。まだ若い馬なので、これがいい経験になってくれれば」
  • 回数 施行年 馬名 性・年齢 騎手
    69 令6 アマンテビアンコ 牡3 川田 将雅
    68 5 ミックファイア 牡3 御神本 訓史
    67 4 ミヤギザオウ 牡3 真島 大輔
    66 3 トランセンデンス 牡3 森 泰斗
    65 2 ゴールドホイヤー 牡3 山崎 誠士
    64 平31 ミューチャリー 牡3 御神本 訓史
    63 30 ヤマノファイト 牡3 本橋 孝太
    62 29 キャプテンキング 牡3 矢野 貴之
    61 28 タービランス 牡3 森 泰斗
    60 27 ストゥディウム 牡3 石崎 駿
    59 26 ハッピースプリント 牡3 吉原 寛人
    58 25 アウトジェネラル 牡3 御神本 訓史
    57 24 アートサハラ 牡3 今野 忠成
    56 23 クラーベセクレタ 牝3 戸崎 圭太
    55 22 シーズザゴールド 牡3 内田 博幸
    54 21 ナイキハイグレード 牡3 戸崎 圭太
    53 20 ニックバニヤン 牡3 的場 文男
    52 19 トップサバトン 牡3 石崎 駿
    51 18 サンキューウィン セン3 左海 誠二
    50 17 シーチャリオット 牡3 内田 博幸
    49 16 トキノコジロー 牡3 山田 信大
    48 15 ナイキアディライト 牡3 石崎 隆之
    47 14 プリンシパルリバー 牡3 石崎 隆之
    46 13 トーシンブリザード 牡3 石崎 隆之
    45 12 イエローパワー 牡3 石崎 隆之
    44 11 オリオンザサンクス 牡3 早田 秀治
    43 10 ゴールドヘッド 牡3 的場 文男
    42 9 キャニオンロマン 牡3 吉井 竜一
    41 8 ナイキジャガー 牡3 的場 文男
    40 7 ヒカリルーファス 牡3 佐々木 竹見
    39 6 スペクタクル 牡3 張田 京
    38 5 ブルーファミリー 牡3 的場 文男
    37 4 カシワズプリンセス 牝3 高橋 三郎
    36 3 アーバントツプ 牡3 田部 和廣
    35 2 アウトランセイコー 牡3 高橋 三郎
    34 平元 ロジータ 牝3 野崎 武司
    33 昭63 リユウコウキング 牡3 佐藤 隆
    32 62 シナノデービス 牡3 的場 文男
    31 61 ハナキオー 牡3 堀 千亜樹
    30 60 マルゼンアデイアル 牡3 的場 文男
    29 59 キングハイセイコー 牡3 高橋 三郎
    28 58 サンオーイ 牡3 赤間 清松
    27 57 ホスピタリテイ 牡3 西川 栄二
    26 56 コーナンルビー 牝3 堀 千亜樹
    25 55 タカフジミノル 牡3 赤間 清松
    24 54 ソウルシヤトー 牡3 赤間 清松
    23 53 ハツシバオー 牡3 宮浦 正行
    22 52 タケノオーカン 牡3 佐々木 竹見
    21 51 ダイハードコトブキ 牡3 桑島 孝春
    20 50 ゴールデンリボー 牡3 赤間 清松
    19 49 ミツルコトブキ 牡3 渥美 忠男
    18 48 ヨウコウザン 牡3 岡部 正道
    17 47 トキワタイヨウ 牡3 赤間 清松
    16 46 フジプリンス 牡3 溝辺 正
    15 45 ダイニヘルスオー 牡3 出藤 篤
    14 44 ヤマノタイヨウ 牡3 田畑 勝男
    13 43 チヤイナーキヤツプ 牡3 赤間 清松
    12 42 ヒカルタカイ 牡3 竹山 隆
    11 41 イチシデン 牡3 赤間 清松
    10 40 マサホウ 牡3 宮下 紀英
    9 39 コトブキノニ 牡3 溝辺 正
    8 38 コクユウ 牡3 宮下 哲朗
    7 37 ボールドプライド 牡3 荒山 徳一
    6 36 ヤグチホープ 牡3 矢熊 壽
    5 35 ダイサンコトブキ 牡3 矢熊 壽
    4 34 ハルセキト 牝3 武智 一夫
    3 33 ダイニコトブキ 牡3 須田 茂
    2 32 ハツユキ 牡3 永井 繁
    1 31 オートネ 牡3 栗田 武