＜第23回 JBCスプリント(JpnI)＞

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　全国のスピード自慢たちが集結したJBCスプリントJpnⅠ。今年は笹川翼騎手がエスコートした３番人気のイグナイター（兵庫・新子雅司厩舎）が８つ目のタイトルを悲願のJpnⅠで飾りました。

　地方所属馬によるスプリントの勝利は、2007年フジノウェーブ（大井）、2019年ブルドッグボス（浦和）、2020年サブノジュニア（大井）に次ぐ４頭目。

　さらに、父は2013年のJBCスプリント（金沢）を制したエスポワールシチーで、父子制覇にもなりました。

　1400mから1600mを中心に使ってきたイグナイターは、昨年のJBCスプリント（盛岡）以来となる２度目の1200m。笹川騎手は「イグナイターの感触はつかんでいたので、1200mは決して悪くないと思っていました。去年のJBCスプリントは５着だったので、自身を持って挑みました」とコメント。

　レースは、ダンシングプリンスがスタート直後につまづき落馬競走中止となる波乱の幕開け。イグナイターは１年ぶりの1200mでしたが、２番手を追走しました。「手応えは抜群。思っていたよりも一列前で運べたので、仕掛けだけ早くなりすぎないように、馬のリズムを大切にしました。最後まで必死でした」。

　残り200m付近で抜け出すと、後続に１馬身１／２差V。勝ちタイムは1200m１分12秒０（良）でした。脚を伸ばしてきたリメイクが２着＆リュウノユキナは３着。

　笹川騎手は「厩舎の方が良く仕上げてくださって、返し馬の感じからもすばらしいなと思いました。イグナイターをG１（JpnⅠ）馬にできて、僕もすごくうれしいです」と、自身も初のJpnⅠ制覇に笑顔でした。

　いつも調教にも乗る新子調教師は「今年一番のデキでした。やっと勝てたという想いです。 次走はまだはっきりは決めていませんが、海外も視野に入れてプランを組み立てたいと思います。 一番になったからには、この座を譲りたくはないので頑張ります！」と話していました。

　昨年はNARグランプリ年度代表馬など３部門を獲得したイグナイター。 兵庫の雄が兵庫勢初のJpnⅠ制覇という歴史的快挙を成し遂げました。これからさらにどんな未来が待っているのでしょうか！



＜他陣営のコメント＞

2着　リメイク　御神本訓史騎手
「一歩目でつまづいたことやカラ馬の影響もありましたが、それ以外はうまく行ったと思います。差し切れるかなと思いましたが、また向こうが伸びました。結果を残せず申し訳ありません」

3着　リュウノユキナ　横山武史騎手
「放馬のアクシデントはありましたが、全馬無事に終わって良かったです。そういう中でも、したい競馬はできましたし、この仔の力は発揮してくれたかなと思います。いつも頑張ってくれる馬です」

4着　ジャスティン　森泰斗騎手
「外を回らされたので、もっと内枠が欲しかったですし、前半の馬の並び方があまり良くありませんでした。もう少し差は縮まったような気はします。今まで乗せて頂いた中で状態は一番良かったですし、力のいるダートもプラス。取らせたいですね」

5着　ラプタス　幸英明騎手
「スタートは速くありませんでしたが、自分の競馬はできました。最後まで一生懸命走ってくれています」

6着　マックス　吉原寛人騎手
「カラ馬の影響で動けない時に動けませんでしたが、そのぶん、脚がたまって最後はいい脚を使ってくれました」

7着　バスラットレオン　ジョアン・モレイラ騎手
「スタートしてスピードに乗るまで時間がかかり、いつもよりも前半で脚を使ってしまいました。そのぶん、最後は脚が上がってしまいました」

8着　ギシギシ　矢野貴之騎手
「３コーナー手前くらいからスピードの違いでまくられるような感じ。結果的には、もう少し下げておけば違ったかもしれません。道中もっとカーッとさせるような展開になった方が最後にひと脚使ってくれますが、逆にスムーズ過ぎて、たまるところがありませんでした。最後もバテバテにはなっていないんですが、この馬には向かない展開になりました。今の砂は合っていると思うし、キャリアを積んでいきたいですね」

9着　ケイアイドリー　藤岡康太騎手
「リズムが整ったところで、カラ馬の影響で外から寄せられる形になり、ラチに接触した影響が大きかったです。かわいそうなレースになりました」

10着　ジュランビル　西啓太騎手
「このメンバーで1200mでも道中はついていけたので、1400mならもう少しやれたと思います。頑張ってくれました」

11着　モズメイメイ　松山弘平騎手
「３番手でレースはできましたが、キープするのにいっぱいいっぱいになってしまい、３コーナー過ぎで失速してしまいました」

12着　スタードラマー　和田譲治騎手
「休み明けでしたが、このメンバーでも頑張っていました。直線も反応していましたが、カラ馬にカットされて控えるところがあって、普通に追えていれば、ギシギシの近くまではあったかなと思います」

13着　アルカウン　藤田弘治騎手
「向正面でずっと外から寄られてしまい、リズムが良くなく、力を出し切れませんでした。残念です」

14着　ゴッドセレクション　秋元耕成騎手
「返し馬の雰囲気はいいなぁと思いましたが……。気持ちがもっと出てくるといいです」

競走中止　ダンシングプリンス
発走直後において、つまずき、騎手騎坐変落馬したため。