＜第57回 東京盃(JpnII)＞

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　11月３日にTCKで行われるJBCスプリントの前哨戦、東京盃（JpnⅡ）。JRA、地方から13頭のスピード自慢たちが集まりました。

　単勝1.4倍の断然１番人気ドンフランキー（JRA・齋藤崇史厩舎）がコースレコードで重賞２勝目を飾りました。水が浮くビチャビチャの不良馬場の中、勝ちタイム1200m１分10秒０は、2011年のJBCスプリントでスーニがマークした１分10秒１（良）のレコードを０秒１更新。

　好スタートを決めたドンフランキーは２番手を追走しましたが、３コーナー手前から先頭に立つと押し切り勝ち。１馬身差の２着が外から脚を伸ばしたリュウノユキナ。さらに、１馬身半差の３着は勝負どころで内から先頭に並びかけて粘りを見せたジャスティンでした。さらに、ギシギシが４着、マックスが５着と、TCKの３頭が掲示板を確保。

　ドンフランキーとコンビを組む池添謙一騎手は「落ち着いている馬なので、初めてのナイター競馬でも比較的平常心で臨めたと思います。 先行するには厳しい枠（８枠12番）でしたが、いいスピードを見せてくれて先手を取れました。

　直線を向いた時には、いい手応えで沈むように反応してくれて、最後まで踏ん張ってくれました。力があるところは見せられましたね。まだまだダート戦で底を見せていないので、これからが楽しみです」とコメント。

　なお、池添騎手は大井重賞初勝利となりました。

　齋藤崇史調教師は「最近の中ではハナに立つのも時間がかかりましたし、４コーナーで内からジャスティンが出てくる形になって、いろいろと苦しい展開にもなりました。最後はこの馬の実力を見せてくれたと思いますし、良い勝ち方ができました」と胸をなで下ろしていました。

　ドンフランキーは600キロ近い巨漢馬としても有名です。７月のプロキオンSでダート重賞初挑戦Vを飾った時の馬体重は594キロ。JRA重賞史上最高馬体重の勝利記録を更新したことが報じられました。この東京盃は588キロ。雄大な馬体はパドックでもレースでも口取り撮影時でもひと際目立っていました。

　個性と実力を兼ね備えたダート短距離界のニュースター。まだ４歳、楽しみな馬が出てきました！



＜他陣営のコメント＞

２着　リュウノユキナ　横山武史騎手
「よく頑張ってくれました」

３着　ジャスティン　森泰斗騎手
「これまでよりも一列二列下げた競馬にも対応してくれています。内が開いていたので、一発狙って突きましたが……。この馬にはレコードが出るような馬場状態は良くないので、雨でビチャビチャにならないほうがいいと思います。ゲートもすごく上手だし、スピードとセンスのいい馬です。次は何とか逆転したいですね」

4着　ギシギシ　笹川翼騎手
「頑張ってくれましたが、時計は早すぎました。 スタートは出たので下げる必要もなかったので、あの位置に。理想的な運びでしたが、直線で他の馬が外から来てくれれば、もうひと伸びあったかもしれません。調子が良くなっていて、前のような行きっぷりが出てきて、内容のあるレースができました。 今日は着順よりも内容を評価したいです」

５着　マックス　吉原寛人騎手
「今日の馬場なので、前目につけたいなと。外の４頭目になってしまいましたが、もまれずに力は出して頑張ってくれたと思います」

６着　ヘリオス　武豊騎手
「状態は前回よりも良かったです。外に早い馬もいたし、久しぶりの1200mで忙しかったですね」

７着　アポロビビ　本橋孝太騎手
「いいポジションは取れましたが、馬場が水を浮く不良で高速馬場になったので、前が止まらなかったです」

８着　エアアルマス　御神本訓史騎手
「枠はこの馬にとって良くなかったです。スタートは出たし、いいポジションにはついていけましたが、最後に気の悪い所を出して、走るのをやめたがっていました。馬場も気にしていたのかもしれないです。やれる力はあるので、今日くらいスタートが決まれば」

９着　ケイアイドリー　藤岡康太騎手
「スタートは上手に出てくれました。ドンフランキーを見ながら良いポジションを取ったと思いましたが、速い時計の決着の中で、勝負どころから３コーナーで手応えがなくなってしまいました。休み明けは動き切れないところのある馬です」

10着　マーチリリー　藤田凌騎手
「上のメンバーと戦ったことで、この経験が生きればいいですね。距離は合うし、馬は頑張ってくれました」

11着　オマツリオトコ　松山弘平騎手
「今日の馬場だったり、1200mというのもそうですし、ちょっと忙しかったです。ついていくので、いっぱいいっぱいでした。馬も戸惑っていたと思います」

12着　ショウナンバルディ　東原悠善騎手
「適性距離ではなかったと思うので、次は長いところをチャレンジしたいですね」

13着　アルカウン　澤田龍哉騎手
「テンのスピードが違ってついていけませんでした。馬は最後まで頑張ってくれたと思います」