重賞レース
第5回 雲取賞(SIII)
- 2023年2月23日(木)
- 16:35発走
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レースについて
レース概要2018年まで準重賞として実施していましたが、2019年から重賞での実施となりました。TCKで行う年明け最初の3歳重賞となり、雲取賞→京浜盃→南関東3歳クラシック三冠レースと続く路線を確立しました。
<上位3頭に京浜盃、上位2頭に羽田盃の優先出走権を付与>コース紹介 -
高橋華代子の注目馬情報
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<第5回 雲取賞(SIII)>
(2月14日現在)
■ヒーローコール
昨年は4連勝で鎌倉記念を制し、全日本2歳優駿は地方最先着の4着となり、NARグランプリの2歳最優秀牡馬を獲得しました。クラシック戦線に向け、いよいよ始動。
■マンダリンヒーロー
直線2番手からゴール前に差し切った前走のハイセイコー記念は、デビューから無傷の4連勝で重賞初制覇を飾りました。放牧休養を挟み、3か月ぶりの実戦です。
■ナイトオブバンド
デビューから3連勝後は、南部駒賞とジュニアグランプリで2着になり、ジュニアCは13着でした。芝や遠征など様々な舞台でもまれてきた経験を生かしたいところ。
■ミックファイア
デビューから無傷の3連勝。いずれも逃げ切りで、最後の直線はさらに後続を引き離して他馬を圧倒してきました。重賞初挑戦ですが、未知の魅力がたっぷりです。
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高橋華代子の重賞直前情報
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<第5回 雲取賞(SIII)>(2月21日現在)
調教追い切り動画はこちら
NARグランプリ2022の2歳最優秀牡馬を受賞したヒーローコールがいよいよ始動します。鎌倉記念は4連勝で重賞初制覇を飾り、その後の全日本2歳優駿はJRA勢に食らいつき、地方馬最先着の4着でした。優勝したデルマソトガケから0.9秒差。
全日本2歳優駿は森泰斗騎手の負傷により笹川翼騎手が代打騎乗で「急かし過ぎるとまだ動けないですね。ただ、とてもいい馬でスケールも大きくて、順調なら来年はこの馬の年になるんじゃないかなと思います。逆に、川崎の小回りよりも、大井の外回りや船橋とか広いコースが合いそうです」とコメント(今回は森騎手が初騎乗)。
前走後はいつものように牧場での調整を挟み、帰厩後も順調に進めてきたそうです。
この雲取賞から始動することについて小久保智調教師は「クラシック前に大井コースを経験させたかったし、この後には伏竜S(3月25日、中山・1800m)を考えているので。前走より乗り込んでいるのでコンディションは上。初めての右回りやコース云々は関係ないです。
全日本2歳優駿の大舞台にも出ているので経験が違うし、この馬の能力を考えると前哨戦とは言っても負けられません。物怖じのしない性格で、これからもっと成長していけば、相当なことをやってくれると思っています」と、大きな期待を持って送り出します。
昨年の2歳チャンピオンホースが、クラシックが行われる大井コースでどんな走りを見せてくれるか楽しみです。2021年のランリョウオー以来となる2年ぶりの小久保厩舎Vを狙います。大井期待の生え抜き馬。前走のハイセイコー記念はのちにニューイヤーカップを制するポリゴンウェーブをクビ差かわし、無傷の4連勝で重賞初制覇を飾りました。「常に安定した精神状態で走れる馬で、レース用のモードがあるのか、普段よりも本番の方がいいタイプです」とコンビを組む矢野貴之騎手。
レース後は放牧休養に出て、1月上旬に大井競馬場へ帰厩。
「前走は自分で競馬を作って、最後の直線も勝負根性のすごい馬だなと思いました。前の馬を抜かそうと思う気持ちがすごいです。牧場でも緩めずに乗っていて、元気よくリフレッシュができています。距離延長と外回りコースはプラスですね。どのくらいやれるか楽しみにしています」(藤田輝信調教師)。
無傷の5連勝目を飾ることができるか期待が高まります。北海道競馬で2勝し、サンライズカップ4着、JBC2歳優駿5着と、重賞でも好走してきた実績馬。12月30日に大井競馬場で行われた1800mの白鳥特別が南関東の移籍初戦となり、サベージとの叩き合いをアタマ差制しました。
「今回は短期放牧を挟み乗り込んできました。状態は前走以上だと思います。どこからでも競馬のできる馬で、長くいい脚を使えるタイプ。距離は長い方がいいですね。このメンバーとどのくらいやれるか楽しみです。先につながる競馬になれば」(鈴木啓之調教師)。
母のヒカリヴィグラスは2008年から2011年にかけて大井を中心に走り、半兄のヒカリオーソは2019年の雲取賞勝ち馬で、その年の東京ダービーを制しました。弟も続くことができるでしょうか!こちらも北海道競馬2勝馬。重賞初挑戦だったサッポロクラシックカップは3着で、長距離輸送やコース、左回りなどを全て克服しての平和賞は2着と、重賞戦線での安定した走りも光ります。今回は移籍初戦。
半兄は2021年の戸塚記念の勝ち馬セイカメテオポリスで、前日の金盃に出走予定。2日続けて兄弟そろっての重賞勝ちを飾ることができるのか注目も集まります。
「放牧休養を入れてリフレッシュができ、予定通りにきました。最終追い切りもしっかり動いているし、譲治くん(和田譲治騎手)も手応えをつかんでくれたようです。相手なりに走れるような感じで、強い馬たちとどういう競馬をするかですね。お兄さん(セイカメテオポリス)とは100キロくらい違うので見た目は違いますが、心臓の良さは似ていると思います」(渡邉和雄調教師)。*雲取賞の情報は、南関魂でもお伝えしていきます!
第5回 雲取賞(SIII)直前情報 調教タイム (協力:日本競馬新聞協会)
■ヒーローコール 浦和2/17良 800m-54.3秒 600m-39.1秒 馬なり ■マンダリンヒーロー 大井2/19良 1000m-65.3秒 800m-51.7秒 600m-38.1秒 馬なり ■タイガーチャージ 大井2/18良 1000m-65.2秒 800m-51.1秒 600m-37.3秒 一杯追 ■グロリオサ 大井2/18良 1000m-67.0秒 800m-51.8秒 600m-37.6秒 一杯追 -
高橋華代子のレースレポート
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<第5回 雲取賞(SIII)>
優勝インタビュー動画はこちら
2月23日に大井競馬場で行われた雲取賞は、クラシックに向けたトライアルレースのひとつ。全日本的なダート競走の体系整備により来年からはダートグレード競走になるため、今年は南関東同士での最後の戦いでした。
10頭立てと少頭数になりましたが、昨年は4連勝で鎌倉記念を勝ち、全日本2歳優駿は地方馬最先着の4着だったヒーローコールと、無傷の4連勝でハイセイコー記念を制したマンダリンヒーローが直接対決。ここは、NARグランプリ2歳最優秀牡馬のヒーローコールに軍配が上がりました。管理する浦和の小久保智調教師は、前日の金盃をカイルで制しており、2日続けての重賞V。
道中2番手を終始楽な手応えで追走したヒーローコールは、最後の直線で先頭に立つと押し切り、2着のマンダリンヒーローの追撃を1馬身振り切りました。勝ちタイムは1800m1分54秒4(良)。そこから2馬身半差の3着は逃げ粘ったトワシュトラール。
ヒーローコールに初騎乗した森泰斗騎手は「着差以上の強さだったと思います。良い遊びのある馬ですが、3コーナーで少し気合をつけた時に反応が手綱に返ってきたので、これなら大丈夫だと思い、あとは後ろにいたマンダリンヒーローを意識しました。展開も理想的だったし、あの形になれば抜かされる感じはありませんでした。たぶんこのレースに関しては、あと200m、300m延びてもあのままだったと思います。距離は延びたほうがいいです」とコメント。
乗り味については「すごくいいですよ。背中がとても良くて伸びやかなフットワークもするし、今まで乗ってきた3歳馬の中でもトップクラスのものを感じます」とのこと。
浦和からの初遠征だったヒーローコールは、初コース・初右回り・初距離などを全てクリアしてのこの結果。一般的に、レースを使っていくとカリカリしてくる馬が多い中、普段の調教からも落ち着き払っていることを厩舎サイドは言っています。
そこに関して森騎手は「明け3歳馬が初コースでも、返し馬から平気でダクを踏むことができました。普通はダクを踏めずに、ちょっと行ったらみんなキャンターになりますが、(ヒーローコールは)2コーナーくらいまでゆったりダクを踏めて体をほぐすことができて、気性はいい意味でのゆとりというか余裕があります。中にはこういう馬もいますけど、少ないです。総じて走る馬は頭がいいし、余計なことをしません。そういう意味では同じスキルを持っていると思うし、馬なので成長や気性的な変化はこれからあるでしょうが、大いなる可能性は感じています」と話していました。
この後は伏竜S(3月25日、中山、ダート、1800m)に向かう予定。「まだまだ完成されていないので、大事に育てていきます」と小久保調教師。ヒーローコールにどんな未来が待っているのでしょうか!
<他陣営のコメント>
2着 マンダリンヒーロー 矢野貴之騎手
「惜しかったです。食らいついてはいますが、行けば行くぶんだけ向こうも伸びています。現状では一歩及ばないという感覚でした。相手は初馬場というのもあって、こんなもんじゃないと思いますし、さらにレベルをあげていきたいです。4コーナーでは勝てるなと思いましたが、相手の渋太さに屈しました。今日は少頭数でしたが(マンダリンヒーローは)多頭数になった方いいタイプで、距離が延びるのもいいです。やれない相手ではない手応えも感じたし、策を考えます。簡単には取らせたくありません!」
3着 トワシュトラール 達城龍次騎手
「2,3番手に行ければと思っていましたが、みんなが行かなかったので楽に行けました。ゆったりしたペースも良かったです。スタートセンスが良くて、いい折り合いがつくので距離は持ちますね。調教では引っ掛かるんですけど。これからも先行力を生かして、いい競馬ができれば」
4着 タイガーチャージ 笹川翼騎手
「一息入った競馬でしたが、頑張っていました。いい意味でも悪い意味でもこの馬の良さをまだ把握しきれていませんが、バテないのが強みで、次はそれを踏まえた競馬をしようと思います。1、2着馬は強かったですが、できれば3着は欲しかったです」
5着 リアルガー 御神本訓史騎手
「直線もバテずに頑張ってくれて、それは北海道での経験も生きていると思います。強いメンバーともまれてきたところが、最後の粘りにもつながりました。見た目や乗った感じからも、まだまだ良くなる要素はありそうです」
6着 グロリオサ 和田譲治騎手
「出遅れて後方からになりましたが、促しながらの競馬になって、ちょっとついていけませんでした。この仔のペースで行って、終いはどれだけの脚を使えるかなと思いましたが、ジリジリとは伸びています」
7着 ナイトオブバンド 山崎誠士騎手
「ペースが上がった頃から手応えが怪しくなりました。もっと短い方が良さそうですが、右回りは問題ありません」
8着 ウインドフレイバー 町田直希騎手
「最初は砂をかぶってひるみましたが、向正面ではそれも立て直せていい感じで行けました。4コーナーでの手応えはありましたが直線で外に出してからは伸びなかったので、距離はもう少し短い方がいいのかな。初めての右回りは乗りやすかったです」
9着 キャッスルバジオウ 西啓太騎手
「終いを生かす競馬に徹しました。道中は置かれ気味になったのでこの経験がいきてくれればなと。距離は長くても良さそうです」
10着 エスプリボクチャン 藤田凌騎手
「一気に相手も上がって、距離も初めてで、この馬のリズムで競馬ができませんでした。慣れてくれればもっとやれていいと思います」
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回数 施行年 馬名 性・年齢 騎手 5 令5 ヒーローコール 牡3 森 泰斗 4 4 シャルフジン 牡3 御神本 訓史 3 3 ランリョウオー 牡3 本橋 孝太 2 2 ゴールドホイヤー 牡3 吉原 寛人 1 平31 ヒカリオーソ 牡3 瀧川 寿希也