重賞レース

第19回 レディスプレリュード(JpnII)

  • 2022年10月6日(木)
  • 20:10発走
第19回優勝馬:プリティーチャンス号

プレリュード(前奏曲)の名の通り、JBCレディスクラシックの前哨戦として、JRAも含め、全国各地からトップクラスの実力馬が参戦する交流競走として見逃せない一戦となっています。
<優勝馬にJBCレディスクラシックの優先出走権を付与>

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    <第19回 レディスプレリュード(JpnII)>
    (9月27日現在)

    ショウナンナデシコ
    大井に初参戦したのは今年のTCK女王盃で、優勝したテオレーマにタイム差なしの2着。その後はかしわ記念で牡馬たちを一蹴するなどダートグレード競走4連勝中です。

    テリオスベル
    春からの充実ぶりは目覚ましく、3勝クラスとオープンレースで逃げ切り連勝。続くダートグレード競走はいずれも僅差の2着、3着と、重賞までもう一歩。大井は初出走。

    ダノンレジーナ
    地方所属馬によるグランダム・ジャパン古馬シーズンの暫定1位。佐賀、兵庫、名古屋を舞台に3連勝中で、この最終戦に臨みます。1800m以上は未勝利で距離は鍵。

    ティーズハクア
    桜花賞2着馬。まだ幼さを残しますが、ポテンシャルの高さに定評があります。相手なりに走れる魅力もあり、初のダートグレード競走でどんな走りを見せるでしょうか。

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    <第19回 レディスプレリュード(JpnII)>

    (10月4日現在)

    調教追い切り動画はこちら

    ■ダノンレジーナ
    *浦和 小久保智 厩舎 牝6歳
    *成績 33戦21勝2着4回
    *重賞タイトル
     秋桜賞(SP1)(2022)
     兵庫サマークイーン賞(2022)
     佐賀ヴィーナスカップ(2022)
     東京シンデレラマイル(SIII)(2020・2021)
     しらさぎ賞(SIII)(2021)
    *詳細データ[ → ]
    *調教タイム[ → ]

     このレディスプレリュードは、地方所属馬によるグランダム・ジャパン2022古馬シーズンの最終戦。暫定1位(45ポイント)のダノンレジーナが、初の総合優勝に向け参戦してきます。

     5月の佐賀ヴィーナスカップ(佐賀・1400m)、7月の兵庫サマークイーン賞(園田・1700m)、9月の秋桜賞(名古屋・1500m)と、いずれも1番人気で3連勝中。暑い時期にもかかわらず、全国を舞台に果敢に遠征してきました。

     ここまでダートグレード競走の勝ち星はありませんが、レディスプレリュードと同じ大井・1800mで実施した2年前のJBCレディスクラシックは、優勝したファッショニスタから0.8秒差の4着。あれからキャリアも重ねてきました。

     「今までは中央馬と真っ向からぶつかって、ちょっと力が足りないパターンもあったかもしれませんが、精神力も上がっていると思うので、これまでとは違うと思って送り出します。最終追い切りは相変わらず直線での伸びがすごかったです」(小久保智調教師)。

     なお、ダノンレジーナは大井1600mの内回りコースで実施している東京シンデレラマイル連覇中。ここまでの勝ち星も1700m以下までで、今回の1800mについて本橋孝太騎手に伺いました。

     「今は1400mよりも1800mの方がイメージがわきます。前はカーッと行くならそれを生かして短い距離の方がいいと思っていましたが、年齢を重ねたことで落ち着きが出てきて、急かしてもカーッと行かなくなってきたので、それならゆっくり行ける方がいいように思います。あとはどこまで自分のリズムで回れるかですね」(本橋騎手)。

     JRAのショウナンナデシコが強いパフォーマンスで4連勝中。今回は地方競馬の代表として臨むダノンレジーナにも、ガッツあふれる走りで食らいついて欲しいと思います!

    ■サルサレイア
    *大井 堀千亜樹 厩舎(小林) 牝6歳
    *成績 49戦3勝2着7回
    *詳細データ[ → ]
    *調教タイム[ → ]

     サルサレイアは地方競馬の女王サルサディオーネの半妹。サルサ姉妹は真逆の競馬スタイルで、姉はスピードを生かしてハナにこだわり、妹は終いを生かす競馬を得意としています。さらに、姉が左回り中心で、妹は右回り中心に走り、そういう違いも面白いです。

     サルサレイアの前走は門別競馬場で実施したブリーダーズゴールドカップ。西啓太騎手の手綱で地方馬最先着の5着に入りました。雨が降りビチャビチャの不良馬場の中、後方2番手から、3コーナー付近で進出すると、最後は出走メンバー2番目に速い上がりの脚を繰り出しました。最後は混戦になりましたが、あきらめずに差してきたところは立派。

     その後はレディスプレリュードに向け調整をしてきたそうです。ここがグランダム・ジャパン2022古馬シーズンの最終戦であることは先ほどお伝えしましたが、現在10ポイントのサルサレイアは、この結果次第でポイントが加算され、順位をグッと上げるチャンスもあります。

     「前走は20時間の長距離輸送もこなしてくれて、決してこの馬向きの馬場ではありませんでしたが、頑張ってくれて本当にえらかったです。疲れの取れ方はいつもより時間はかかりましたが、リフレッシュ放牧に出して、今回もいい状態で出走できます。この仔は体調の変動が少なく、いつも一定ですね。距離は一番いいと思うし、あとは自分のペースで行ってどのくらい脚を伸ばせるかです」(堀千亜樹調教師)。

    ■ティーズハクア
    *船橋 山中尊徳 厩舎 牝3歳
    *成績 18戦3勝2着5回
    *詳細データ[ → ]
    *調教タイム[ → ]

     出走メンバー唯一の3歳馬がティーズハクア。5年前の覇者クイーンマンボ以来の3歳馬の頂点を目指します。南関東では達城龍次騎手とともに、桜花賞2着、前走の戸塚記念も4着になるなど、どんな条件でもどんな相手とでも高いレベルで走り続けています。

     一方で、勝ち切れないという部分もありますが、まだ子供のぶん、追いかけるまでは伸びるものの先頭に立つとフワッとするところがあり、取りこぼしもあるそうです。「能力自体はかなりのものがあると思っています」と山中尊徳調教師。

     この後は11月9日に川崎競馬場で行われる3歳牝馬のS1・ロジータ記念に出走予定です。そこを目指す馬たちの中には、10月に川崎開催で実施するトライアルレースを使う場合も多いですが、ティーズハクアは大一番前により強い馬たちと戦わせたいと、このダートグレード競走に挑戦することになったそうです。

     「この仔はとてもタフですが、今回は前走からの間隔があまりないので、疲れを取りながら調整をしてきて、最終追い切りも終い重点でいい動きを見せてくれました。跳びの大きい馬なので、大井コースはもう一度使ってみたいと思っていたので、条件は合っています。

     レースで走るたびにこれだけやれるんだとびっくりしていて、どんどん成長してくれています。地方馬最先着を目指したいですね」(山中調教師)。

    <中央馬の顔ぶれ>

    ■ショウナンナデシコ
    *JRA 須貝尚介 厩舎 牝5歳
    *成績 22戦9勝2着3回
    *重賞タイトル
     スパーキングレディーカップ(JpnIII)(2022)
     かしわ記念(JpnI)(2022)
     マリーンカップ(JpnIII)(2022)
     エンプレス杯(JpnII)(2022)
    *詳細データ[ → ]
    *調教タイム[ → ]

     砂の女王は、強豪牡馬をも一蹴したかしわ記念を含むダートグレード競走4連勝中です。大井コースは1月に重賞初挑戦したTCK女王盃(テオレーマにクビ差の2着)以来。

    ■テリオスベル
    *JRA 田島俊明 厩舎 牝5歳
    *成績 25戦5勝2着2回
    *詳細データ[ → ]
    *調教タイム[ → ]

     夏から重賞に出走し、盛岡のマーキュリーカップは牡馬の中で2着、門別のブリーダーズゴールドカップは3着と、高いレベルで走っています。今回は3度目の地方コース。

    ■フラーレン
    *JRA 牧田和弥 厩舎 牝5歳
    *成績 18戦4勝2着4回
    *詳細データ[ → ]
    *調教タイム[ → ]

     前走の中京で実施した3勝クラスは、初めての逃げ切りでオープン入りを果たしました。1800mを中心に使われてきて、今回は初の地方コースでどんな走りを見せるでしょう。

    ■プリティーチャンス
    *JRA 野中賢二 厩舎 牝5歳
    *成績 18戦4勝2着2回
    *詳細データ[ → ]
    *調教タイム[ → ]

     昨年9月に行われた中山の3勝クラスを勝ち上がり重賞路線へ。前走のブリーダーズゴールドカップはクビ差の2着になるなど、タイトル獲得までもう少しです。今回は初大井。

    ■レディバグ
    *JRA 北出成人 厩舎 牝4歳
    *成績 15戦4勝2着4回
    *詳細データ[ → ]
    *調教タイム[ → ]

     重賞未勝利ですが、2走前のスパーキングレディーカップは中団から追い込みショウナンナデシコにクビ差の2着。1400mから1600mを中心に使われきて、距離延長は鍵。

    *レディスプレリュードの情報は、南関魂でもお伝えしていきます!

    第19回 レディスプレリュード(JpnII)直前情報 調教タイム (協力:日本競馬新聞協会)

    ■ダノンレジーナ
    浦和9/30良 800m-54.7秒 600m-39.4秒 馬なり
    ■サルサレイア
    小林10/2良 1000m-68.3秒 800m-50.0秒 600m-36.3秒 馬なり
    ■ティーズハクア
    船橋10/1右良 800m-51.2秒 600m-37.6秒 一杯追
    ■ショウナンナデシコ
    栗東10/2坂路 800m-52.2秒 600m-37.2秒 200m-12.6秒 一杯追
    ■テリオスベル
    美浦10/2坂路 800m-54.7秒 600m-39.7秒 200m-12.6秒 一杯追
    ■フラーレン
    栗東10/2坂路 800m-54.4秒 600m-39.8秒 200m-12.7秒 馬なり
    ■プリティーチャンス
    栗東10/2CW良 1200m-7F 99.6秒 1000m-69.1秒 800m-54.1秒 600m-38.3秒 200m-11.7秒 強めに
    ■レディバグ
    栗東9/28坂路 800m-51.7秒 600m-37.6秒 200m-12.1秒 一杯追
  • 高橋華代子のレースレポート

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    <第19回 レディスプレリュード(JpnII)>

    優勝インタビュー動画はこちら

     この大井開催は二夜続けてダートグレード競走が行われました。スプリント自慢がそろった東京盃(JpnⅡ)に続き、全国から楽しみな牝馬たちが集結したレディスプレリュード(JpnⅡ、1800m)。1着馬には11月3日に盛岡競馬場で行われるJBCレディスクラシック(JpnⅠ、1800m)への優先出走権が与えられます。

     重賞4連勝中の砂の女王ショウナンナデシコが、メンバーの中で一番重い57キロの斤量ながらも満を持しての参戦。単勝オッズ1.4倍の断然の人気を背負いその走りに注目が集まりましたが、結果は3着。

     7度目の重賞挑戦で念願の初制覇を飾ったのは、岩田望来騎手が騎乗した2番人気プリティーチャンス(JRA・野中賢二厩舎)でした。昨年9月に中山競馬場で3勝クラスを勝ち上がると、11月からは重賞戦線に挑戦。

     前走の門別競馬場で行われたブリーダーズゴールドカップ(JpnⅢ)は、グランブリッジのクビ差の2着。ナイター競馬で行きっぷりが良くなかったため、今回はブリンカーを浅くするなど馬具にも工夫をしてレースに臨んだそうです。

     レースはショウナンナデシコが押し出されるような形でハナに立っていき、プリティーチャンスは5番手を追走。「パドックも返し馬もすごく雰囲気は良かったと思います。前走は速い馬場で置いていかれましたが、今回はすごく手応えよく4コーナーまで回ってこれたので、これならと思って直線では追い出しました」(岩田騎手)。

     向正面で、後方から一気にまくって先頭に躍り出たテリオスベルが、最後の直線に入ってからも粘り、内からショウナンナデシコ、外からはプリティーチャンスが並びかけ、3頭の激しい追い比べ。残り100m付近でプリティーチャンスが2頭を抜き去ると、1馬身差をつけて先頭でゴール。勝ちタイムは1800m1分51秒7(重)。

     「しっかり脚を使ってくれると信じていたので、必死な思いに応えてくれたと思います。この馬とコンビを組ませてもらった時には、いつも以上に自信があります。今日はこの馬の良いところを全て出し切ることができたと思います」(岩田騎手)。

     2着がテリオスベルで、クビ差の3着がショウナンナデシコ。4着はフラーレン、5着には地方馬最先着の浦和のリネンファッションが入り、5歳馬が掲示板を独占しました。



     なお、このレースは地方所属馬によるグランダム・ジャパン2022古馬シーズンの最終戦。浦和のダノンレジーナは9着に終わりましたが、佐賀、園田、名古屋と対象レースを3勝したことから47ポイントを獲得し、初の総合優勝を果たしました。暑い時期に長距離遠征を行いながら立派な結果です。おめでとうございました!



    <他陣営のコメント>

    2着 テリオスベル 江田照男騎手
    「ペースが思ったより遅いので動きましたが、直線を向いた手応えもよく最後まで頑張ってくれました。長くいい脚を使えるのがこの馬の良さで、最後も差し返してくれたと思います」

    3着 ショウナンナデシコ 吉田隼人騎手
    「今日は行くつもりはありませんでしたが、押し出されてハナに行きました。江田さんが途中から来ると思っていたので、そこは予想通りでした。砂をかぶるのも覚えているので来られてもマイペースに走っていて、直線も前の馬が外に行ったので内を狙いました。一回前に出ましたが差し返されたのは予想外でした。しっかり立て直して次に行きたいです」

    4着 フラーレン 坂井瑠星騎手
    「馬の状態は変わらず良かったですし、スムーズにリズムよく運ぶことができました。重賞でも差のない競馬をしてくれたし頑張ってくれました」

    5着 リネンファッション 酒井忍騎手
    「スタートが良くあの位置につけることができました。馬場も味方しましたが力はありますね。距離は1400mくらいの方がいいと思います」

    6着 メモリーコウ 和田譲治騎手
    「スタートも良くて道中もすごい手応えで回ってくれて、終いもしっかり伸びてくれました。内容は良かったです」

    *左前脚の球節の骨折がわかり、生まれ故郷でもある大北牧場(浦河)で繁殖入りするそうです。お疲れ様でした。

    7着 レディバグ 酒井学騎手
    「右回りのコーナーリングは最近の中では上手にこなしてくれました。直線で外に出して伸びるかなと思いましたが、バラバラになってしまったところがあり、残り100mで後ろから馬がきたらまたハミを噛み直しました」

    8着 ティーズハクア 達城龍次騎手
    「前回くらいからゲートが怪しくて、ゲートの中でうるさくなり少し出遅れ気味になりました。スローだったので追走は楽でしたが、動き始めた時についていけなくなりました。終いの脚は使って頑張ってくれたとは思います」

    9着 ダノンレジーナ 本橋孝太騎手
    「勝ちにいった結果だと思います。距離は最近持つようになっているので、ここまでの遠征でもよく頑張っています。3コーナーで(他馬に)入られそうになった分、抑えた時にリズムを崩したところもあって、それがなければもっと粘れたと思います」

    10着 サルサレイア 矢野貴之騎手
    「状態は良さそうでしたが、3コーナーくらいからのめり出していつもの伸びはなかったです。珍しくゲートでうるさくなって馬もピリピリしていたのかなと」

    11着 ニーズヘッグ 本田正重騎手
    「初めての場所でも物見などはありませんでしたが、相手も強い中で頑張ってくれました」

    12着 フワトロ 森泰斗騎手
    「正攻法の競馬で真っ向勝負でしたが、相手が違うというか、最後は離されて気持ちが切れちゃった感じです。馬は頑張っていると思います」
  • 回数 施行年 馬名 性・年齢 騎手
    19 令4 プリティーチャンス 牝5 岩田 望来
    18 3 レーヌブランシュ 牝4 松山 弘平
    17 2 マルシュロレーヌ 牝4 川田 将雅
    16 令元 アンデスクイーン 牝5 戸崎 圭太
    15 平30 プリンシアコメータ 牝5 J.モレイラ
    14 29 クイーンマンボ 牝3 C.ルメール
    13 28 タマノブリュネット 牝4 田邊 裕信
    12 27 サンビスタ 牝6 岩田 康誠
    11 26 ワイルドフラッパー 牝5 蛯名 正義
    10 25 メーデイア 牝5 濱中 俊
    9 24 ミラクルレジェンド 牝5 岩田 康誠
    8 23 ミラクルレジェンド 牝4 岩田 康誠
    7 22 ザッハーマイン 牝5 的場 文男
    6 21 ツクシヒメ 牝3 山田 信大
    5 20 パフィオペディラム 牝5 左海 誠二
    4 19 パフィオペディラム 牝4 左海 誠二
    3 18 アウスレーゼ 牝4 真島 大輔
    2 17 ジーナフォンテン 牝7 佐藤 隆
    1 16 プルザトリガー 牝5 内田 博幸