重賞レース
第2回 ゴールドジュニア(SIII)
- 2021年9月20日(月)
- 20:10発走

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レースについて
レース概要2019年まで準重賞として実施されていた「ゴールドジュニアー」が昨年から重賞に格上げされたことで、TCKで行われる最初の2歳重賞となりました。今年からは距離を1,200mに変更して実施となります。デビューして間もない若駒たちが集い、翌年のクラシック制覇を夢見て若さ溢れる走りを披露します。
<上位2頭にハイセイコー記念の優先出走権を付与>コース紹介4コーナーからゴールまでの直線部分が長い外回りコースを使用。発走地点は向正面の2コーナー付近で、スタートから3コーナーまでの直線部分が長く、外寄りの枠からでもレース序盤の先行争いに加わりやすいコース形態と言えます。 -
高橋華代子の注目馬情報
南関競馬リポーター たかはしかよこ ブログ南関魂などを更新中
<第2回 ゴールドジュニア(SIII)>
(9月14日現在)
■カプティフ
デビューから1200m戦を中心に走り、勝ち上がるまでに4戦を要しましたが、それ以降は安定した走りが続いています。中団から末脚を繰り出すスタイルで連勝中。
■コパノミッキー
ホッカイドウ競馬時代は4戦3勝(フレッシュチャレンジ含む)で、全て逃げ切り勝ち。父は新種牡馬コパノリッキー、母はアフター5スター賞3着馬マリカ。移籍緒戦。
■ママママカロニ
印象的な名前で知名度抜群の馬ですが、実力も兼ね備え、デビューから2戦2勝と負けなし。前走のフレッシュスター特別は4番手から直線で先頭に立ち押し切りました。
■コーミズアムール
2戦1勝、フレッシュスター特別はママママカロニと一騎打ちになるも最後は2着。母は浦和の新馬勝ち馬ラッキースプリントで、伯父はハッピースプリントがいる血統。
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高橋華代子の重賞直前情報
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<第2回 ゴールドジュニア(SIII)>(9月18日現在)
調教追い切り動画はこちら
一度聞いたら忘れられない名前のママママカロニ。実力も兼ね備え、新馬戦から2戦2勝と負けなしです。
矢野貴之騎手が手綱を取り、6月11日の新馬戦(大井・1200m)は、3番手から最後の直線で外に持ち出し差し切り勝ち。勝ちタイムは1分14秒1(良)。8月5日のフレッシュスター特別(大井・1200m)は、道中4番手から3~4コーナーで進出して押し切りました。勝ちタイムは1分14秒0(良)。
前走を終えた後に矢野騎手へ伺うと、「まだちゃんとハミを噛めていなかったり、久々のレースで砂をかぶって嫌がっていたり、いろいろ若さと課題はあります。体が華奢なので返し馬では心配になるくらいですが、レースではバネがしっかりしているし、センスもあります」とのことで、まだまだ余裕のある走りだったようです。
それ以降は、このゴールドジュニアに向けてトレーニングを積んできて、これまでの勝ちっぷりからも大きな注目が集まります。
「初めて順調に仕上げられました。初戦は捻挫をして、2戦目は蹄を痛めて、それぞれ乗り込み不足のところがあっても素質の高さで勝ってくれました。今回は初めて順調に乗り込んでレースに向かうことができるので、総合的に見てもいい仕上がりだと思います。
この馬は小柄ですがバネがあって、大きなストライドで走る体幹の力があります。追い切りでは古馬とも先着できるくらいのスピードはありますが、レースでは1200mに合わせて競馬をしている感じなので、決してこの距離がベストの馬ではありません。ポジションを下げて競馬をすれば、終いはもっと切れるはずです。重賞級の力はあると思っています」(森下淳平調教師)。■コパノミッキー
ホッカイドウ競馬から楽しみな2歳馬が転厩してきました。2016年のアフター5スター賞で3着だったマリカの2番仔コパノミッキー。ホッカイドウ競馬では4戦3勝。栄冠賞は笹川翼騎手が騎乗し、一度は下がるシーンもありましたが、また盛り返して優勝したモーニングショーから1秒1差の6着。
「初めて砂をかぶったり馬群にひるんで内側に逃げるような形になりましたが、4コーナーからまた脚を使ってくれたので、素質はかなり感じました。その時に乗ったフィーリングはかなりいいものがあるなぁと感じたので、自分としても期待しています」(笹川騎手)。
その後は8月中旬に堀千亜樹厩舎<小林>の一員になり、最初はソワソワしていたそうですが、現在は環境にも慣れて落ち着きがあるそうです。
「ピリピリしている所がないし、いい意味で2歳らしくありません。馬体重を戻しながらここに向けてきて、仕上がりは順調だと思います。歩様に柔らかみがあって、これから距離が延びても対応してくれそうです。この枠に入ったしハナに行くつもりで競馬をさせたいですね。楽しみにしています」(堀調教師)。ハッピースプリントの姪っ子にあたるコーミズアムールは、ここまで2戦1勝2着1回。2戦ともスタート後に気の難しさを出したことで進んでいかず、後方からの競馬を余儀なくされていますが、終いはしっかり伸びて、新馬戦は大外から差し切り勝ち、2戦目のフレッシュスター特別は優勝したママママカロニに食い下がって0.3秒差の2着。
410キロほどの小柄な牝馬ですが、印象深い走りが続いています。いつも調教に乗っているのは米田英世調教師。「初めて乗った時からすごくいい馬だなぁと感じました。この馬は頭の先から尾の付け根までが真っすぐで、こういうタイプの馬も珍しいです。馬格はないですが、無駄な推進力を使わないので、力を前にしっかり伝えられる走りをします」(米田調教師)。
このゴールドジュニアが準重賞から重賞に格上げされて、今年で2度目。昨年の優勝はのちの東京ダービーや全日本2歳優駿などを勝つアランバローズで、牝馬が優勝した場合は初です。今回はこれまで乗っていた笹川翼騎手がコパノミッキーに騎乗するため、張田昂騎手が初騎乗。
「2戦使った後に硬さも出ましたが今は気にならないですし、オーバーワークは避けて余裕を持っていますがいい仕上がりです。
現状ではどうしても極端な競馬になっているので、もっと素直になって普通の競馬ができればいいですが、その気の強さがいい所に出ているとも思っています。張田騎手はこれまでもうちの馬に乗ってくれていますが、馬に寄り添って気持ちを重視して乗ってくれる騎手なので、すぐに把握して力を発揮してくれると思っています」。カプティフは勝ち上がるまでに4戦を要しましたが、競馬を使いながら上手になってきているそうで、近走は4戦3勝3着1回と安定した走りが続いています。
3走前のフレッシュスター特別は優勝したママママカロニから0.8秒差の3着でしたが、それ以降は連勝中。中団から外に持ち出し終いの脚を存分に発揮する内容で、勝ち星を重ねています。
今回は、フレッシュスター特別で先着されたママママカロニやコーミズアムールらとの再戦。1か月半の間でその差がどのようになっているかが興味深いです。
「カプティフも力をつけているので、もう少し差がつめられればいいなぁと思っています。コンスタントに使いながらもきっちり結果を出してくれて、状態もキープしているので、本当にタフな馬です。2歳馬でも大人びていてしっかりしています。
位置取りにはこだわっていませんが、この3戦よりも斤量は1キロ軽く54キロで出られるので、もう少し切れが出てくれればいいですね」(宗形竹見調教師)。厩舎の偉大な先輩モジアナフレイバーと同じバトルプランを父に持つグロリアスセプター。まだ1戦のキャリアですが、未知の魅力がたっぷりです。
8月20日の大井4レースでは、後方2番手から進め、直線に入ってから前が壁になるようなシーンもありましたが、残り200m付近から一気に突き抜けたシーンは圧巻でした。勝ちタイムは1200m1分14秒6(やや重)。
新馬戦で厳しい競馬になりながらも強い走りをしたことで、このゴールドジュニアに挑戦することにしたそうです。
「馬房では大人しいですが調教ではテンションが高くて男の子でも繊細な部分はありますが、レースに行けばどっしりしているし、騎手の指示に反応ができて、この間のような厳しい競馬になっても伸びてくることができる脚もあります。レースが上手ですね。
今回は相手も上がるので、前回と同じ競馬ができるかはわかりませんが、現時点でチャレンジャーとしてどういう競馬を見せてくれるのかなぁと、いちファンの目線としても楽しみです」(福永敏調教師)。*ゴールドジュニアの情報は、南関魂でもお伝えしていきます!
第2回 ゴールドジュニア(SIII)直前情報 調教タイム (協力:日本競馬新聞協会)
■ママママカロニ 大井9/15重 1000m-66.1秒 800m-51.8秒 600m-37.8秒 馬なり ■コパノミッキー 小林9/16重 1000m-66.6秒 800m-50.7秒 600m-37.2秒 強めに ■コーミズアムール 大井9/16良 1000m-68.1秒 800m-52.7秒 600m-37.9秒 馬なり ■カプティフ 中間軽め ■グロリアスセプター 小林9/15不 1000m-70.1秒 800m-53.2秒 600m-39.2秒 強めに -
高橋華代子のレースレポート
南関競馬リポーター たかはしかよこ ブログ南関魂などを更新中
<第2回 ゴールドジュニア(SIII)>
優勝インタビュー動画はこちら
南関東競馬もいよいよ2歳重賞がスタートしました。昨年から重賞に格上げされた第2回の東京モノレール賞ゴールドジュニア(SⅢ、1200m)。
昨年の優勝馬は、のちに東京ダービーや全日本2歳優駿を制するアランバローズ。2着にはのちの平和賞馬マカベウス、4着には先日の戸塚記念を優勝したセイカメテオポリスと、未来の重賞ウイナーたちが参戦。今年は1400m戦から1200m戦に距離が短縮されたものの、これからの2歳、3歳戦を占う意味でも興味深い1戦でした。
矢野貴之騎手が手綱を取った2番人気ママママカロニ(大井・森下淳平厩舎)の強さに圧倒された方たちが多かったでしょう。馬名も一度聞いたら忘れられませんが、この日のパフォーマンスもインパクトは抜群でした。
ママママカロニはデビューから3戦目。新馬戦では捻挫、2戦目には蹄を痛め、それぞれレース前に乗り込み量は不足しながらも素質の高さで勝利を飾り、この3戦目は初めて順調に乗り込みレースに向かえたことを、森下調教師は公言していました。現状の力を発揮した時は、これほどの強さがあることを証明した形。
それでも、「能力があるのはわかっていましたが、想像以上の強さでびっくりしました」と騎乗していた矢野騎手も驚きを隠せず、関係者をも驚かせたママママカロニのパフォーマンス。
レースは、ホッカイドウ競馬3勝馬で移籍緒戦だった1番人気コパノミッキーがハナを切っていくと、好スタートを切ったナックファルコンがすかさず2番手につけ、少し離れた3番手にママママカロニが追走。「すんなり3番手を取れた時点でリズムよく運べるなぁと思いました。見た目は小さくてかわいらしい馬ですが、走らせたらものすごいバネがあります」(矢野騎手)。
3コーナー付近からママママカロニは抜群の手応えで前を行く2頭に並びかけると、最後の直線では持ったままの状態で一気に先頭へ。後続をグングングングン引き離していき、2着に逃げ粘ったコパノミッキーに9馬身差。3着には後方から猛追した牝馬のコーミズアムール。
ママママカロニはこれで3戦3勝、無敗の重賞ウイナーに!勝ちタイムは1200m1分11秒5(やや重)で、これには検量前付近も騒然としていました。速いタイムが出やすい馬場だったとは言うものの、破格の勝ちタイム。参考までに、今年の東京スプリントを優勝したリュウノユキナと2着のサブノジュニアとも同タイム(東京スプリント時は不良馬場)。
「スピード能力は抜けているなという感じですね。この馬は小柄ですがバネがあって、一歩で進む距離が大型馬くらいの大きなストライドで走る体幹の力があります。追い切りでは古馬とも先着できるくらいのスピードはありますが、レースでは1200mに合わせて競馬をしている感じなので、決してこの距離がベストの馬ではありません」(森下調教師)。
今後についてはオーナーさんと相談をして決めていくそうで、どういうローテーションを組んでいくのか非常に楽しみです。
森下厩舎にとっても3年9か月振りの重賞制覇(2018年1月の報知オールスターカップ ディアドムス以来)。厩舎の大将でもあり地方競馬の一時代を築いたハッピースプリントが、昨年の秋に現役引退を表明し、今年から種牡馬としてのお仕事を開始。
ママママカロニ、再び夢と希望に満ちた馬が出てきてくれましたね!
<他陣営のコメント>
2着 コパノミッキー 笹川翼騎手
「最内枠だったしスタートが良かったので逃げましたが、結果論でいえば、2,3番手の外で競馬をさせたかったです。初コースだったので、返し馬でもレースでもかなり物見をしていて、フワッと外に行こうとしながら気にしていました。それでも、勝った馬は強すぎたので別格ですね。この馬自身も先々いい馬なので、また頑張りたいです」
3着 コーミズアムール 張田昂騎手
「乗り難しい部分があっていい位置は取れませんでしたが、最後のあの切れ味は普通じゃないくらいの凄さでした。1200mは忙しいところもあったので、距離を延ばした方がクラシックを目指せそうです」
4着 カプティフ 藤本現暉騎手
「思っていたよりも前に行けたのでいいポジションを取れて強い競馬をしてくれました。今後が楽しみな馬です」
5着 ナックファルコン 達城龍次騎手
「1600mを使っていた時点でも、スピードはある馬だと確信していました。今日もスタートからのスピードは一番あって、枠が逆だったら行けていたと思います。いいペースで走れていましたが、今日は勝ち馬が強すぎましたね。スピードがあることは証明できたし、いい経験になりました」
6着 グロリアスセプター 森泰斗騎手
「キャリア2戦目なので経験の浅さが出て、道中の反応も一息でした。いい勉強にはなっているはずなので、今後につながってくれれば。距離は延びた方がいいと思います」
7着 フレンドスイープ 實川純一騎手
「普段はヤンチャな馬ですが、今日は思っていたよりも落ち着いていました。右回りも大丈夫でしたね。ただ、初コースということもあったのか、スタートしてからはいつもより反応がなくて、砂をかぶって2回目でしたがフラフラして嫌がっていました。それでも最後は伸びてくれました。成長しています。(實川騎手にとっても久しぶりの重賞騎乗でしたが)いい経験をさせて頂きありがたかったです」
8着 バイザウェイ 山口達弥騎手
「右回りは気にしませんでしたが、この馬に1200mはちょっと短かったですね。今後に向けてはいい経験になったと思います」
9着 サンエイジロー 本田正重騎手
「いいモノは持っている馬ですが、ちょっと力んで走っていて、行きたがっていました。1000mでもより持ち味を発揮してくれそうですね」
10着 ダダダン 山崎誠士騎手
「右回りは問題なさそうですが、初遠征で入れ込んだ分、全力を出し切れなかったのかもしれません。1200mも合っているかなという感じはしましたが、今日のところは参考外です」
11着 ブリジット 本橋孝太騎手
「かなり攻めた競馬をしたのでさすがに最後は垂れてしまいましたが、いい経験にはなったと思います」
12着 シェーナディーヴァ 和田譲治騎手
「馬をすごく怖がるので、外枠から内によっていかないでスピードにのらず、あの後ろからになりました。砂も嫌がっていたので競馬をしていませんね。精神的にもちょっとカッカするところがあるので、そこが改善されれば」
13着 ウィシュアポナスタ 西啓太騎手
「このメンバーに入るとどうしても道中はついていけませんでした。強い馬とやることによって、あの仔自身も次につながってくれればいいですね」
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回数 施行年 馬名 性・年齢 騎手 2 令3 ママママカロニ 牡2 矢野 貴之 1 2 アランバローズ 牡2 左海 誠二