重賞レース
第10回 優駿スプリント(SII)
- 2020年6月23日(火)
- 20:10発走

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レースについて
レース概要3歳限定のスプリント重賞として2011年に新設されました。古馬の短距離路線の充実により、早い段階から短距離のスペシャリストを目指す若駒たちがしのぎを削る、注目のレースです。
<優勝馬に習志野きらっとスプリント、上位2頭にアフター5スター賞の優先出走権を付与>コース紹介4コーナーからゴールまでの直線部分が長い外回りコースを使用。発走地点は向正面の2コーナー付近で、スタートから3コーナーまでの直線部分が長く、外寄りの枠からでもレース序盤の先行争いに加わりやすいコース形態と言えます。 -
高橋華代子の注目馬情報
南関競馬リポーター たかはしかよこ ブログ南関魂などを更新中
<第10回 優駿スプリント(SII)>
(6月16日現在)
■カプリフレイバー
ここまで5戦4勝。唯一負けたのがマイル戦で、1200m以下では圧倒的な強さを見せています。優駿スプリントトライアルも完勝。ここも最有力候補で、大物感たっぷり。
■ファルコンビーク
北海道から南関東へ移籍。京浜盃(9着)への出走もありますが、短距離戦線でより持ち味を発揮。前走の優駿スプリントトライアルは5番手から脚を伸ばしてきて2着。
■インペリシャブル
スパーキングデビュー新馬(900m)を圧勝後は距離を延ばし、昨年の鎌倉記念では無敗で重賞ウイナーに。前走の優駿スプリントトライアルは初物尽くしの中で3着。
■ストーミーデイ
重賞戦線で高いレベルで戦い続けてきたストーミーデイ。前走の優駿スプリントトライアルは疾病(感冒)で競走除外になり、今回は2歳時以来の1200m戦に挑戦。
■コーラルツッキー
北海道時代はエーデルワイス賞とフルールカップを勝ち、その年のNARグランプリ2歳最優秀牝馬を受賞した実績上位馬。今回は移籍後2戦目で、約4か月の休み明け。
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高橋華代子の重賞直前情報
南関競馬リポーター たかはしかよこ ブログ南関魂などを更新中
<第10回 優駿スプリント(SII)>(6月22日現在)
この優駿スプリントで最有力候補となるのがカプリフレイバー。ここまで5戦し1200m戦は3勝と負けなしです。
5月19日に大井競馬場で実施した優駿スプリントトライアルは、繁田健一騎手が手綱を取り、2番手からの差し切り勝ちで、1200m1分12秒9(不良)。
「自分の中ではどう乗っても勝てると思っていたので、位置取りはスタートを出てから決めようと思っていました。行きっぷりはいいのですが、思っていた以上に外にもたれて回っていかなかったので、真っすぐに走らせるのが必死でした。デビューした時から力はすごくある馬だと思ってきたので、それをどう出してあげるかですね」(繁田騎手)。
初輸送や初コース、初右回りと、初物尽くしの中で、課題を見せながらも完勝した姿は、改めてこの馬の力を見せつけた形。
この中間は優駿スプリントに向け、調教も追い切りも右回りで行い対策を練ってきたそうです。これまでは普通のハミを使用していたそうですが、今回はコントロールしやすいようにと、トライアビットを着用とのこと。
「前走はリフレッシュ放牧明けでしたが、今回はここに向けてしっかり調整もできました。この馬はささったりもたれたりするような馬ではないので、初コースで物見もあって、真っすぐに走れなかったのかなと思っています。普段は問題なく走ってくれています。最終追い切りも抜群の動きで時計を出してくれました。
スピードとパワーがあって、逃げながらも差し馬並みの上がりを使える馬。ここは楽しみにしています」(稲益貴弘調教師)。
500キロを超える雄大な馬体を持つ栗毛のサウスヴィグラス産駒。洗い場に何気なくいる佇まいも、3歳馬ながら貫禄すら感じさせます。これからの南関東短距離戦線においてもどんな存在になっていくのか、スケールの大きな走りに期待しています。■コーラルツッキー
*川崎 山崎裕也 厩舎 牝3歳
*成績 9戦4勝2着0回
*重賞タイトル
エーデルワイス賞(JpnIII)(2019)
フルールカップ(H3)(2019)
*詳細データ[ → ]
*調教タイム[ → ]北海道時代にエーデルワイス賞(1200m)とフルールカップ(1000m)を制し、NARグランプリ2歳最優秀牝馬を受賞している実績ナンバー1。
前走のユングフラウ賞(6着)後は、茨城県の阿見トレーニングセンター内の岩城ステーブルに放牧休養へ。この優駿スプリントに向け、乗りながら馬体回復に努め、約1か月半前に帰厩したそうです。
「馬体重も2、30キロは増えていて、今はカイバも食べてくれるので、やろうと思っていることがやれているのは大きいですね。最終追い切りも思っている以上に動きもよくて満足のいく仕上がりです。充実しているし、順調すぎるくらい順調です。位置取りはゲートを出てから誠士(山崎騎手)に任せます」(山崎裕也調教師)。デビューから4連勝を飾り、無敗で鎌倉記念を制した重賞ウイナー。その後は全日本2歳優駿とクラウンカップで11着と自身の走りはできませんでしたが、前走は優駿スプリントトライアルに出走し、斤量を背負いながらも初物尽くしの中で3着となり、短距離戦の適性を改めて見せたばかり。
この時、コンビを組んだ御神本訓史騎手は、「1200mはいいですね。初めての右回りも問題はなかったです。今日は57キロを背負っていたし、砂を被る競馬も覚えてきて上手になっていると思います」とのこと。
今回はメンバー中最も重い斤量58キロ。森泰斗騎手が初騎乗し、どんな一面を引き出すのでしょうか?!中央時代から一貫して持ち前のスピードを生かして逃げているボンボンショコラ。今回は自身初となる1200m戦です。
移籍後は、ユングフラウ賞と桜花賞で果敢に逃げるも、もう一歩でともに4着。前走の水沢遠征のグランダムジャパン3歳シーズンの日高賞(1600m)で、念願の重賞ウイナーとなったばかり。
その後は厩舎と福島県のテンコー・トレーニングセンターでの調整も含め、ここまで順調に進めてきたそうで、歩様面も含めて一戦ごとに良化していることを小久保調教師は言っていました。
今回は展開の鍵を握る1頭になるでしょう。「ゲートを出てからが速い馬なので、今回も逃げるだろうとは思っています。適性距離は1200mから1400mだと見ています」(小久保調教師)。ストーミーデイはハイセイコー記念2着、雲取賞3着、クラウンカップ3着と、この路線で安定した成績を収めてきましたが、今回から短距離路線へ。前哨戦の優駿スプリントトライアルは疾病(感冒)で除外になったため、ここは仕切り直しの一戦。昨年8月以来の1200m戦です(その時は優勝)。
いつも調教と追い切りに乗っている笹川翼騎手は、「乗っていても短距離の魅力は感じていたので楽しみにしていましたが、欲を言えば、前哨戦からここを使う方が流れはよかったです。仕上がりに関しては走れる状態なので、あとは久しぶりの1200m戦でどんな走りをしてくれるかですね」とのこと。
父はダート界の短距離王サウスヴィグラス、母は北海道や中央、南関東で短距離戦を中心に5勝を挙げているエフテーストライク。短距離戦を得意としてきた両親を持つストーミーデイ、この舞台でどんな走りを見せてくれるかとても興味深いです。*優駿スプリントの情報は、南関魂でもお伝えしていきます!
第10回 優駿スプリント(SII)直前情報 調教タイム (協力:日本競馬新聞協会)
■カプリフレイバー 船橋6/19重 1000m-63.8秒 800m-47.8秒 600m-34.9秒 一杯追 ■コーラルツッキー 川崎6/18良 1000m-66.8秒 800m-50.9秒 600m-37.5秒 強めに ■インペリシャブル 川崎6/19不良 1000m-63.4秒 800m-47.6秒 600m-35.8秒 一杯追 ■ボンボンショコラ 浦和6/18良 800m-55.8秒 600m-38.8秒 馬なり ■ストーミーデイ 大井6/18良 1000m-66.8秒 800m-51.6秒 600m-36.6秒 強めに -
高橋華代子のレースレポート
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<第10回 優駿スプリント(SII)>
優勝インタビュー動画はこちら
今年でちょうど10回目を迎えた南関東3歳短距離王決定戦、優駿スプリント。ひとつ前のレースには、~優駿スプリントメモリアル~ミヤサンキューティ賞も行われました。
初代チャンピオンに輝いた大井生え抜き馬ミヤサンキューティ。牝馬ながらも544キロの雄大な体の持ち主で、この優駿スプリントと東京シンデレラマイルを制するなど、長きに渡って活躍をしました。
今年12歳になり、濃いグレーだった芦毛の体もすっかり白くなったそうですが、変わらず元気に繁殖生活を続けているそうです。
今年の見所は何と言っても、繁田健一騎手が手綱を取るカプリフレイバー(船橋・稲益貴弘厩舎)。父のサウスヴィグラスを彷彿とさせるような栗毛の雄大な馬体で、ここまで短距離戦では負けなしです。
前走の優駿スプリントトライアルは、初輸送や初コース、初右回りなど初物尽くしの中、終始もたれながらも完勝したことで、この馬の強さを見せつけた格好。今回も1.7倍の断然の1番人気に推されていました。
レースはカプリフレイバーが好スタートを切り、スーッと二の脚速く楽にハナを切る形。「前回もそうでしたが、今回もどう乗っても勝てるだろうなとは思っていました。今後のことを考えると、砂をかぶせるようにハナには行かない競馬もありましたが、スタートも出たのでこのまま行かせようと」(繁田騎手)。
カプリフレイバーが軽快に駆けていくと、2番手にはボンボンショコラ、内の3番手にブロンディーヴァ、その隣にはストーミーデイや外にはインペリシャブルなどがつけていき、縦長の展開。
最後の直線に入ると、カプリフレイバーに後続馬たちも襲い掛かりましたが、その差をさらに広げ、力強い走りが続きました。2着のブロンディーヴァに1馬身4分の3差をつけての優勝。3着は第2回のチャンピオン・ゴールドキャヴィアの愛息キングキャヴィアが入りました。
カプリフレイバーの勝ちタイムは1200m1分12秒5(不良)で前走から時計を0.4秒短縮し、この開催の1200m戦でも2番目に速いタイム。
「道中はリラックスして走れて、最後の直線でステッキを入れたのはとぼける所があるので、今後のためにもちゃんと促しておきたかったからです。ギュンと切れる馬ではありませんが、来られたら来られただけジワーッと伸びていけるようなタイプ。前回はスタートからもたれて走っていましたが、今回は右回りも問題なかったですね」(繁田騎手)。
洗い場に何気なく佇んでいる姿をはじめ、パドックやレース後の口取り撮影でも、3歳馬には思えないような風格を漂わせています。
「最初と2戦目に乗った時はまだまだ体の緩い状態でもレースでは強くて、その後は休み明けでもぶっち切りに勝って、前走は初物尽くしでもたれながらも強かったので、力は相当にあると思っています」(繁田騎手)。
関わる人たちも以前からダートグレード競走を意識している馬で、繁田騎手とレース後にお話しをしていても、「今後にために」という言葉が何度も聞かれ、すでにそこを意識しているんだなぁということを感じました。
この後は、今年からSIに格上げされた7月22日の習志野きらっとスプリント(船橋・1000m)も選択肢のひとつに入っているようで、秋には父が17年前に優勝したJBCスプリントが同じ大井競馬場で行われます。
カプリフレイバー、南関東短距離戦線に非常に楽しみな馬が出てきました!
<他陣営のコメント>
2着 ブロンディーヴァ 御神本訓史騎手
勝った馬は強かったがですが、牝馬でこれだけやれたし、よく頑張りました。枠も良かったし、短い距離にもメドが立ったと思います」
3着 キングキャヴィア 本橋孝太騎手
「前走が1500mだったせいか前半は置かれましたが、道中の手応えは本当に良かったです。最後は外を回らざるを得なかったですが、もう少しうまく乗れていればもっと前に来ていたかもしれません」
4着 スティールペガサス 的場文男騎手
「直線で前が開かなかったですが、それで4着なのでいいものを持っています。血統的にも短いところが合っているし、先々楽しみな馬ですね」
5着 ストーミーデイ 笹川翼騎手
「結果的に1回使っていれば違っていたかもしれませんが、大井の代表格として力は発揮できたと思います。馬体重増(+15キロ)は乗っていての違和感はありませんでした」
6着 タイセイサクセサー 矢野貴之騎手
「馬の雰囲気はものすごく良かったですね。ゲートでは変な恰好で立っているので、その辺は今までもこれからも課題です。その分、スタートで後手を踏んで、リズムが悪くなっているのかなと。勝った馬は強かったですが、2着以下は流れ次第で変わって来そうです。成長力もありそうだし、まだこれからの馬です」
7着 ロイヤルペガサス 真島大輔騎手
「前回はゲートがうまくいかなかったので、この中間はゲート練習をしたことで、今回はすんなり出てくれたのでキチッと走れたと思います。まだ1200mに戸惑っているところはありましたが、もっと慣れれば大丈夫そうですね。感じは悪くなかったですよ」
8着 インペリシャブル 森泰斗騎手
「今回に関しては、58キロで大外枠という不利な条件が重なりすぎましたよね。いいスピードは持っているなと思いましたし、状態もすごく上がってきている感じだったので、条件が噛み合えばまた活躍できると思いますよ」
9着 ミチノギャング 吉井章騎手
「いきなりオープンとなるとテンのスピードも違うので、これが勉強になってまた馬がパワーアップしてくれれば。今日の段階では、まだキャリアも浅く発展途上なので、これからだと思います。どこでも走れる器用な面もあるので、距離を延ばしていっても通用しそうだなと思っています」
10着 ファルコンビーク 本田正重騎手
「手応えも悪くなかったので、直線でもっと伸びてくれるかなと思ったんですが……」
11着 ヘブンリーキス 藤本現暉騎手
「1200mは少し短い気がして、1600mくらいがベストな感じもします。スタートは中でちょっとチャカチャカして後ろからになっちゃいますが、レースは上手でいい脚も使ってくれます」
12着 ビービーアルバ
道中は6番手から進めるも、最後は伸び切れませんでした。
13着 モリデンスター 和田譲治騎手
「スタートで躓いてしまいました」
14着 コーラルツッキー 山崎誠士騎手
「背中はいいですが、これから古馬とやっていくには、もっとパワーがついていけるといいですね」
15着 ダンディーヴォーグ 町田直希騎手
「900mで前に行っていた馬ですが、今回はいきなりの重賞で、久しぶりに砂もかぶって競馬はできていなかったです。初めての大井コースは問題なかったですね」
16着 ボンボンショコラ
逃げるカプリフレイバーの2番手に果敢につけていくも最後は力尽きました。
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回数 施行年 馬名 性・年齢 騎手 10 令2 カプリフレイバー 牡3 繁田 健一 9 令元 ナガタブラック 牡3 伊藤 裕人 8 平30 クルセイズスピリツ 牡3 西 啓太 7 29 バンドオンザラン 牡3 赤岡 修次 6 28 エイシンヒート 牡3 矢野 貴之 5 27 ルックスザットキル 牡3 早田 功駿 4 26 アピア 牡3 御神本 訓史 3 25 ハードデイズナイト 牝3 山崎 誠士 2 24 ゴールドキャヴィア 牝3 御神本 訓史 1 23 ミヤサンキューティ 牝3 真島 大輔