重賞レース
第24回 マイルグランプリ(SII)
- 2017年11月15日(水)
- 20:10発走

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レースについて
レース概要スピードと持久力のバランスが試される1マイル(1,600m)戦で、年末の重賞戦線に向けて南関東の有力馬たちが出走します。過去の優勝馬には南関東を代表する数多くの実力馬が名を連ねています。
コース紹介4コーナーからゴールまでの直線部分が短い内回りコースを使用。発走地点はゴールの200mほど手前で、スタート直後にゴールを一旦通過し、そのまま一周します。距離適性はもちろん、コーナー4つのコース形態に対する適性も問われます。 -
高橋華代子の注目馬情報
南関競馬リポーター たかはしかよこ ブログ南関魂などを更新中
<第24回 マイルグランプリ(SII)>
■トロヴァオ
2歳時はハイセイコー記念を勝ち、その素質の高さに陣営も惚れ込んできた逸材。クラシックは惜しくも無冠に終わりましたが、ダービーグランプリは全国の強豪が集まる中で圧勝。前走の準重賞ムーンライトカップも休み明けで途上ながらも好メンバーを一蹴しました。
■ケイアイレオーネ
中央時代からハイレベルで戦ってきましたが、南関東でも4つのタイトルを取り、競馬内容的にはそれ以上のインパクトを残してきます。ゴールデンコンビの的場文男騎手は今年61歳になり、自身が持つ現役騎手最高齢重賞記録更新になるのかも期待が高まります。
■レガルスイ
船橋生え抜き馬でコツコツと走り、昨年の京成盃グランドマイラーズで待望の重賞勝ちを収めました。ダートグレード競走に初挑戦したオーバルスプリントは3着。今回は長期休養明けですが、キュートな芦毛で多くのファンを魅了してきたレガルスイの復帰はうれしい話題!
■セイスコーピオン
昨年は中央から南関東に移籍し、準重賞ムーンライトカップを皮切りに、マイルグランプリ、勝島王冠と3連勝したシーンは圧巻。それ以降は休養をはさみながらもう一歩の成績ですが、休み明けだった前走の埼玉新聞栄冠賞(5着)を使って、ここに向けてきました。
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高橋華代子の重賞直前情報
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<第24回 マイルグランプリ(SII)>(11月13日現在)
調教インタビュー動画・調教追い切り動画はこちら
■ケイアイレオーネ
*大井 佐宗応和 厩舎(小林) 牡7歳
*成績 34戦9勝2着3回
*重賞タイトル
スパーキングサマーカップ(SIII)(2017)
フジノウェーブ記念(SIII)(2017)
報知オールスターカップ(SIII)(2017)
大井記念(SII)(2016)
シリウスS(GIII)(2013)
*詳細データ[ → ]
*調教タイム[ → ]ケイアイレオーネのことは、他陣営までもがはっきり認めています。「あの馬は強い」と。中央時代には重賞2勝(兵庫ジュニアグランプリとシリウスS)をし、UAEダービーにも挑戦。鳴り物入りで南関東の一員になって丸2年が過ぎましたが、南関東同士の戦いでは馬券圏内を外したことが一度もありません。
前走のスパーキングサマーカップは自身にとって6つ目のタイトルを奪取。ゴールデンコンビを組む的場文男騎手が手綱を取り、ハナを主張すると道中はマイペースに進めていき、最後まで後続にリードを許すことなく、力強い走りでフィニッシュしました。勝ちタイムは1600m1分41秒3(良)。
的場騎手は自身が持つ地方競馬最高齢重賞勝利60歳11か月16日を更新。「間隔は空きましたが心配はなかったです。スタートは普通に出てくれて、他の馬たちよりもクビくらい抜けていくスピードがあったので、それならハナに行こうと思いました。1頭になるとフワッと遊ぶところのある馬ですが、最後まで頑張って走ってくれましたね」(的場騎手)。
その後は厩舎でゆっくり過ごし、レースの45日前からいつも通りピッチを上げていき、予定通りの内容で進めてきたそうです。「気合のりもいいし、力は出せる状態ですね。とてもいい感じですよ」と上田勇次郎厩務員も明るい表情。
つきっきりで調教にのる佐宗応和調教師は、「高いレベルで状態は維持してくれています。斤量59キロは前に勝っているとは言っても軽いに越したことはないので気になりますが、頑張って欲しいですね。スタートを決めてサッといいところにつけられれば、結果はついてくると思っています」とのこと。
ケイアイレオーネは570キロ台の雄大な体の持ち主で、スピードと力強さを兼ね備えて、迫力あふれる走りを見せ続けています。今回も地力の高さを発揮して、どんなパフォーマンスを見せてくれるのでしょうか。■トロヴァオ
*大井 荒山勝徳 厩舎(小林) 牡4歳
*成績 13戦4勝2着4回
*重賞タイトル
ダービーグランプリ(M1)(2016)
ハイセイコー記念(SII)(2015)
*詳細データ[ → ]
*調教タイム[ → ]昨年のダービーグランプリ圧勝からちょうど1年……。関わる人たちがその素材に惚れ込み、大きな期待をかけ続けているのがこのトロヴァオです。
前走の準重賞ムーンライトカップは約3か月半の放牧休養明けでしたが、初騎乗の御神本訓史騎手を背に、道中は中団内目追走から、3~4コーナーでスーッと外に持ち出すと、最後は前を行く馬たちを一気に交わして、2着のムサシキングオーに3馬身差をつける完勝でした。勝ちタイムは1600m1分41秒1(やや重)。
御神本騎手にレースで乗った感触を聞いてみると、「全部がいいですね。スタートがよくて、折り合いがついて、勝負所では動けて、終いも切れる。競馬が上手で操縦性が高くて、言うことはありません。こうやって全部できる馬は少ないですから」と絶賛。
陣営が惚れ込んでいることは先ほど書きました。全日本2歳優駿(4着)も、羽田盃(2着)も、東京ダービー(4着)も、陣営にとっては全く納得のいかない結果になったために悔しさいっぱいでしたが、それだけハイレベルな能力を持ち合わせていることを近くで感じているからこそ。
放牧休養明けを1度使ったことで上積みはあるそうです。「幅も出たし、気合いものってきて、かなり強くなっていると思います。最終追い切りも時計関係なく内容重視でよかったですし、まだ上はありそうな馬ですが、ここも楽しみにしています」(仁岸尚昌厩務員)。
トロヴァオが所属する荒山勝徳厩舎は、鎌倉記念でリコーワルサーが勝ち、先日のJBCレディスクラシックではララベルが優勝し、勢いにのっています。
「(トロヴァオは)とても充実しています。何度もタイトルを取っている馬も出走してきますが、トロヴァオの力を出し切れれば結果はついてくると思って送り出したいですね」(荒山調教師)。
ケイアイレオーネとトロヴァオの斤量差は2キロ。この差も生かしたいところ。■セイスコーピオン
中央4勝を挙げて南関東へ移籍すると、準重賞ムーンライトカップ、マイルグランプリ、勝島王冠と、南関東の強豪たちを抑えて一気に3連勝を飾ったシーンは圧巻でした。それ以降は勝ち星からは遠ざかっていますが、本来のパフォーマンスが戻れば、ここでももちろん楽しみな1頭です。
最終追い切りは小向トレセンから大井競馬場に輸送をして行い、担当の原田龍厩務員が跨り、1200m付近からしっかり追われたそうです。「以前に比べると、歩様も良化してきたし、元気も出てきています。一度使っての上積みはあって、いい頃の動きには戻ってきていると思います」(原田厩務員)。
高知のリーディング・赤岡修次騎手は3度目の騎乗。「前回乗ってくれた時に、次はもっとよくなりそうって言ってくれた。条件はいいし状態もよくなっているし頑張って欲しいね」(八木正喜調教師)。
ちょうど1年前のマイルグランプリでは4番手から早め先頭に立って押し切る横綱相撲を見せました。そんな思い出の舞台で、また輝きを取り戻して欲しいと思います。
なお、今回はより気合をのせために耳覆いを取って走らせる予定だそうです。こちらも中央4勝の成績で昨年夏から南関東の一員になりコツコツと走り続けてきましたが、ここ最近の充実ぶりは目を見張るものがあります。特に、前走のスパーキングサマーカップは優勝したケイアイレオーネに0.2秒差の2着。斤量差は1キロあったものの、今回も最有力である実力馬に、これだけ迫れたのは充実の証でもあるでしょう。
過去に3度の騎乗があり2勝している真島大輔騎手が、再び騎乗することになりました。トーセンハルカゼの乗り味について、「実戦タイプです。癖もなく悪いところもなくて平均的にいい馬ですね」(真島騎手)とのこと。
芯が弱かった部分もあり、小久保厩舎の外厩馬として千葉県にあるエスティファーム小見川の坂路でじっくり乗り込んできたそうです。今回は大井競馬場へ連れてきて一週前追い切りも敢行。
「前に比べると馬もしっかりしてきているし力をつけている。中団くらいにつけて終いを生かす競馬ができれば。重賞でもチャンスのある馬だと思う」(小久保調教師)。こちらも中央4勝を挙げて、昨年夏から南関東に仲間入りをしました。最近では瀧川寿希也騎手とのコンビでもすっかりお馴染みです。
瀧川騎手は笹川翼騎手と同期にあたり、現在は南関東リーディング5位で、先日のローレル賞(騎乗馬ゴールドパテック)では南関東の重賞初制覇を飾ったばかり。笹川騎手とともにこれからの南関東を担う若手の有望株として頼もしい存在です。
「(ミヤジマッキーは)乗りやすいし、ひと脚切れます。それをどこで使うか。1200mでも対応はできるので、マイルはポジションも取りやすいです。先団後ろに楽につけられるのが理想ですね。前走の感じもすごくよかったですし、一発狙いたいです。内枠になるといいんですが……」(瀧川騎手)と枠順決定前に言っていましたが、絶好の1枠2番。こういう運も競馬では大切ですね。
高田俊輔調教師補佐のお話しでは、前走後も状態は維持しているそうです。ミヤジマッキーと瀧川騎手のガッツあふれる競馬が見られるでしょうか⁈*マイルグランプリの情報は、南関魂でもお伝えしていきます!
第24回 マイルグランプリ(SII)直前情報 調教タイム (協力:日本競馬新聞協会)
■ケイアイレオーネ 小林11/10良 1200m-81.0秒 1000m-62.9秒 800m-49.1秒 600m-36.6秒 強めに ■トロヴァオ 小林11/11良 1000m-69.6秒 800m-53.7秒 600m-39.3秒 馬なり ■セイスコーピオン 大井11/10良 1200m-76.2秒 1000m-63.0秒 800m-50.4秒 600m-37.0秒 一杯追 ■トーセンハルカゼ 牧場11/11坂路 600m-38.2秒 200m-12.1秒 馬なり ■ミヤジマッキー 小林11/11良 1000m-68.0秒 800m-50.8秒 600m-37.4秒 馬なり -
高橋華代子のレースレポート
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優勝インタビュー動画はこちら
マイルグランプリが1995年に創設されて20年以上の月日が流れました。南関東競馬史に燦然と輝く名馬たちの名前が、勝ち馬として刻まれているのもこのレースの特徴。1997年にはS1に格上げされ、2005年にS2に格下げされたものの、毎年マイル戦に自信を持つ好メンバーが集結しています。
1番人気は、的場文男騎手がコンビを組む59キロを背負った実績ナンバー1のケイアイレオーネ。2番人気は御神本訓史騎手騎乗の若き精鋭トロヴァオで、3番人気は真島大輔騎手が手綱を取った安定感のあるトーセンハルカゼ。10倍以下のオッズはこの3頭。しかし、非常に怖い馬が、この舞台で復活!!!
高知の赤岡修次騎手を配した5番人気セイスコーピオン(川崎・八木正喜厩舎)。昨年は中央から移籍すると、準重賞ムーンライトカップを皮切りに、マイルグランプリ、勝島王冠と3連勝。勢いは抜群でしたが、今年に入ってからはトモの関節の違和感が出て順調さに欠いていた時期もあったそうで、じっくり立て直しが図られ、見事な復活。
レースは、脚部不安で久しぶりの実戦だったレガルスイが持ち前のスピードでハナを切っていくと、2番手にミヤジマッキー、3番手には59キロを背負ってダッシュがつかなかったというケイアイレオーネ、すかさず、内にはトーセンハルカゼ、外にトロヴァオ、その後ろにテムジンやセイスコーピオンが追走。
3コーナー付近では先団の馬たちがグッとかたまり、セイスコーピオンはケイアイレオーネの後ろにピタリとつけていました。
「的場さん(ケイアイレオーネ)の後ろについていけば道は開けるかなと思って、御神本君(トロヴァオ)も内に行きたそうでしたが、そこは譲らずに進めました。気合をのせるためにメンコは外していましたが、折り合いもついていた分、最後は弾けてくれると思っていました」(赤岡騎手)。
3~4コーナーではケイアイレオーネが先頭に立とうとすると、内からはトーセンハルカゼも食らいついていき、直線ではこの2頭が先頭へ。
残り200m過ぎから赤岡騎手のステッキに応えて、セイスコーピオンが一気に前を交わして先頭に立つと、2着に入ったトーセンハルカゼに1馬身半差をつける完勝でした。勝ちタイムは1600m1分40秒7(良)。3着にはケイアイレオーネ。
「手前を替えたら一気に伸びてくれたので、よほどのことがなければ負けることはないなと思うくらいの手応えでした」(赤岡騎手)。
いつもお世話をして調教にも乗る原田龍厩務員のお話しでは、これでも途上であることを言っているだけに、完全復活した際はどれだけのパフォーマンスを見せてくれるのだろうと非常に楽しみです。
セイスコーピオンの母スコーピオンリジイは、川崎からデビューし2004年ローレル賞の勝ち馬。その父にあたるのが南関東のサンデーサイレンスとも謳われたアジュディケーティングで、セイスコーピオンの母父になります。
アジュディケーティングは母父としてもすばらしい孫たちを送り出していて、南関東でもデスモゾームやモエレラッキー、コアレスピューマなど。中央でも今年のシリウスSを優勝したメイショウスミトモやJBCレディスクラシック2着だったプリンシアコメータ、2007年ユニコーンSの覇者ロングプライドなど。
アジュディケーティングの偉大さを改めて感じます。
<他陣営のコメント>
2着 トーセンハルカゼ 真島大輔騎手
「感じもよかったし競馬も上手で脚も使っています。勝った馬が強かったです。これからもうまく走っていければチャンスはあります」
3着 ケイアイレオーネ 的場文男騎手(1番人気)
「59キロでダッシュがつかないもの。今日はそれに尽きるよ。馬は頑張っている」
4着 トロヴァオ 御神本訓史騎手
「この馬の理想は、前に壁を作りながら折り合いをつけて脚をため、最後の切れ味勝負に持ち込む展開です。でも、スタートもいいし外枠だったので外を回らされる形になって厳しかったですね」
5着 ソッサスブレイ 山崎誠士騎手
「折り合いもついて乗りやすいし反応もよかったです。休み明けで初古馬相手でしたが、力はすごくある馬ですよ」
6着 テムジン 保園翔也騎手
「スタートも道中の行きっぷりもよかったです。折り合いもついたしいい感じだったんですが伸び切れませんでした。次はもっとよくなりそうです」
7着 コンドルダンス 柏木健宏騎手
「歩様も返し馬の感じもよかったです。最後も伸びていますが前にいる馬たちも伸びていました」
8着 ドレッドノート 中野省吾騎手
「3コーナーも内から伸びてくれていましたが……」
9着 ミヤジマッキー 瀧川寿希也騎手
「流れにのりきれなかったのでとても残念です」
10着 キープインタッチ 吉原寛人騎手
「思っていたよりも流れが落ち着いてしまって、もっとペースが速くなってくれた方が持ち味の生きる馬ですね」
11着 オリオンザジャパン 矢野貴之騎手
「状態は今までで一番フレッシュで、向正面で上がっていくのも今までにないくらいの手応えだったんですが、3コーナーでハミが抜けてしまってやめてしまった感じです」
12着 インフォーマー 張田昂騎手
「内容は悪くなかったですし、次はもっとよくなりそうです」
13着 レガルスイ 石崎駿騎手
「行きっぷり自体は休み前と変わらなかったですが、休み明けの分3コーナーで手前を替えた頃には苦しくなりましたね」
14着 サクラレグナム 笹川翼騎手
「直線向いて反応がなかったです。距離も短い方が持ち味を生かせそうですね」
15着 シャドウパーティー ライアン・クアトロ騎手
「ペースについていけませんでした。いい馬なんですが……」
16着 デュアルスウォード 小林拓未騎手
「馬は毎回頑張ってくれているんですが……」
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回数 施行年 馬名 性・年齢 騎手 24 平29 セイスコーピオン 牡7 赤岡 修次 23 28 セイスコーピオン 牡6 森 泰斗 22 27 ソルテ 牡5 吉原 寛人 21 26 セイントメモリー 牡7 本橋 孝太 20 25 トーセンアドミラル 牡6 川島 正太郎 19 24 ピエールタイガー 牡4 真島 大輔 18 23 ボク 牡6 A.ムンロ 17 23 中止 -- ------ 16 22 クレイアートビュン 牡6 的場 文男 15 21 ロイヤルボス 牡5 張田 京 14 20 デスモゾーム 牡4 真島 大輔 13 19 フジノウェーブ 牡5 御神本 訓史 12 18 アジュディミツオー 牡5 内田 博幸 11 17 ナイキアディライト 牡5 石崎 駿 10 16 ブラウンシャトレー 牡7 張田 京 9 15 ベルモントアクター 牡7 石崎 隆之 8 14 フレアリングマズル 牡4 的場 文男 7 13 アローセプテンバー 牡6 張田 京 6 12 インテリパワー 牡5 張田 京 5 11 ゴールドヘッド 牡4 的場 文男 4 10 アブクマポーロ 牡6 石崎 隆之 3 9 コンサートボーイ 牡5 内田 博幸 2 8 コンサートボーイ 牡4 石崎 隆之 1 7 アマゾンオペラ 牡4 石崎 隆之