重賞レース
第17回 東京シンデレラマイル(SIII)
- 2023年12月30日(土)
- 16:30発走
年末に3日連続で行われる重賞の第2弾は、年の瀬のダートを彩るレディたちが競演するマイル(1,600m)戦の牝馬限定の重賞です。年明けの交流重賞に向けて、地元所属馬の勢力図を確認する意味でも見逃せない一戦です。
<上位2頭にクイーン賞(2024年2月7日実施)の優先出走権を付与>
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高橋華代子の注目馬情報
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<第17回 東京シンデレラマイル(SIII)>
(12月21日現在)
■サーフズアップ
今年の東京プリンセス賞は差し切り、ユングフラウ賞に次ぐ2つ目のタイトルを獲得。桜花賞2着、東京2歳優駿牝馬3着など重賞でも高いレベルで走り続けています。
■サダムスキャット
JRAで3勝クラスを勝ち上がり、オープンでも好走しました。今年6月から移籍し、オープン2着。前走の東京シンデレラマイルトライアルは自身初距離で2着でした。
■スピーディキック
北海道と南関東で重賞8勝している地方競馬の女王。今年はダートグレード競走に挑戦してきましたが、ここは1年ぶりとなる地元馬同士の戦いです。連覇を狙います。
■ツーシャドー
北海道時代は重賞で好走。南関東移籍後は9戦7勝2着2回という成績です。前走の東京シンデレラマイルトライアルはスピードを生かし、逃げ切り勝ちを収めました。
■メイドイットマム
昨年の東京2歳優駿牝馬で重賞初制覇を飾り、今年の桜花賞で1冠目を獲得。前走のロジータ記念は4馬身差Vで圧巻の走りを見せました。3歳女王が古馬に初挑戦!
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高橋華代子の重賞直前情報
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<第17回 東京シンデレラマイル(SIII)>(12月29日現在)
調教追い切り動画はこちら
■スピーディキック
*浦和 藤原智行 厩舎 牝4歳
*成績 19戦9勝2着4回
*重賞タイトル
東京シンデレラマイル(SIII)(2022)
ロジータ記念(SI)(2022)
戸塚記念(SI)(2022)
東京プリンセス賞(SI)(2022)
桜花賞(SI)(2022)
*詳細データ[ → ]
*調教タイム[ → ]昨年の東京シンデレラマイルを含め、重賞8勝をあげたスピーディキックが、満を持して参戦してきます。今年はフェブラリーSからJBCレディスクラシックまで、全てダートグレードに挑戦。強豪たちを相手に、常に高いレベルで走り続けてきました。「前走後は牧場で坂路調教を行い、12月上旬に帰厩。いつも通りの調整をしてきて、順調すぎるくらい順調ですね。攻めていますがカイバも食べているし、いい状態です。どの馬も勝つつもりで来るので勝つのは大変なことですが、連覇は目指したいです」(藤原智行調教師)。南関東に来てからは、地方馬に一度も負けていません。1年ぶりの南関東同士の戦いで、どんな走りをするのか期待が高まります。
■メイドイットマム
*船橋 石井勝男 厩舎 牝3歳
*成績 13戦5勝2着2回
*重賞タイトル
ロジータ記念(SI)(2023)
桜花賞(SI)(2023)
東京2歳優駿牝馬(SI)(2022)
*詳細データ[ → ]
*調教タイム[ → ]3歳牝馬女王が、いよいよ古馬と初対戦。今年は桜花賞とロジータ記念を勝ち、2つのS1を獲得しました。この東京シンデレラマイルが行われる大井・1600mは、昨年の東京2歳優駿牝馬V以来となる舞台です。「(今年は8枠16番に入りましたが)1コーナーまでの距離が短いぶん、真ん中より内枠が良かったですが、これも試練と思って受け止めます。逆にかぶされるよりはいいのかなと。去年は内で脚をためられましたが、今年は外からどのくらい脚をためられるかですね。馬の状態は前向きさがありながらもフレッシュで、追い切りの動きもとても良かったです。状態の良さを生かして、古馬と戦って欲しいと思います」(石井勝男調教師)。
新馬戦は5着でしたが、それ以外は全て3着以内という抜群の安定感を誇ります。前走の東京シンデレラマイルトライアルは逃げ切りV。北海道時代は重賞でも好走してきた馬ですが、ついに南関東でもタイトルに臨みます。「前走後は牧場で坂路調教をし、12月中旬に帰厩しました。これまではスピードの違いで逃げてきましたが、折り合いもつく馬なので、ハナにはこだわってはいません。逆に、先頭に立つとソラを使うところがあるので、前に馬がいた方がいいかもしれません。前走は内枠や斤量、スローペース、展開にも恵まれました。今回は胸を借りるつもりですが、ポテンシャルは高い馬なので楽しみにしています」(小澤宏次調教師)。
JRA3勝クラスを勝ち上がり、オープンでも好走してきた実力馬です。今年6月に移籍。これまで1000mから1400mを中心に走ってきましたが、前走のトライアルは自身初となる1600mに挑戦しました。外3番手から、最後は脚を伸ばし2着となり、優先出走権を獲得。稲益貴弘調教師は「今回も距離は鍵になると思いますが、競馬センスのいい馬なので、前回でメドはついたとは思っています。追い切りの動きも良くなって、調子は上がっています。相手は強いですが、この馬も力のある馬なので頑張って欲しいですね」と話していました。なお、担当の五十嵐浩治厩務員は上山競馬のトップジョッキーだった方。稲益調教師の叔父にあたるそうです。
大井生え抜き馬。コツコツと走り続け、9月は2000mと1600mでいずれも直線抜け出し、2連勝を飾りました。2走前のJBCレディスクラシックは、地方所属馬としてはスピーディキックに次ぐ着順(8位)。1番人気に推されていた前走のトライアルは、3~4コーナーでは最後方でしたが、最後の直線で馬群の間から脚を伸ばし3着でした。負けて強しの内容。「前走はスムーズさに欠いて窮屈になり、もったいない競馬になりました。乗り難しいところのある馬ですが、それでも徐々に解消されつつあります。相手は強いですが、状態は維持できているし、未知の魅力がある馬。スムーズな競馬でどんな走りをしてくれるかですね」(荒井朋弘調教師)。
*東京シンデレラマイルの情報は、南関魂でもお伝えしていきます!
第17回 東京シンデレラマイル(SIII)直前情報 調教タイム (協力:日本競馬新聞協会)
■スピーディキック 浦和12/24良 800m-50.9 秒 600m-36.6 秒 ■メイドイットマム 船橋12/25良 1000m-66.3 秒 800m-51.7 秒 600m-38.2 秒 ■ツーシャドー 浦和12/23良 1000m-66.6 秒 800m-50.5 秒 600m-36.7 秒 ■サダムスキャット 船橋12/25良 1000m-63.8秒 800m-49.1秒 600m-36.7秒 ■ラブラブパイロ 小林12/25良 1000m-67.5 秒 800m-51.5 秒 600m-37.7 秒 -
高橋華代子のレースレポート
南関競馬リポーター たかはしかよこ ブログ南関魂などを更新中
<第17回 東京シンデレラマイル(SIII)>
優勝インタビュー動画はこちら
12月30日に大井競馬場で行われた東京シンデレラマイル。南関東所属の牝馬16頭が熱戦を繰り広げました。
断然の1番人気は浦和のスピーディキック。2023年は『挑戦の年』として、ダートグレード競走でJRA勢と対戦し続けました。フェブラリーS、かしわ記念、スパーキングレディーC、レディスプレリュード、JBCレディスクラシック。惜しくも勝つことはできませんでしたが、強豪馬たちとも高いレベルで戦い続けてきました。
そんなスピーディキックが1年ぶりに南関東同士の戦い。自身初となる57キロを背負いましたが、力の違いを見せつけました。
道中は馬群の10番手付近を追走し、3~4コーナーでポジションを上げていきました。4コーナーで大きく外に弾かれる不利を受けましたが、それを物ともせず抜群の反応で先頭へ。最後は後方から猛追してきたラブラブパイロをクビ差退けました。連覇達成で、重賞9勝目。勝ちタイムは1600m1分43秒6(良)でした。2着がラブラブパイロ。3着も脚を伸ばした12番人気サルサレイアでした。
スピーディキックとコンビを組む御神本訓史騎手は「スタートもうまく出てくれて、道中もいい感じ。頭数が多いぶん進路を選びながらの騎乗でした。(不利を受けたところについては)気持ちが切れる馬も多いと思いますが、強くなっていると思います。力は上ですしね」とコメント。
今回は過去最高体重(+7キロの487キロ)だったことについて「追い切りの動画を見ても動いているし、カイバも食べていたと言うし、乗った感じでも今までで一番いいように思いました。パワーだったり。充実した、実り切った感じです」と褒めていました。
なお、スピーディキックはレース中に左脚を負傷。しかし、大事には至らなかったそうで不幸中の幸いでした。5歳になる2024年も現役続行。藤原智行調教師は今後について「この仔は1マイルがいいですね。レモンポップにもフェブラリーSでは1秒差。この仔の持ち味を生かせるように今後の予定は決めたいと思います」と話していました。
<他陣営のコメント>
2着 ラブラブパイロ 西啓太騎手
「3コーナーで加速するところで外に弾かれる形になり、そのロスは大きいですね。心残りはあります。根本は1800mから2000mがいい馬。ベストな条件ではない中で、スピーディキックにあそこまでつめられたのは、すごい収穫でした。どこかで大きいところを取らせてあげたいです」
3着 サルサレイア 森泰斗騎手
「かなり前がハイペース。展開に乗じましたが、最後はいい脚を使ってくれました。脚質的には他力本願なところはありますが、今後も展開が向いてくれればチャンスはありそうです」
4着 サブルドール 笹川翼騎手
「序盤の位置取りは想定内でしたが、久々の右回りに戸惑いを見せていました。馬自身は最後まで懸命に走ってくれています。メンタルが強くなってきていますし、確実に力をつけていますね」
5着 セパヌイール 矢野貴之騎手
「直線で寄られてひるみました。それがなかったら3着はあったかなと思います。ラストランを無事に終えることができて良かったです」*引退し、繁殖入りです。お疲れ様でした!
6着 メイドイットマム 本橋孝太騎手
「ベストは1800mくらいだと思いますが、久しぶりの1600mやいきなりの古馬とのペースに戸惑っていたのかな。いつもはコーナーで進まない馬ですが、今日は向正面に入る3コーナー手前から促していくような感じでした」
7着 ツーシャドー 和田譲治騎手
「先行争いが激しく、ペースが流れました。外から来られたので動かされたぶん、最後は先頭に立ちましたが手応えはなくなりました」
8着 ノーブルシルエット 桑村真明騎手
「勢いに乗りかけたところでの接触だったので、もうちょっとスムーズな競馬をさせてあげたかったですね。3、4コーナーの上がり方が良く、そのタイミングでの接触だったので残念です」
9着 サダムスキャット 笠野雄大騎手
「いいポジションを取れて、道中もいい手応えで回れましたが、最後は甘くなってしまいました」
10着 サーフズアップ 落合玄太騎手
「3、4コーナーで上がっていって感じはいいなぁと思いましたが、4コーナーで不利を受けて、嫌気を差してやめてしまった感じです」
11着 パワースレイヴ 菅原涼太騎手
「状態は良かったです。外から並ばれてしまい、苦しい展開になってしまいました。まだまだ成長してくる仔だと思うので、これからとても楽しみです」
12着 ラビュリントス 岩橋勇二騎手
「逃げたのは指示通りです。ただ、周りも速く、出していったぶん、行きたがりました。3コーナーでプレッシャーがかかった時に少し手応えがなくなりました。1400mくらいの方が、もっと良さそうですね」
13着 フラテルニテ 的場文男騎手
「ペースが速く、後ろの馬の方が有利になりましたが、この馬は前に行って持ち味の生きる馬なので」
14着 ラムリケティ 吉井章騎手
「小柄な馬(385キロ)ですが、あのレベルでレースができたので、いい経験になりました。馬はよく頑張ってくれていると思います」
15着 グランパラディーゾ 本田正重騎手
「状態は良かったですが、返し馬からテンションが高く、レースでも内へササりっぱなしでした」*引退し、繁殖入りです。お疲れ様でした!
16着 レディオスター 木間塚龍馬騎手
「スンナリと前に行けるようになりました。終いはどうしてもハミを取ってくれず抜けてしまうところはありますが、またどこかでいい結果を出したいです。これから良くなっていきそうです」
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回数 施行年 馬名 性・年齢 騎手 17 令5 スピーディキック 牝4 御神本 訓史 16 4 スピーディキック 牝3 御神本 訓史 15 3 ダノンレジーナ 牝5 本橋 孝太 14 2 ダノンレジーナ 牝4 本橋 孝太 13 令元 ローレライ 牝5 本田 正重 12 平30 ラーゴブルー 牝4 御神本 訓史 11 29 ニシノラピート 牝6 的場 文男 10 28 トーセンセラヴィ 牝5 森 泰斗 9 27 ブルーチッパー 牝5 森 泰斗 8 26 ノットオーソリティ 牝3 御神本 訓史 7 25 ビタースウィート 牝6 佐藤 博紀 6 24 ミヤサンキューティ 牝4 真島 大輔 5 23 テイエムヨカドー 牝7 山田 信大 4 22 ザッハーマイン 牝5 的場 文男 3 21 パノラマビューティ 牝7 張田 京 2 20 ミスジョーカー 牝5 本橋 孝太 1 19 ベルモントノーヴァ 牝6 石崎 駿