分析レポート
Analysis Report
第62回
大井記念(SII)
2017年05月24日(水) 20:10発走

大井記念は、馬齢別や負担重量別の成績が興味深い!
- 第52回(平成19年)から第58回(平成25年)は大井ダ2600mで実施
- 第59回(平成26年)から第61回(平成28年)は大井ダ2000mで実施
- 第59回(平成26年)以降は1~2着馬に帝王賞への優先出走権を付与
- 記録は平成29年4月23日時点
単勝1番人気馬はそれなりに好成績だが……

過去10年の優勝馬10頭中、過半数の6頭は単勝人気順が「1番人気」だった。連対率も70.0%に達しており、もっとも前評判の高い馬はそれなりに信頼できるレースと言っていいだろう。ただし、単勝「2番人気」だった馬と単勝「3番人気」だった馬は優勝例がなく、単勝「2番人気」だった馬は3着内率も20.0%にとどまっている。上位人気馬だけでなく、前評判が低い馬にも注目しておいた方が良さそうだ。
どちらかと言えば内寄りの枠に入った馬が優勢

枠番別成績を見ると、勝率が10%以上なのは「1枠」と「2枠」だけだった。一方、連対率が10%未満なのは「5枠」と「6枠」と「7枠」だけ、3着内率が20%未満だったのも同じく「5枠」と「6枠」と「7枠」だけである。どちらかと言えば内枠有利なレースと言えるだろう。
ちなみに、大井ダ2000mで施行されるようになった第59回以降の3回のみを集計対象とすると、1~3枠の馬は[2-1-1-13](3着内率23.5%)、4~6枠の馬は[0-0-1-16](同5.9%)、7~8枠の馬は[1-2-1-7](同36.4%)だった。施行コース変更後の傾向からは「極端な内外枠に入った馬が優勢」と言えそうだ。
近年は特に「6歳」の馬が強い

馬齢別成績を見ると、勝率、連対率、3着内率とも「6歳」の馬がトップだった。ちなみに、第57回以降の5回のみを集計対象とすると、5歳以下の馬が[0-0-1-15](3着内率6.3%)、7歳以上の馬が[1-1-2-39](同9.3%)とそれぞれ低調な数字にとどまっている一方で、6歳の馬は[4-4-2-8](同55.6%)と非常に堅実だ。今年も「6歳」の馬が出走してきたらぜひ注目してみたい。
重い負担重量を課された実績馬は信頼できる

大井記念は所属するクラスや過去の戦績などに応じた負担重量が設定されている別定競走であり、おおむね実績のある馬ほど負担重量は重くなる。その負担重量別成績を見ると、勝率と連対率がもっとも高いのは「57kg」の馬、3着内率がもっとも高いのは「58kg」の馬だった。例外的な決着となった年も少なくはないが、基本的には重い負担重量を課される馬ほど信頼できるレースと言っていいだろう。
ブリリアントカップを経由してきた馬に注目

過去10年の3着以内馬30頭中10頭は“同年のブリリアントカップ”に出走していた馬である。なお“同年のブリリアントカップ”で「9着以下、競走中止」だった馬は3着以内となった例がないものの、「8着以内」だった馬は3着内率31.3%と優秀な成績を収めていた。施行条件は大井記念、ブリリアントカップともここ10年の間に変更されているが、この傾向には大きな変化がないので、今年もぜひ注目してみたい。
ダイオライト記念で善戦した馬は堅実

過去10年の3着以内馬30頭中10頭は“同年のダイオライト記念”に出走していた馬である。なお“同年のダイオライト記念”で「9着以下」だった馬は3着以内となった例がないものの、「8着以内」だった馬は3着内率50.0%と非常に堅実だ。比較的近い時期に施行されるダートグレード競走のJpnⅡなので、今年もこのレースを経由してきた馬はしっかりとマークしておくべきだろう。