重賞レース

第31回 東京スプリント(JpnIII)

  • 2020年4月8日(水)
  • 20:05発走
第31回優勝馬:ジャスティン号

秋の東京盃(JpnII)と並ぶ1,200mの交流競走です。前身の東京シティ盃から2009年に名称変更とともに、ダートグレード競走へ格上げされました。昨年は船橋所属のキタサンミカヅキが、南関東勢では名称変更後、初となる勝利を挙げました。
<上位2頭(地方所属馬に限る)にかしわ記念、上位2頭以内の南関東所属最先着馬1頭にさきたま杯の優先出走権を付与>

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    <第31回 東京スプリント(JpnIII)>
    (3月30日現在)

    コパノキッキング
    カペラS連覇を飾り、昨年の根岸Sと東京盃でも勝利を飾るなど、短距離界主役の1頭。今回は藤田菜七子騎手が騎乗予定で、昨年2着のリベンジになりますか?!

    ヤマニンアンプリメ
    昨年のJBCレディスクラシック優勝馬で、クラスターカップと北海道スプリントカップも制し、牡馬たちをも一蹴。今回は約5か月ぶりの実戦で大井は初コース。

    ブルドッグボス
    昨年は地元のJBCスプリントなどを優勝し、NARグランプリ年度代表馬をはじめ3部門を獲得。一時は中央へ移籍しましたが、再び浦和へ帰っての初戦を迎えます。

    ノブワイルド
    オーバルスプリント連覇を飾るなど、昨年は重賞3連勝。敗れたレースも力のある所は示してきました。自分の形に持ち込みどれだけ粘れるか。リフレッシュ放牧明け。

    サブノジュニア
    大井にゆかり深い生え抜き馬。2年前の東京スプリントは重賞キャリアも浅い中で、勝ち馬から0.5秒差の4着でした。悲願のタイトルは、得意のこの舞台で!!!

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    <第31回 東京スプリント(JpnIII)>

    (4月6日現在)

    調教インタビュー動画・調教追い切り動画はこちら

    ■ブルドッグボス
    *浦和 小久保智 厩舎 牡8歳
    *成績 38戦12勝2着7回
    *重賞タイトル
     ゴールドカップ(SII)(2019)
     JBCスプリント(JpnI)(2019)
     クラスターカップ(JpnIII)(2017)
    *詳細データ[ → ]
    *調教タイム[ → ]

     昨年は御神本訓史騎手とのコンビでJBCスプリントを制し、浦和所属馬として初のJBC競走を優勝する快挙を成し遂げました。その後のゴールドカップも格の違いを見せつける完勝。ゴール前に測ったかのように差し切る姿は、この馬の真骨頂。

     昨年のNARグランプリ年度代表馬など3部門を獲得。ブルドッグボスの活躍をなくしては語れない年になりました。

     その後は中央所属としてフェブラリーSに出走し13着でしたが、再び浦和所属馬に。一度は野田トレセンに帰ってきましたが、慣れ親しんだ福島県のテンコー・トレーニングセンターで調整を行い、再び帰厩しました。

     「帰厩後も変わらない様子で順調に追い切りはこなせました。他馬より斤量が重いのは気になりますが(58キロ)、ボス自身の力は出せる状態だと思います」(小久保智調教師)。

     東京スプリントが行われる大井・1200mはこの馬の力を最も発揮しやすい舞台と言っても過言ではなく、ここはどんな強さを見せるでしょうか。

    ■サブノジュニア
    *大井 堀千亜樹 厩舎(小林) 牡6歳
    *成績 30戦8勝2着8回
    *詳細データ[ → ]
    *調教タイム[ → ]

     最近の南関東重賞戦線は南関東にゆかり深い馬たちの活躍が続いています。サブノジュニアも、母と祖母が大井で走ってきた非常にゆかり深い血統です。ここまでのサブノジュニアは惜しくもタイトルを手にしていませんが、力は十分に示してきているだけに、もう一歩。

     前走のフジノウェーブ記念は1番人気に推されましたが僅差の4着でした。「スローでも外を回りながら最後は伸びてくれているので、内容的には一番強い競馬をしてくれたと思います。1200mの方がより切れますね」と、騎乗した矢野貴之騎手。

     この東京スプリントは2年前にも挑戦し、のちにJBCスプリントを勝つグレイスフルリープに0.5秒差の4着。あれからキャリアを積んできました。

     「あの頃よりも集中して走れるようになりました。前は追い切りも動かない馬でしたが、今は気分よく走らせるように心がけて、今回は最後の直線に入った時に重心が低くなったと思ったら、時計を見てびっくりしました。ロスなく終いにかける競馬ができればチャンスは十分にあると思います」(堀千亜樹調教師)。

    ■キャンドルグラス
    *船橋 川島正一 厩舎 牡6歳
    *成績 30戦11勝2着3回
    *重賞タイトル
     船橋記念(SIII)(2020)
    *詳細データ[ → ]
    *調教タイム[ → ]

     キャンドルグラスは3歳時に羽田盃3着になるなどクラシック戦線にも出走してきた馬ですが、その後は短距離戦線へ。そこでも好走をしてきましたが惜しくもタイトルは逃してきただけに、今年の船橋記念を6歳で重賞初制覇を飾ったシーンは待望の瞬間でした。

     前走は1000mから1400mに距離を延ばして、フジノウェーブ記念に出走しましたが、道中は5番手から進めるも、最後は伸びきれずに8着でした。

     この大井・1200m戦はダートグレード競走でも好走してきた舞台で巻き返しを期待したいところ。

     「前走は状態もよかったから期待はしていましたが、がっかりの結果でしたね。自分の時計では走っていますが、もっと走れていいです。この中間も変わらずに調整はできています。もまれるのはよくないように思うので、気分よく走ってくれれば」(川島正一調教師)。

    <中央馬の顔ぶれ>

    ■コパノキッキング
    *JRA 村山明 厩舎 セ5歳
    *成績 16戦9勝2着4回
    *重賞タイトル
     カペラS(GIII)(2018・2019)
     東京盃(JpnII)(2019)
     根岸S(GIII)(2019)
    *詳細データ[ → ]
    *調教タイム[ → ]

     昨年の東京盃を優勝するなど、ダート重賞通算4勝。昨年の東京スプリントは惜しくもキタサンミカヅキに敗れ、ここはリベンジの一戦。鞍上は藤田菜七子騎手。

    ■ジャスティン
    *JRA 矢作芳人 厩舎 牡4歳
    *成績 15戦5勝2着2回
    *詳細データ[ → ]
    *調教タイム[ → ]

     芝とダートで通算5勝。前走の千葉S(中山・ダート1200m)は3番手からの鮮やかな差し切り勝ち。重賞初挑戦!坂井英光調教師の息子・瑠星騎手が騎乗します。

    ■ノボバカラ
    *JRA 森秀行 厩舎 牡8歳
    *成績 48戦8勝2着5回
    *重賞タイトル
     カペラS(GIII)(2016)
     プロキオンS(GIII)(2016)
     かきつばた記念(JpnIII)(2016)
    *詳細データ[ → ]
    *調教タイム[ → ]

     2歳から8歳まで息の長い走りが続き、カペラSやプロキオンSなど重賞タイトルは3勝。最近はもう少しの成績が続いているだけにきっかけをつかみたいところ。

    ■ヤマニンアンプリメ
    *JRA 長谷川浩大 厩舎 牝6歳
    *成績 29戦9勝2着4回
    *重賞タイトル
     JBCレディスクラシック(JpnI)(2019)
     クラスターカップ(JpnIII)(2019)
     北海道スプリントカップ(JpnIII)(2019)
    *詳細データ[ → ]
    *調教タイム[ → ]

     昨年のJBCレディスクラシックを完勝したヤマニンアンプリメが、大井競馬場に初登場。牡馬に混じってどんな走りを見せるのでしょうか。約5か月ぶりの実戦。

    *東京スプリントの情報は、南関魂でもお伝えしていきます!

    第31回 東京スプリント(JpnIII)直前情報 調教タイム (協力:日本競馬新聞協会)

    ■ブルドックボス
    浦和4/3良 1000m-66.4秒 800m-50.6秒 600m-37.1秒 馬なり
    ■サブノジュニア
    小林4/3重 1000m-66.1秒 800m-48.9秒 600m-35.0秒 強め
    ■キャンドルグラス
    船橋4/4稍重 1000m-65.9秒 800m-50.5秒 600m-37.2秒 馬なり
    ■コパノキッキング
    栗東4/5CW良 1000m-66.8秒 800m-51.9秒 600m-38.7秒 200m-12.1秒 G前強
    ■ジャスティン
    栗東4/4坂路 800m-55.8秒 600m-40.2秒 200m-12.4秒 馬なり
    ■ノボバカラ
    栗東4/5坂路 800m-54秒 600m-38.6秒 200m-12.8秒 一杯追
    ■ヤマニンアンプリメ
    栗東4/5坂路 800m-57.2秒 600m-41.7秒 200m-12.3秒 末一杯追
  • 高橋華代子のレースレポート

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    <第31回 東京スプリント(JpnIII)>

    優勝インタビュー動画はこちら

     新年度のトゥインクルレースが始まり、二夜連続の豪華な重賞が、引き続き無観客競馬として実施されました。電撃の6ハロン戦で競う東京スプリントには、藤田菜七子騎手騎乗のコパノキッキングや武豊騎手とコンビを組むヤマニンアンプリメ、御神本訓史騎手が再び手綱を取ったブルドッグボスなど、ネームバリューたっぷりな面々が参戦。

     そこに、ダート短距離界の新星が登場!坂井瑠星騎手がエスコートした3番人気ジャスティン(中央・矢作芳人厩舎)が逃げ切り勝ちを収めました。スタートは少し躓き加減に出たものの、すぐに盛り返して先手を取ると、終始スピード感あふれる走り。勝ちタイムは1200m1分10秒9(良)。

     「枠もよかったので、ゲートだけ無事に出てくれれば、いい競馬はできると思っていたので期待通りに走ってくれました。スタートして一歩目は少し躓きながらでしたが、そこからの二の脚がとても良くて前に楽に行くことができました」(坂井騎手)。

     2着にはサブノジュニア、3着がキャンドルグラス、4着にはブルドッグボスと、南関東勢3頭が掲示板に入りました。

     ジャスティンはオルフェーヴル産駒の4歳牡馬。前走は千葉Sを優勝して初のオープン勝ちを収めると、今度は一気にタイトルホルダーの仲間入りを果たしました。「元々潜在能力はあったのですが、気性面が少し妨げていたので、それが徐々に大人になってきたくれたことがこの成績につながっていると感じています」と矢作調教師。

     秋は東京盃からJBCスプリントというローテーションでGI獲りを目指すそうです。

     鞍上の坂井騎手は、大井の坂井英光調教師の息子さんとしても有名ですね。「小さい頃から遊びに来ていた大井競馬場で重賞を勝つのはひとつの夢だったので、それを叶えることができてうれしいです」(坂井騎手)。故郷とも言える大井競馬場での初めての重賞制覇。

     口取りには、矢作調教師の計らいで、坂井調教師の姿もありました。

     「(口取りは)馬には携わっていないので最初はお断りしましたが、『ダメだ、入れ』って、矢作調教師からそこまで言って頂いたので。瑠星には『おめでとう』と伝えたら、『ありがとう。うれしい』っていう感じで言っていました。本人もうれしかったでしょうし、JRAで重賞を初めて勝った時とはまた違う思いはありました。

     瑠星はまだまだ課題の方が大きいですが、その分、伸びしろもあると思うので。結果がついて回る世界ですが、それが結果的に一番上じゃなくても、自分でこだわりを持って、周りに感謝して、ずっと馬を好きで、頑張って欲しいです」(坂井調教師)。



     なお、地方の最先着は2着に入った矢野貴之騎手騎乗のサブノジュニア(大井・堀千亜樹厩舎)でした。4番手から脚を伸ばしてくる内容で、逃げたジャスティンに0.2秒差まで詰め寄りました。タイムは1分11秒1(良)。

     「理想的な位置を取れて、この馬の力を出せました。1200mだと切れるので、1200mの馬だと思います。前残りの馬場だったので、少し運はありませんでした。交流でも十分に通用する馬だと思います」(矢野騎手)。
     
     母も祖母も大井で走ってきたゆかり深い血統のサブノジュニア。惜しくも重賞勝ちはありませんが、交流レベルにある馬であることは十分に示してくれています。今後はJBCスプリントを大目標にローテーションを組んでいくそうで、秋の大舞台も夢じゃない!!!と、期待がふくらむ内容でした。



    <他陣営のコメント>

    3着 キャンドルグラス 笹川翼騎手
    「スタートは良くて理想的な競馬ができてよかったです。最後はバテた感じになりましたが、一線級を相手によく頑張ってくれました。着順も含めて満足で、良い内容で終わることができました」

    4着 ブルドッグボス 御神本訓史騎手
    「スタートも良かったし、いいところにつけられました。斤量58キロを背負っていたし、中央での疲れも少しあったのかなという感じです。次に向けてゆっくり進めていければと思います」

    5着 コパノキッキング 藤田菜七子騎手
    「自分のやりたい競馬はできましたが結果がついてこなかったです。終いで脚がなくなってしまった原因はわかりません。馬の状態は悪くなさそうでしたが噛み合わなかったです。馬のテンション自体が上がりすぎたり、闘争心がないというようなことはありませんでした」

    8着 ヤマニンアンプリメ 武豊騎手
    「乾いたダートも休み明けもよくなかったです」

    *鼻出血発症。

    <JRAの無観客競馬続行を受けて>
    「改めて気が引き締まる思いです。このような状況の中で競馬の役割というのを果たしたいです。国民の娯楽として、困難な状況の中で社会に貢献し、こういう事態の中で競馬の力をみせていかなければならないです。

    イベントが中止や自粛となっている中での競馬続行なので、その意味を受け止め、ジョッキーとしていいレースを提供していこうとジョッキー同士でも話をしています。皆さんに自宅でも楽しんで頂けるよういいレースをしていきたいです」
  • 回数 施行年 馬名 性・年齢 騎手
    31 令2 ジャスティン 牡4 坂井 瑠星
    30 平31 キタサンミカヅキ 牡9 森 泰斗
    29 30 グレイスフルリープ 牡8 武 豊
    28 29 キタサンサジン 牡5 内田 博幸
    27 28 コーリンベリー 牝5 松山 弘平
    26 27 ダノンレジェンド 牡5 丸田 恭介
    25 26 ノーザンリバー 牡6 蛯名 正義
    24 25 ラブミーチャン 牝6 戸崎 圭太
    23 24 セイクリムズン 牡6 岩田 康誠
    22 23 セレスハント 牡6 福永 祐一
    21 22 スーニ 牡4 川田 将雅
    20 21 ゼンノパルテノン 牡7 内田 博幸
    19 21 フジノウェーブ 牡7 御神本 訓史
    18 20 ベルモントストーム 牡7 石崎 隆之
    17 19 フジノウェーブ 牡5 御神本 訓史
    16 18 ベルモントファラオ 牡7 御神本 訓史
    15 17 ブルーローレンス 牡4 的場 文男
    14 16 ブラウンシャトレー 牡7 張田 京
    13 15 ハタノアドニス 牡7 内田 博幸
    12 14 フレアリングマズル 牡4 的場 文男
    11 13 サプライズパワー 牡7 石崎 隆之
    10 12 アローセプテンバー 牡5 左海 誠二
    9 11 カガヤキローマン 牡6 森下 博
    8 10 セントリック 牡5 宮浦 正行
    7 9 アマゾンオペラ 牡6 石崎 隆之
    6 8 ヒカリルーファス 牡4 早田 秀治
    5 7 ブルーファミリー 牡5 早田 秀治
    4 6 ハナセール 牡6 高橋 三郎
    3 5 ウエルテンション 牡5 久保田 信之
    2 4 テツノヒリユウ 牡9 鷹見 浩
    1 3 ダイコウガルダン 牡6 早田 秀治