重賞レース

第53回 東京盃(JpnII)

  • 2019年10月2日(水)
  • 20:10発走
第53回優勝馬:コパノキッキング号

地方競馬では全国で初となる短距離重賞として、1967年に創設しました。1995年から全国交流レースとなり、現在はJRAや他地区のスプリンターたちが集結し自慢の快速を披露します。近年はJRA所属馬が優勢ですが、地方馬の健闘も光り、2017年、2018年は2年連続で地方所属馬が勝利を飾っています。11月の大一番、JBCスプリントの行方を占う意味でも大切な一戦です。
<優勝馬にJBCスプリントの優先出走権を付与>

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    <第53回 東京盃(JpnII)>
    (9月24日現在)

    グランドボヌール
    デビューから芝1400m戦を中心に5勝していますが、前走のサマーチャンピオンは久しぶりのダート戦&地方初コースの中でも優勝し、初タイトルを獲得したばかり。

    コパノキッキング
    根岸SとカペラSの重賞勝ち馬。ここ数戦はもう一歩の所で涙を呑んでいますが、力は十分に示しています。藤田菜七子騎手とのコンビに大きな注目が集まります!

    ヒザクリゲ
    3連勝で臨んだ前走のサマーチャンピオンは重賞初挑戦。優勝したグランドボヌールとタイム差なしの2着になり、惜しい競馬でしたが、重賞タイトルまでもう少し……。

    ブルドッグボス
    2年前のクラスターカップを勝ち、ダート界のトップホースたちとハイレベルな戦いを展開しながら、NARグランプリ最優秀短距離馬を受賞。得意の大井1200m戦。

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    <第53回 東京盃(JpnII)>

    (9月30日現在)

    調教インタビュー動画・調教追い切り動画はこちら

    ■ブルドッグボス
    *浦和 小久保智 厩舎 牡7歳
    *成績 34戦10勝2着6回
    *重賞タイトル
     クラスターカップ(JpnIII)(2017)
    *詳細データ[ → ]
    *調教タイム[ → ]

     NARグランプリ2017 4歳以上最優秀牡馬&最優秀短距離馬を受賞しているブルドッグボス。クラスターカップ優勝をはじめ、JBCスプリント(大井)3着、東京盃2着など、ダート界のトップホースたちと高いレベルで戦い続けてきました。脚部不安で長期休養に入っていたことや北海道へ移籍していた時期もありましたが、再び南関東へ復帰。

     9月12日に浦和競馬場で実施したさきたま杯に出走し、道中は7、8番手から進めていき、最後は6着でした。コンビを組んだ御神本訓史騎手は、「この馬にとって浦和コースは直線が短すぎますね」とレース後に振り返っていて、今回は好成績を残してきた大井1200mが舞台だけに、この馬の持ち味が発揮できるといいですね!!!

     「前回は帰ってきてまだトボけていた感じでしたが、一度使ったことで気持ちがピリッとしてきました。追い切りの反応のよさも戻ってきて期待できる状態にはあると思います」(小久保智調教師)。

    ■キャンドルグラス
    *船橋 川島正一 厩舎 牡5歳
    *成績 25戦9勝2着2回
    *詳細データ[ → ]
    *調教タイム[ → ]

     3歳時はクラシックレースに挑戦したこともありましたが、その後は距離適性を考慮して短距離路線へ。

     重賞勝ちはありませんが、昨年の東京盃は優勝したキタサンミカヅキから0.5秒差の5着、前走のアフター5スター賞はキタサンミカヅキにタイム差なしの2着、フジノウェーブ記念はキャプテンキングの2着になるなど、力のあるところは示しています。

     「(前走は)返し馬から素軽くて自信はありました。1年前に乗せて頂いた時よりもよくなっていたし、この馬はやっぱり走りますね。手前の替えない馬ですが、今日の感じなら替えなくても問題はなさそうです」(赤岡修次騎手)。

     この東京盃ももちろんのこと強敵ぞろいですが、最近の充実ぶりと安定感を考えると、ここはどんな走りを見せるのだろうと楽しみです。「まだ緩さはありますが、昨年よりも良化していると思います。前走よりも休み明け2戦目で状態は上げてきているし、絶好調ですよ!」(川島正一調教師)。

    ■ショコラブラン
    *大井 藤田輝信 厩舎 牡7歳
    *成績 38戦6勝2着9回
    *詳細データ[ → ]
    *調教タイム[ → ]

     中央時代から重賞勝ちはありませんが、高いレベルで走り続けるショコラブラン。父がクロフネ、祖母はスキーパラダイス、芦毛でも真っ白いルックスが目を引きます。

     藤田輝信厩舎の外厩馬としてミッドウェイファームで調整を続けていますが、この2戦は北海道所属として走り、再び南関東の一員に。大井コースは今年の東京スプリント以来。持ち前のスピードを生かして3番手から進ましたが、最後は手応えの割には伸びきれず、優勝したキタサンミカヅキから0.2秒差の4着でした。

     コンビを組んだ戸崎圭太騎手は、「追い出すところからは手応えもよかったので、『これはいける!』って思いましたが、昔から追ってからのもどかしさがある馬なので、気難しさが出ましたね」と振り返っていました。自分の力を出して走れた時はどんなパフォーマンスを見せるのでしょうか。(今回はここ数戦手綱を取っている吉原寛人騎手騎乗)。

     「ここまで順調に進めることができました。いつも最後のコーナーまでは勝つ勢いなんですが直線で脚色が一緒になってしまうので、勝つには乗り難しい馬かもしれませんが、騎手に任せます」(藤田調教師)。

    <中央馬の顔ぶれ>

    ■グランドボヌール
    *JRA 鈴木孝志 厩舎 牡5歳
    *成績 24戦6勝2着1回
    *重賞タイトル
     サマーチャンピオン(JpnIII)(2019)
    *詳細データ[ → ]
    *調教タイム[ → ]

     芝を中心に走ってきた馬ですが、前走のサマーチャンピオンは久しぶりのダート&地方初コース。4、5番手から早め先頭に立って押し切り、初タイトルを獲得。

    ■コパノキッキング
    *JRA 村山明 厩舎 セ4歳
    *成績 12戦7勝2着2回
    *重賞タイトル
     根岸S(GIII)(2019)
     カペラS(GIII)(2018)
    *詳細データ[ → ]
    *調教タイム[ → ]

     カペラSと根岸Sの重賞ウイナー。3走前から藤田菜七子騎手とのコンビで注目を集めていて、藤田騎手にとっても重賞初制覇のシーンが熱望されています。

    ■サクセスエナジー
    *JRA 北出成人 厩舎 牡5歳
    *成績 21戦8勝2着3回
    *重賞タイトル
     黒船賞(JpnIII)(2019)
     さきたま杯(JpnII)(2018)
     かきつばた記念(JpnIII)(2018)
    *詳細データ[ → ]
    *調教タイム[ → ]

     南関東で走ったサクセスアイニーの初仔。昨年のさきたま杯など3つのタイトルホルダーです。昨年の東京盃は7着でしたが、巻き返すことはできるでしょうか。

    ■ニホンピロタイド
    *JRA 大橋勇樹 厩舎 牡4歳
    *成績 11戦4勝2着2回
    *詳細データ[ → ]
    *調教タイム[ → ]

     デビュー2戦目できさらぎ賞(10着)に出走したこともありますが、現在ではダート戦を中心に安定感のある走りが続いています。ダートでは初重賞&地方初コース。

    ■ヒザクリゲ
    *JRA 牧浦充徳 厩舎 牝4歳
    *成績 11戦4勝2着1回
    *詳細データ[ → ]
    *調教タイム[ → ]

     3連勝で臨んだ前走のサマーチャンピオンは、重賞初挑戦でしたが2着。最後は大外から伸びてきて、優勝したグランドボヌールをハナ差まで追い詰めました。

    *東京盃の情報は、南関魂でもお伝えしていきます!

    第53回 東京盃(JpnII)直前情報 調教タイム (協力:日本競馬新聞協会)

    ■ブルドッグボス
    浦和9/26本馬場良 800m-51.4秒 600m-37.4秒 強めに
    ■キャンドルグラス
    船橋9/28右良 1000m-65.6秒 800m-51.1秒 600m-38.1秒 馬なり
    ■ショコラブラン
    牧場9/28坂路 600m-37.7秒 200m-12.2秒 強めに
    ■グランドボヌール
    栗東9/26坂路 800m-52.7秒 600m-38.9秒 200m-12.4秒 末一杯追
    ■コパノキッキング
    栗東9/25CW良 1000m-73.3秒 800m-56.1秒 600m-40.5秒 200m-12.1秒 馬なり
    ■サクセスエナジー
    栗東9/29坂路 800m-54.3秒 600m-38.9秒 200m-12.4秒 馬なり
    ■ニホンピロタイド
    栗東9/25CW良 1200m-88.0秒 1000m-71.1秒 800m-56.2秒 600m-41.3秒 200m-13.2秒 馬なり
    ■ヒザクリゲ
    栗東9/29坂路 800m-58.4秒 600m-42.9秒 200m-13.0秒 馬なり
  • 高橋華代子のレースレポート

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    <第53回 東京盃(JpnII)>

    優勝インタビュー動画はこちら

     11月4日に浦和競馬場では悲願のJBC競走が行われます。そのスプリント競走に向けても非常に重要な位置づけの東京盃に、全国からスピード自慢たちが集まりました。

     今年の主役は何と言っても、コパノキッキング(中央・村山明厩舎)と藤田菜七子騎手。藤田騎手にとっては重賞初制覇がかかっていたため、その記念すべき瞬間に立ち会いたいと、すでに前夜から正門に並ぶファンもいたそうで、当日は1レース前からいつも以上のお客様でにぎわいました。

     この東京盃という舞台で、断然の1.5倍の1番人気に推されていたコパノキッキングを、見事エスコートして勝利を収めた藤田騎手。コパノキッキングにとっては3つ目のタイトルを獲得。藤田騎手にとっては念願の重賞初勝利で、女性騎手初のダートグレード競走制覇。

     「どういう乗り方をするかは最後の最後まで悩みましたが、返し馬から馬の状態もすごくよかったですし、これならゲートも出てくれるはずだと感じていたので、ゲートから出たら行こうと思いました」(藤田騎手)。

     好スタートを切ったコパノキッキングは内枠からグイグイと先頭に立つと、そのまま軽快に逃げていきました。徐々に後続馬たちとの差を広げていき、2着のブルドッグボスに4馬身差をつける完勝。勝ちタイムは1200m1分10秒7(良)で、この5年で最も速いタイムで駆けました。

     「スピードのある馬ですし、いいリズムで競馬ができたと思います。大井の直線がこんなに長く感じたことは初めてでした。コパノキッキングが頑張ってくれたお陰で勝つことができましたが、今はすごくホッとした気持ちとうれしい気持ちです。

     続けて乗せて頂いたオーナーさんや調教師の先生、厩務員さん、たくさんの方々に感謝しています。今後も一鞍一鞍大事に乗って、次の1勝を目指して頑張っていきます」。

     今後はもちろんのことJBC競走は視野に入ってくるでしょう。人馬ともに初のG1制覇を目指して、当日の浦和競馬場がどんな盛り上がりを見せるのか今から待ち遠しいです。



     一方、地方馬最先着は御神本訓史騎手が手綱を取った7番人気ブルドッグボス(浦和・御神本訓史騎手)でした。

     ブルドッグボスはNARグランプリ2017 4歳以上最優秀牡馬&最優秀短距離馬受賞馬。クラスターカップ優勝をはじめ、JBCスプリント(大井)3着や東京盃2着など、ダート界のトップホースたちと戦ってきました。脚部不安で長期休養に入っていたことや北海道へ移籍していた時期もありましたが、今回は南関東へ帰ってきて2戦目。

     前走のオーバルスプリントは浦和競馬場の直線はこの馬にとっては短く持ち味を発揮できずに6着に終わりましたが、この大井1200mは力を発揮してきた舞台。道中は8番手付近を追走し、最後はメンバー中最速の36秒2の脚を繰り出して2着でした。

     「返し馬からすごく状態はよかったですし、大井の1200m戦は合いますね。砂が深くて直線の長い方が持ち味は生きると思います。まだ7歳で若いですし底力のある馬なので、脚元が順調ならこれからも楽しみですね。今日は相手も強かったですし時計が物語っています」(御神本騎手)。



    <他陣営のコメント>

    3着 サクセスエナジー 松山弘平騎手
    「今日は集中して走れていたので、いい形の競馬ができました。勝った馬も強かったですし、1400mの方がレースはしやすいと思います。次は巻き返したいです」

    4着 ショコラブラン 吉原寛人騎手
    「今までもそうなのですが、4コーナーまでは勝ち負けできるなという手応えで、今日もコパノに並べるまで行けそうだなという雰囲気まであったのですが、直線を向いた瞬間に(手応えが)なくなってしまいます。耳を絞って反抗するというか、それまでのハミの取り方が一変しちゃうので難しいです。状態自体はすごくよさそうで、動きもキレもよかったのですが……」

    5着 キャンドルグラス 赤岡修次騎手
    「中央の馬が入ってペースが速くなると、どうしてもついていかなくてはならないので終いが甘くなります。ちょっとためが利いた方がいいですし、時計的には走ってくれています」

    6着 ニホンピロタイド 幸英明騎手
    「初めてのナイター競馬でスタートはうまく出せなかったのですが、他の馬たちも速かったです。いい経験にはなったと思うので生かして次に期待したいです」

    7着 マッチレスヒーロー 的場文男騎手
    「この相手だったし、現状の力は出していると思います」

    8着 ヒザクリゲ 横山典弘騎手
    「よく頑張ってくれました」

    9着 クルセイズスピリツ 山崎誠士騎手
    「自分の競馬はできてスピードのあるところは見せられました。時計が速いので4コーナーでは一杯になってしまいました。これからも短距離ならいい競馬はできると思います」

    10着 グランドボヌール 和田竜二騎手
    「バランスを崩してしまって、馬も気にして砂を被りだしたら嫌がっていました。いい馬ですし、スムーズにできれば見劣らないと思います」

    11着 ゴーディー
    メンバー中最年長の11歳馬。安藤洋一騎手を背に、中団後方から最後まで食らいつきました。

    12着 ポッドギル 笹川翼騎手
    「休み明けですがしっかりついていけて反応もできたので、自己条件なら巻き返せます」

    13着 イノデライト 張田昂騎手
    「スタートは完璧で積極的に行こうと思ったのですが、その後がついていけませんでした。自己条件なら」

    14着 エイシンユニコーン 東原悠善騎手
    「相手が強かったので離れずについていけてよかったです。馬は頑張ってくれました」

    15着 マイネルルークス 松﨑正泰騎手
    「相手は強かったですが馬は頑張って走ってくれたと思います」
  • 回数 施行年 馬名 性・年齢 騎手
    53 令元 コパノキッキング セ4 藤田 菜七子
    52 平30 キタサンミカヅキ 牡8 森 泰斗
    51 29 キタサンミカヅキ 牡7 繁田 健一
    50 28 ドリームバレンチノ 牡9 岩田 康誠
    49 27 ダノンレジェンド 牡5 M.デムーロ
    48 26 ノーザンリバー 牡6 蛯名 正義
    47 25 タイセイレジェンド 牡6 内田 博幸
    46 24 ラブミーチャン 牝5 濱口 楠彦
    45 23 スーニ 牡5 川田 将雅
    44 22 サマーウインド 牡5 藤岡 佑介
    43 21 バンブーエール 牡6 松岡 正海
    42 20 フジノウェーブ 牡6 御神本 訓史
    41 19 リミットレスビッド 牡8 内田 博幸
    40 18 リミットレスビッド 牡7 岩田 康誠
    39 17 アグネスジェダイ 牡3 小牧 太
    38 16 マイネルセレクト 牡5 武 豊
    37 15 ハタノアドニス 牡7 内田 博幸
    36 14 アインアイン 牝5 市村 誠
    35 13 ノボジャック 牡4 蛯名 正義
    34 12 ベラミロード 牝4 内田 利雄
    33 11 サカモトデュラブ 牡6 阿部 英俊
    32 10 カガヤキローマン 牡5 森下 博
    31 9 カガヤキローマン 牡4 石崎 隆之
    30 8 トキオクラフティー 牝3 横山 典弘
    29 7 サクラハイスピード 牡7 佐藤 隆
    28 6 サクラハイスピード 牡6 佐藤 隆
    27 5 ハナセール 牡5 高橋 三郎
    26 4 ナイキゴージャス 牡3 的場 文男
    25 3 テツノヒリユウ 牡8 鷹見 浩
    24 2 ヒロツルチカラ 牡3 的場 文男
    23 平元 ジングウブレーブ 牡4 鈴木 啓之
    22 昭63 イーグルシヤトー 牝5 堀 千亜樹
    21 62 テツノヒリユウ 牡4 秋吉 和美
    20 61 ハナキオー 牡3 堀 千亜樹
    19 60 マルゼンスター 牡5 高橋 三郎
    18 59 スズユウ 牡6 石川 綱夫
    17 58 スズユウ 牡5 石川 綱夫
    16 57 レイクルイーズ 牝3 山崎 尋美
    15 56 タイムリーヒツト 牡4 高橋 三郎
    14 55 カオルダケ 牝5 赤嶺 本浩
    13 54 エビチカラ 牡6 山田 秀太郎
    12 53 トドロキヒリユウ 牡4 岡部 盛雄
    11 52 トドロキヒリユウ 牡3 岡部 盛雄
    10 51 オリオンタイガー 牡4 佐藤 隆
    9 50 オサイチテユーダ 牝3 高橋 三郎
    8 49 イナリトウザイ 牝3 佐々木 竹見
    7 48 オーナーズタイフウ 牡5 佐々木 竹見
    6 47 ライトフアスト 牡4 日尾 米造
    5 46 オーナーズシユン 牡5 佐々木 竹見
    4 45 リユウトキツ 牡3 佐々木 吉郷
    3 44 ヤシマナシヨナル 牡5 福永 二三雄
    2 43 オリコ 牝5 佐々木 竹見
    1 42 アオイライコー 牡7 渥美 忠男