Café Americano

Café Americano vol.06

第6回 競馬の祭典・ブリーダーズカップ。日本国民、体感するべし!!!

あのお馬さんが快勝!

 残暑厳しいロサンゼルスは記録的な干ばつで水不足続き。そんな中でもお馬さんの飲み水、馬場への散水にも水は必要。水道局の方の苦労が忍ばれます・・・。さあ、日本は秋の気配がところどころに見え始めて、美味しい食べ物とお酒がマッチする季節になってきましたね!秋のビールのCMなどは、日本の旬な食べ物を見事に演出していて、あまり呑めない私でもついつい手を出したくなります。ひらひらと舞い落ちる紅葉が、小川に落ちてさらさらと流れていく・・・そんな風景を横目に、脂が乗り切った秋刀魚を炭火で焼いて・・・栄養をたっぷり詰め込んだ里芋を煮っころがしにして・・・ああ!日本ですね~!美味しいものと風流な景色。私はいつになったら、そんな秋を体験できるのでしょうか・・・。競馬ファンの皆さんのこれからは、新聞・テレビから目を離せず、競馬場へ向かう足取りが軽くなる時期。ウィークデーはTCKトゥインクルに行きたくて仕事が手につかず、週末はJRAに行きたくて家族会議になり・・・。競馬ファンの諸氏は、つらい時期を迎えますね。当社は秋の輸送シーズン。稼ぎどきになりますので、そういう意味でもつらい・・・いや、ウキウキな時期を迎えます。

 さて、前稿でお伝えした当社が輸送した2歳、ルックスザットキル。本年3月のバレッツトレーニングセールで購買されたこの馬は、お父さんがWildcat Heir。スプリント戦線を走りきった快速馬でしたが、それを再現するかのごとく、前稿にアップした直後の2歳新馬戦で、なんと2着のセイントパートナーに7馬身差をつけての見事な”圧逃”劇。2着と3着の差が10馬身ありましたから、まさに完勝と言っていいでしょう。当社オフィスもリプレイを見ながら、歓喜に包まれました。やっぱり自分たちが関わる馬が勝つのは嬉しいことです。今後はどの方向で進むのか不明でありますが、とりあえずは無事是名馬で。今年最後は全日本2歳優駿で圧勝して2歳ダートの頂点に立ってほしいと、個人的には願っています。

 当社が輸送に関わったお馬さんたち。一昔前には名馬・エーピーインディ、近年ではアジアエクスプレス、スーニなどなど、活躍馬が多く眠っているのがアメリカの競り。また、これから始まる11月のキーンランド&ファシグ・ティプトン繁殖セールは、イスラボニータの母・イスラコジーン、レッドスパーダの母・バービキャット等、多くの名繁殖牝馬を輩出してきたことでも有名です。米国のサラブレッド生産界は、今後も多くの名馬を輩出し続けることでしょう。

いよいよです。Breeders’ Cup Day。

 日本のみならず、海外競馬も佳境に入ってくるシーズン。皆さんおなじみの凱旋門賞を皮切りに、ブリーダーズカップ~香港国際競走と続き、チャンピオンホースの座を争います。日本の競馬ファン・関係者は、この時期どうしてもフランスに目を奪われがちですが、米国・ブリーダーズカップ(以下BC)も負けてはいません。毎年行われている開催日2日間で、行われるG1競走は13。特筆すべきは、そのレース内容。2歳馬でも、牡・牝& 芝・ダートの各ジャンルに分かれて合計4競走。スプリント・マイルもそれぞれ、芝・ダートに分かれるため、各ジャンルのスペシャリストが覇を争えるというわけです。また各国で、かなりギリギリのスケジュールまで行われるBCチャレンジ。本来、競走そのものがそれなりに格式の高い場合が多い(例:宝塚記念)中、優勝馬には優先出走権と補助が与えられることから、米国内・海外ともにランクの高い馬が出走してきます。昨年は、英・仏・愛・伊・爾(アルゼンチン)国から競走馬が参戦。観客も多くの外国の方を交えた、一大イベントとなりました。
 今年のBCクラシック・ディヴィジョンの注目馬は、何といっても2冠馬・カリフォルニアクローム(California Chrome)。長期休養後、初戦のペンシルバニアダービーは6着となったものの、春はG1・3つを含めて6連勝。走り慣れたサンタアニタ競馬場でのBCですから、期待が持てるというもの。これを勝てば、年度代表馬(エクリプス賞)への道が大きく開けるだけに、負けられない一戦と言えるでしょう。
 また、同じ舞台でGold Cup at Santa Anitaを圧勝した(何度もCafé Americanoにご出演頂いている)マジェスティックハーバー(Majestic Harbor)も見逃せません。当社がコーディネートする、TCKとサンタアニタの交流イベント・「ジャパンファミリーデー 」(来春は皆さんもご来場してくださいね!!)。それと同時開催しているTokyo City Cup(G3, www.tokyocitycup.com)を今年優勝した馬ですので、私個人としても応援したくなるのです。前走オーサムアゲインSは4着でしたが、本番で優勝争いの一角に加わってほしいものです。
 ただ、ここは人気になるのは必至な馬が1頭。シェアドビリーフ(Shared Belief)です。今のところ、GI3勝を含めた7戦全勝。特に西海岸で格が高く、距離もBCと同距離のパシフィック・クラシックを圧勝しています。7戦中5戦はオールウェザーでの勝利ですが、本番と同馬場のBCチャレンジ・オーサムアゲインSを勝ち切ったように、ダート適性にも問題なさそうです。クローム、ビリーフといい、よくもこれだけ強い馬が出てくるものです。アメリカ生産界の底の深さが感じられます。その他、BCディスタフに行かれるのではと予想されるビホールダー(Beholder)。父・ヘニーヒューズは日本へ輸入されましたが、彼女は既にG1を6勝。先月末、ゼニヤッタSを連覇。そんな彼女を産んだヘニーヒューズ。日本の生産者の方々の期待がどんどんふくらんで行っているのではないでしょうか。

世界の強豪が集まる開催。歴史の目撃者はあなたです。

 私もアメリカに来て早6年。そのうち、2年連続チャーチルダウンズ開催になったのを除き、今年を含めて4回BCを見に行っています。その間、「ゼニヤッタ、無敗のBCクラシック制覇」、「コンデュイット、BCターフ連覇」、「ゴルディコヴァ、BCマイル連覇(その後のチャーチルダウンズで3連覇)」、「トレイルブレイザー、武豊騎手とともにいい競馬でBCターフ4着」などなど、競馬史、日本馬挑戦の歴史に残るレースに立ち会うことができました。最も印象深かったゼニヤッタ、私の見ている前を馬群を捌いて駆け抜けていく様はまさに圧巻でした。アメリカに来た一番のベネフィットと言ってもいいでしょう。今年のプリエントリーがまだ締め切られていないので、どれだけの馬が揃うかは未知数ですが、錚々たるメンバーが顔を揃えることは間違いないでしょう。特にBCの日程が、凱旋門賞の後&ジャパンカップの前に設定されているだけに、ターフ・ディヴィジョンは、好カードになること必定。過去に名馬・コジーン、ミエスクらを輩出したBCマイルも、ゴルディコヴァに続くワイズダンの3連覇となるか、注目が集まります。

来年のBC開催は、ケンタッキー州・キーンランド競馬場となり、サンタアニタに戻ってくるのは再来年。ケンタッキーは、ちょっと遠いので・・・(ロサンゼルスからも結構かかりますよ)日本からのアクセスが良いロサンゼルスでのBCを!今年!日本の競馬ファンの皆さんに是非楽しんで頂きたいと思います。そして、新たな歴史の1ページが開かれる瞬間をその目で確かめてください!
 最近の航空会社が組んでいるスケジュールは、「金曜の夜に羽田から飛んで・・・競馬見て・・・あ!その日の夜に帰ってくれば、日曜日の朝に日本着ける!BCを現場で見られるぞ~!」という荒業も可能ですから(笑)

ちなみに、サンタアニタ競馬場は以下のURLで動画をご覧頂けるように、素晴らしい競馬場です。培ってきた歴史をベースに、新しい競馬場に生まれ変わろうとしています。
 では皆様、The Great Race Placeでお待ちしております☆

サンタアニタ競馬場ニュープロモーションビデオはこちら[→]

筆者:沼本光生
1980年東京生まれ。U.S. Equine, Inc., Sales & Operations Manager
http://www.usequine.com
BC前哨戦・BCチャレンジもついに全日程が終了。競馬場も我々も、お客様を迎える側としてソワソワし始める時期です。エンターテイメントにあまり興味がない私は、昨年BCクラシック出走前にリッチー・サンボラのエレキギターでファンファーレが鳴り響き、「渋いな~」と感動したものの、彼が何者かも知らず。ボン・ジョヴィ・・・であったことが本稿のための調査で判明(笑)さて、今年は誰がファンファーレを弾いて(吹いて?)くれるのでしょうか。